
環境マネジメント
富士電機は、「エネルギーと環境事業をグローバルに展開し社会に貢献する」という方針のもと、一丸となって地球環境問題に継続的に取り組んでいます。
環境担当役員からのメッセージ
新体制のもとに環境経営を推進し、「エネルギー・環境」分野での最先端企業として社会からの確かな信頼を獲得します。
富士電機(株)取締役 執行役員常務生産統括本部長
安部 道雄 2011年4月、「新・富士電機」のスタートを機に、「エネルギーと環境事業をグローバルに展開し社会に貢献する」という経営方針のもと、環境経営においても、自らの環境負荷の低減と、製品を通じた社会全体での環境負荷の低減に、さらに全力で取り組んでいきます。
環境ビジョン2020
「エネルギー・環境」分野を事業の柱とする富士電機にとって、地球環境への負荷低減を図ることは、最も大きな社会的責任です。
そこで富士電機は、中長期的な環境活動の道標として、2009年4月、「富士電機 環境ビジョン2020」を策定しました。自らの環境負荷低減に加え、製品を通じた社会全体の環境負荷低減に貢献することで、「エネルギー・環境」分野の最先端企業をめざします。

環境方針
富士電機は、1992年に環境保護基本方針を制定し、グローバルで多様化する地球環境問題への取り組みを社内外へ宣言し、事業活動に伴う環境負荷低減に努めてきました。
この方針は、適宜、社会環境の変化を踏まえた見直しを行っており、2011年6月にも大幅な改訂を実施。「エネルギー・環境」分野における事業活動や、グローバルな取り組みを強調しました。
富士電機 環境保護基本方針

環境マネジメント体制
環境経営組織体制
富士電機では、環境への取り組みをCSR活動の一つと位置づけ、社会の要求にグローバルに対応し、環境経営を推進しています。
2008年7月には、富士電機の基本的かつ総合的な施策を審議・決定する「富士電機地球環境保護委員会」を社長直下に設置。また、上位方針の展開や新たな課題解決に向けた取り組みの検討、および事業会社間の情報交換の場として「富士電機環境推進責任者会議」を適宜開催するとともに、テーマ別の課題解決に向けた部会、ワーキンググループ(WG)を設けています。
環境経営推進組織・体制


グリーンファクトリー・グリーンオフィス制度の運用開
富士電機は、「エネルギー・環境」事業を展開する企業として、環境マネジメントシステム(EMS)のさらなる強化を図っていくために、2011年度から、「グリーンファクトリー制度」「グリーンオフィス制度」の導入を予定しています。
この制度は、各社の工場およびオフィスを対象に、環境巡回において環境保全活動の達成度を3段階で評価し、その達成度に応じてグリーンファクトリー、グリーンオフィスとして認定するものです。
2010年度は、ISO14001の認証取得サイト単位で、導入に向けたトライアルを実施しました。2011年10月から本格的に導入していきます。
- グリーンファクトリー・オフィスの評価要素
-
- 環境配慮型製品・サービス
- CO2削減
- 廃棄物削減/資源有効利用
- 化学物質管理/有害大気排出削減
- 環境リスク低減/コンプライアンス
- 地域とのコミュニケーション
ISO14001の認証取得による環境経営
富士電機では、すべての生産拠点と営業拠点で環境マネジメントシステムを構築し、第三者機関による認証取得を推進しています。国内では、2007年度に全サイトでISO14001の認証取得を完了し、本業に環境への取り組みを組み込んだ環境経営を推進しています。
海外拠点についても同様に認証取得を進めており、2010年度末時点で、未取得企業は中国の上海富士電機開関社を残すのみとなっています。同社は2011年度中に移転を予定しているため、移設後の取得をめざしています。
ISO14001認証取得状況(2011年3月末現在)
| 連結対象の事業会社・サイト | 国内 | 海外 | |
|---|---|---|---|
| サイト数 | 32 | 10 | |
| 取得済 | 32 | 9 | |
| 未取得 | 0 | 1 | |
環境内部監査
富士電機パワーセミコンダクタ(株)北陸工場での環境巡回富士電機では、2003年度から、ISO14001認証サイトを対象として、年1回の環境巡回を実施しています。2007年度からは、環境関係法令の遵守と環境リスク評価について独自のチェック項目で点検し、環境マネジメントの有効性を高めています。
- ※1. 廃掃法
- 正式名称は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」。2010年5月の改正によって、罰金の引き上げなど排出事業者対策の強化や、廃棄物処理業者の優良化を推進するための規定が整備された。
- ※2. 省エネ法
- 正式名称は「エネルギーの使用の合理化に関する法律」。2010年4月に改正法が施行され、規制対象範囲が事業所単位から企業単位に改定されるなど、規制が強化された。
環境会計
富士電機は、環境経営の重要な指標として2000年度に「環境会計」を導入しました。
環境省の「環境会計ガイドライン2005年度版」をベースに、独自の算定方式を設定して、環境保全に関わるコストと効果を定量的に把握・分析し、毎年社外に公表しています。また、環境配慮製品の拡大をめざして「推定的効果(顧客使用時の効果)」を算定、計上しています。
2010年度の実績
環境保全コストは、投資額18.1億円、費用額122.1億円で合計140.2億円でした。環境保全効果は、有価物の売却などによる収益が11.9億円、省エネなどによる節約が0.3億円、推定的効果が191.9億円の合計204.1億円でした。
2010年度の主な環境投資は、松本工場のSF6およびPFCガス除外装置の導入(27百万円)、(株)茨城富士のエアコン更新(17百万円)などです。今後も引き続き、計画的な投資や省エネ製品の拡大に取り組んでいきます。
環境会計算定の考え方
環境保全効果は有価物売却による収益や、省エネなどの節約による「直接効果」と、従来の環境配慮製品(自販機、インバータの一部など)や創エネルギー製品(太陽電池、地熱発電システムなど)を顧客が使用した場合のエネルギー削減効果を貨幣換算した「推定的効果」を算出しています。
環境保全コスト・環境保全効果(2010年度)
対象期間:2010年4月1日〜2011年3月31日
集計範囲:13事業所+連結対象子会社16社(国内9社、海外7社)
環境保全コスト(2010年度)
(単位:百万円)| 事業活動に応じた分類 | 主な内容 | 合計 (前期比増減) |
内訳 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 投資額 | 費用額 | ||||
| 1 | 事業エリア内コスト | 1,615(+157) | 779 | 836 | |
| 公害防止コスト | 排気、排水処理施設および騒音防止施設増強、維持管理費など | 708(+87) | 370 | 338 | |
| 地球環境保全コスト | 省エネルギー装置の導入、維持管理費など | 478(+32) | 403 | 75 | |
| 資源循環コスト | 廃棄物の減量化、維持管理費など | 430(+39) | 7 | 423 | |
| 2 | 上・下流コスト | 廃製品の処理費など | 40(+18) | 19 | 21 |
| 3 | 管理活動コスト | 社員の環境教育、環境マネジメントシステム運用、環境負荷の監視・測定、環境保全対策費 | 606(+87) | 14 | 592 |
| 4 | 研究開発コスト | 省エネルギーなどの環境保全のための研究開発費 | 11,620(+4,654) | 995 | 10,625 |
| 5 | 社会活動コスト | 緑地保全、緑化費および環境活動支援費など | 11(△97) | 1 | 10 |
| 6 | 環境損傷コスト | 汚染土壌掘削処理費、汚染負荷量賦課金など | 125(+99) | 0 | 125 |
合計 |
14,017(+4,918) | 1,808 | 12,209 | ||
環境保全対策に伴う経済効果(貨幣単位)(2010年度)
(単位:百万円)| 分類 | 主な内容 | 合計 (前期比増減) |
|---|---|---|
| 収益 | リサイクルにより得られた有価物売却額 | 1,188(+177) |
| 節約 | 省エネルギーによる費用削減、廃棄物処理費の削減、節水による下水道費削減など | 31(△222) |
| 推定的効果※ | 環境配慮型製品の顧客使用時のエネルギー削減費 | 19,187(+11,107) |
合計 |
20,406(+11,062) | |
- ※
- 「推定的効果」は、製品使用時の電気代削減額を顧客の経済効果として算出したもので、次の計算式により求めております。
効果(円)=Σ〔(旧機種の年間消費電力量−新機種の年間消費電力量)×年間国内出荷数×電力目安単価〕 (電力目安単価:10円/kWh) - ※
- 「推定的効果」は太陽電池、自動販売機、紙幣識別機、ガス警報器、LED表示機器等の環境配慮型製品について計上して おります。

