富士電機レポート2014
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事例紹介次世代の省エネを担うSiCパワー半導体と SiCパワー半導体を搭載したパワエレ機器の市場投入事例紹介大気汚染物質PM2.5を含む微粒子分析研究SiCパワー半導体の可能性パワー半導体には、大きな電力を細やかに、効率的に制御することで、電力変換効率を向上させ、高い省エネ効果をもたらすことが求められています。SiCは、従来のSi(シリコン)に比べ、電気を通しやすく、電力損失が発生しにくい材料で、SiCを適用したパワー半導体は、大幅な省エネと搭載製品の小型・軽量化を実現することができます。富士電機は、SiCパワー半導体と、これを搭載したSiCパワエレ機器の製品化を進めることで、これまで注力してきたインバータなどの中容量市場、再生可能エネルギーの導入などにより拡大が見込まれる太陽光発電システムなどの高耐圧・大容量市場への取り組みを強化しています。SiCパワー半導体の6インチ生産ライン新設富士電機は、これまで6インチでの生産ライン構築が難しいとされてきたSiCパワー半導体において、2013年10月、業界に先駆け、6インチ生産ラインおよび後工程の組立・試験ラインを新設しました。SiCパワー半導体の低コスト化とSiCパワエレ機器の市場投入を加速していきます。さらに2014年5月、SiCパワー半導体を適用したメガソーラー用大容量パワーコンディショナの発売を発表しました(2014年8月発売予定)。SiCパワー半導体の適用市場東京大学先端科学技術センター気候変動科学分野(当時)(現在 :首都大学東京 都市教養学部 理工学系化学コース 環境・地球化学研究室)竹川 暢之 准教授健康や気候変動にも大きな影響を及ぼすともいわれるPM2.5(粒径2.5マイクロメートル以下の微粒子)。この影響を正しく把握し、その解決策を検討するためには、大気中の微粒子を正しくリアルタイムに測定することがまず必要とされており、そのための機器開発が求められていました。そこで私たち東京大学は、組織連携をしており、計測技術を持つ富士電機と、独自の測定技術を持つ(独)海洋研究開発機構とともに、(独)科学技術振興機構による先端計測機器開発プログラムの委託を受け、2008年度より機器開発に向けた共同研究を開始しました。研究過程では、技術者が大学に常駐する緊密な産学連携の開発体制が大きな役割を果たしました。特に分析計の鍵の一つである、粒子状物質を捉える「粒子トラップ」では、技術者との議論のなかで、当初想定していなかった富士電機の微細加工技術が活用できることを発見し、機器の性能を格段に上げることにつながりました。こうした多様な技術のシナジーを活かし、2013年3月、PM2.5の主要成分をリアルタイムに分析できる 「エアロゾル複合分析技術」を開発しました。今後は、この技術が適用された分析計が実用化されることで、PM2.5の発生源の解明や効果的な対策、さらには大気中に漂うさまざまな微粒子が地球全体に与える影響や気候変化の全体像把握につながっていくことを期待しています。共同開発パートナーの声VoiceSiCパワー半導体を適用した大容量パワーコンディショナSiCパワー半導体高耐圧・大容量市場中容量市場ハイブリッド車/電気自動車インバータロボット無停電電源装置太陽光発電電気鉄道風力発電電流電圧Fuji Electric Report 2014Page 19

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