富士電機
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研究開発の取り組み

代表製品の研究開発成果

パワー半導体

大容量IGBTモジュール大容量IGBTモジュール
業界最高水準の低オン電圧化と
同時に、低スイッチング損失化を
達成しました。
  産業分野向けに最新の第6世代IGBT技術および新開発小形パッケージを適用し、低ノイズ・低損失化、小型化、高信頼性を実現したパワー半導体を開発しました。また、自動車電装向けに、IGBTチップを開発し、新型ハイブリッド車に採用されました。この製品は第6世代IGBT技術を適用して低ノイズ、低損失化を実現し、さらに両面放熱構造を実現するために、はんだ付け可能な両面めっき表面電極の適用を図り、高パワー密度への対応を可能にしています。

次世代パワー半導体

  環境対応車、産業用機器やサーバ用電源などで圧倒的な省エネ化を実現するためには、スイッチング用パワー半導体の低損失化がカギとなります。高耐圧、低損失、高速スイッチングを実現する次世代パワー半導体に関して、SiC(炭化ケイ素)およびGaN(窒化ガリウム)パワー半導体素子を、それぞれ(独)産業技術総合研究所および古河電気工業(株)と共同研究を行っており、早期実現を目指しています。

サーバ用高効率フロントエンド電源

  データセンターなどに設置されるハイエンドサーバに組み込まれる高効率・高密度スイッチング電源を開発しました。低オン抵抗素子などの新部品の採用と当社独自の回路技術の工夫により高効率化を達成しています。国内電源メーカーの標準フロントエンド電源として初めて「80PLUS」認証プログラムのGOLDレベル認証を取得し、さらにPLATINUMレベル対応品の技術開発を完了しています。高効率化によりコンピュータの消費電力低減に貢献します。

鉛フリー5元はんだ

  RoHS指令に対応し、優れたぬれ性と高温安定性を持つオリジナルの「鉛フリー5元はんだ」のラインアップを拡充しました。鉛フリー5元はんだは、すでに日本、ドイツ、米国特許を取得しており、はんだメーカーなどにライセンス供与していますが、近年の資材高騰への対応として、経済性を重視した低銀タイプの開発を進めました。低銀タイプにおいても5元(錫、銀、銅、ニッケル、ゲルマニウム)の特徴であるぬれ性と高温安定性を継承しており、一般的な低銀タイプの3元鉛フリーはんだよりも扱いやすさと高い信頼性を実現しています。

データセンターの局所空調システムの開発 〜全体空調に比べて約25%の省エネ化を実現〜

局所冷却ユニット局所冷却ユニット
クリーンルームで多くの実績
がある送風ファンを使用し、
高効率化、低騒音化を実現
しています。
  データセンターでは、数十台、数百台という小規模レベルから、数万台という大規模レベルにまで莫大な数のラックが使用されています。これらラック内のIT機器の熱トラブルから守るため「空調」は重要な役割を担っており、その消費エネルギーはデータセンターの約35%を占めると言われています。
  当社は、この空調設備の省エネ化に向け、熱溜りをピンポイントで冷却する局所空調システムを商品化しました。このシステムは、冷凍・冷蔵ショーケースで培ってきた冷媒制御技術により冷却効率の高い冷媒ポンプ運転や結露防止機能を実現し、さらにクリーンルーム設備で実績のある小型で大風量が確保できる独自のファンを使用しています。これらにより、従来の全体空調方式に比べて約25%の省エネ化を実現しました。
  今後、クラウドコンピューティングが普及するなか、空調設備における省エネ化の要請に応えていきます。
局所空調システムの構成

フィルム型アモルファス太陽電池

  プラスチック基板を用いたフィルム型太陽電池において、発電面積拡大と抵抗ロスの低減を行うなど、モジュールの出力改善に取り組み、従来より20%増の性能を持つ110Wモジュールを開発しました。アモルファスシリコン太陽電池は結晶シリコン系に比べて高温時の出力が落ちにくい特性があり、実用性の高い太陽電池と言えます。また、鋼板一体型モジュールに加えて、フレキシブル型モジュールや防水シート一体型モジュールおよびその設置技術・接着技術を開発し、「軽い、曲がる、割れない」という特長を活かした用途開発にも取り組んでいます。

環境対応型自動販売機

  缶飲料自動販売機は、近年ヒートポンプの適用により大幅な低消費電力化を実現していますが、さらに熱エネルギー制御の最適化や断熱性能向上、冷却回路性能向上などの基盤技術の強化による省エネ性能の向上に取り組み、2010年度機では2009年度機比で25%の消費電力削減を図りました。また、見えている商品そのものが購入できるグラスフロント型自動販売機においても、LED照明の採用や庫内気流シミュレーションによる冷却・加熱気流の最適化により、前年度機比で30%の消費電力低減を達成しました。

冷凍食品フローラック

冷凍食品フローラック 冷凍食品フローラック
高性能のエアーカーテンにより
食品の温度管理と作業効率
向上を実現します。
  冷凍食品の宅配事業の配送センター向けに、「冷凍食品専用フローラック」を開発しました。冷気吹出構造を最適化して外気遮断性能を向上させた高性能エアーカーテンにより、配送センターとしては業界初となる-18℃以下に対応するフローラックであり、「食品の温度管理」や「仕分け作業効率の向上」といった顧客ニーズに応える製品として好評を得ています。

3レベル変換回路の新型パワー半導体IGBTモジュールの開発〜従来方式より約30%の高効率化を実現〜

3レベル変換回路IGBTモジュール3レベル変換回路
IGBTモジュール
  パワー半導体「IGBTモジュール」はインバータ*1や整流器*2に組み込まれ、細かく電気を制御することにより省エネ化を可能とするデバイスです。今回、このIGBTに特殊な回路を組み込み、より電気を細かくコントロールできるようにしたことで格段の省電力化を実現しました。
  開発のコンセプトは、デジタルで例えると、「0」と「1」に「0.5」を加えるというものです。交流の波形をこれまでの「0」「1」の2段階の制御から「0.5」を加えた3段階で制御することで、よりきれいな波形を実現し、損失を低減しました。通常、3段階の回路とするには複雑な回路が必要ですが、半導体技術を応用した交流スイッチを組み込む独自回路を開発。これらを集積化したモジュール構造とすることで、必要となる耐電圧を半分にし、シンプルで高効率な装置を実現しました。なお、本技術はすでに特許出願済みです。
  当社は、今回の新開発IGBTモジュールを搭載し、従来より約30%省電力化した高効率UPSを世界初で製品化しています。
*1 インバータ:直流電流を交流に変換する装置。
*2 整流器:交流電流を直流に変換する装置。
電圧波形イメージ

用語集

  • 80PLUS

    環境コンサルティング会社である米エコス・コンサルティング(Ecos Consulting)が運営する電源の省電力化プログラム。コンピュータやサーバの電源が20%〜100%の負荷環境下において、電源変換効率が80%以上の基準を満たした製品に対し認証する。高い変換効率を実現するほど、上位からPLATINUM、GOLD、SILVER、BRONZEのランクに認定される。

  • RoHS指令

    RoHS(Restriction of Hazardous Substances)とは特定物質使用禁止指令の略語で、EU(欧州連合)による有害物質規制のこと。2006年7月1日以降、EUにおける重金属類の鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、およびハロゲン化合物であるポリ臭化ビフェニル(PBB)とポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)の6物質を含んだ電気・電子機器製品の取り扱いが禁止されている。


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