ニュースリリース
欧州市場向けエレベータ用インバータ「FRENIC-Lift」のモデルチェンジについて

2015年4月20日
富士電機株式会社

富士電機株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、エレベータ用インバータ「FRENIC-Lift」欧州市場向けシリーズをモデルチェンジしましたのでお知らせいたします。

1.狙い
欧州では、既存の建物にエレベータを導入することが多く、限られたスペースを有効に活用するため、機械室を必要としないマシンルームレスエレベータの需要が高まっています。これらのエレベータの制御盤は省スペース設計を目的として薄型・小型化し、昇降路内や乗降口扉横の狭いスペースなどに設置されるケースが増えており、インバータにも「取り付け方向のフレキシブル化」、「スリム化」が求められています。
「FRENIC-Lift」はエレベータ用に専用設計されたインバータです。今般発売する新シリーズは上記のニーズを背景に、条件に合わせて取り付け方向を選択できるようにするとともに、従来製品と比べて大幅な小型化を実現しています。また、高度化した安全規格に準拠しながら、ドア開閉時の低騒音化を図っており、本製品を欧州向け戦略機種として、エレベータメーカーに積極的に展開していきます。

2.製品の特長
(1) 取り付け方向のフレキシブル化
制御盤の幅や奥行などの条件に合わせ、取り付け方向の選択が可能です。またアタッチメントの追加により、操作パネルを側面にも取り付けられるようにすることで(下図参照)、メンテナンス時の操作性向上を図っています。

(2) スリム・小型かつ配線作業が容易
加速・停止を繰り返すエレベータ固有の運転パターンへの適合に特化した設計とするとともに、主回路端子を天面(電源入力端子)と下面(モータへの出力端子)に配置するなどにより、横幅を80㎜(36%)縮小(注1)し、業界最小クラス(注2)の容積を実現しています。さらに端子のコネクタ化により、狭小スペースでの設置・配線作業を容易にしています。

(注1):当社従来製品比    (注2):5.5kW、7.5kW機。EMCフィルタ内蔵タイプ

(3) 安全規格対応と低騒音化を両立
エレベータの欧州安全規格(EN81-20)では、誤動作による事故を防ぐため、ドア開閉時には昇降用モータへの電流を遮断することが求められています。通常はコンタクタ(電磁接触器)を2個用いて二重の安全装置を構成しますが、本製品は相当する遮断回路をインバータに組み込みました。コンタクタレスによりドア開閉時のコンタクタ作動音をなくし、エレベータの低騒音化を図るとともに、制御盤全体の機器構成簡素化により、安全性の向上を図っています。

3.主な仕様(三相 400V)

4.発売開始時期
即日

5.製品に関するお問合せ先
富士電機株式会社 パワエレ機器事業本部 ドライブ事業部 企画部
TEL:03-5435-7190

以上