ニュースリリース
富士電機グループ 事業体制再編について 「エネルギー・環境」に向けた新事業創出と、ディスク媒体事業の再建を加速推進

2009年6月18日
富士電機ホールディングス株式会社

 富士電機ホールディングス株式会社(社長:伊藤晴夫、本社:東京都品川区)は、エネルギーと環境分野への事業強化を加速するため、本年10月1日付けをもって、中核事業会社である富士電機システムズ株式会社に、富士電機デバイステクノロジー株式会社の半導体事業及び感光体事業を移管します。
 富士電機デバイステクノロジー株式会社は、ディスク媒体分野のリーディングメーカとしての専業会社となり、最大の経営課題である同事業の再建に向け、持株会社社長(グループCEO)が富士電機デバイステクノロジー株式会社の社長を兼務し、グループ全体の視点から強い権限を持ち事業執行します。
 また、本年10月1日付けで、研究開発子会社である富士電機アドバンストテクノロジー株式会社を持株会社である富士電機ホールディングス株式会社に統合し、グループ戦略と一体となった技術開発を推進し、エネルギーと環境分野に貢献できる要素技術の開発から、事業化に直結する研究開発を加速させます。

1.狙い

(1) お客様へ最高のご満足をお届けするために経営リソースを集約

●エネルギーと環境分野へ一貫したソリューション営業

 注力分野である「エネルギーと環境」への提案力を高めるため、両社がそれぞれ保有しているパワーエレクトロニクスのコア技術を結集し、半導体、モータ、制御機器などの富士電機が強みとするコンポーネントを組み合わせた新しいシステムを創出します。
 更に、デバイス、コンポーネントからシステム・プラントまでの一貫したソリューション営業体制により従来の単体売りに加えて、お客様に最適なソリューションを提供していきます。

●パワーデバイスから擦り合わせた複合商品をご提供

 グループの製品技術開発組織を統合し、コア技術の一つであるパワーエレクトロニクス技術の開発を、パワーデバイスの開発と一体化して進めます。
 特に、注力分野である、太陽光発電システム、グリーンIDC、鉄道・輸送ソリューション分野などは、パワエレ製品群の競争力を、素子レベルから製品・システムに擦り合わせることにより、お客様のニーズに最適なデバイス、コンポーネント、システムを複合商品として提供することができます。

(2) グループ経営戦略と技術開発の一体化
 グループの最重要戦略であるエネルギーと環境分野に向けた成長を実現するため、経営戦略と技術開発戦略を一体化して推進します。戦略の具体化に必要な技術開発を持株会社の研究開発組織で実施することにより、研究開発資金を従来以上にスピーディーかつ、グループ経営視点に立った積極的な活用など、グループ技術経営資源を最適配分し、投資効果を大幅に向上させていきます。

【主要な研究開発テーマ】

  • パワーデバイスとパワーエレクトロニクスの融合による高効率な電力変換技術と、各種電源システムへの適用による新製品の開発

  • グリーンIDC向けなど、熱エネルギーと電力エネルギーをトータルにとらえた最適なエネルギー制御システムの開発

  • フィルム型太陽電池モジュールの高効率化

  • Siに替わって大幅な損失低減が期待できる次世代SiCパワーデバイスの開発

(3) ディスク媒体事業の再建を加速推進
 再建に向け、グループCEO自らが陣頭指揮する体制とし、戦略的な意思決定をスピーディーに行います。また、事業戦略の機動性を確保し、先端の技術と開発力をもつ強みを活かし、重点顧客への経営リソース集中と生産ラインの再編を実施しながら、収益力の再建と競争力維持の両立をめざします。

2.スケジュール

2009年10月1日付けで下記実施
(1) 富士電機アドバンストテクノロジー株式会社を持株会社に統合し、富士電機アドバンストテクノロジー株式会社を解散
(2) 富士電機システムズ株式会社に富士電機デバイステクノロジー株式会社の半導体事業、感光体事業を移管

以上