生産設備・ユーティリティ設備の予防保全
高圧回転機絶縁診断

絶縁物は生き物です

高圧回転機にとって、巻線の絶縁は、その生命を左右する最も重要な部分です。そのため、私共メーカーは、より良い材料や加工法を求めて絶えす研究・開発を続けて、それぞれの時点における最高の技術を駆使して製品をお届けしています。しかし、絶縁物はシェラックマイ力、ベークライト、合成樹脂フィルムおよびポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などの有機材料が主体となっており、永年ご使用頂いているうちにしだいに変質し、絶縁特性が低下してきます。その結果、絶縁物の結れ・収縮から絶縁層に空隙が生じて有害な部分放電が増加し、絶縁組織が破壊されて予期せぬダウンにつながることがあります。

突然のダウンを防ぐためには

私たちが健康な生活を維持するため欠かせないのが日常生活の健康管理です。なかでも定期健康診断は、その意義が強調され、生活の中に定着しているといえます。 高圧回転機も、突然のダウンを防ぐため、常に絶縁状態をチェックし、老化の経過を正確に知っておくことが必要です。特に10年以上経過した回転機は生活習慣病の予防対策と同様、定期的な絶縁診断をお奨めします。 富士電機はライフサイクルサービスシステムに基づき、巻線の製作仕様に合わせた適正な劣化診断を行い、余寿命管理(信頼性を確認しながら、継続使用、分解整備、更新処置)の推奨をさせていただきます。

絶縁診断のしくみ

蓄積したノウハウにより、診断データを正確に評価し、絶縁の劣化傾向と信頼度を的確に判断します。

これらの診断作業を現場でスムーズに行うために専用測定器を搭載した診断車を準備しています。

診断手法の適用と手順

富士電機では回転機の絶縁診断法として3つの手法を確立しました。 最適な手法を選択してその診断結果から適正な対応策を提案させていただきます。