01 富士電機レポート2015(全ページ)
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特集富士電機が出資する植物工場「苫東ファーム(株)」(北海道苫小牧市)は、農林水産省の「次世代施設園芸導入加速化支援事業」を活用して新たな施設整備を行い、2014年秋からイチゴの栽培を開始しています。現在、6品種を育てており、将来的には2~3品種に絞り込む予定で、栽培に適した苗を選定中です。国産イチゴは夏から秋にかけて流通量が少なくなり、輸入依存度が高くなります。この最先端の栽培設備では、気候や天候に左右されず、通年で安定した栽培・出荷を目指しています。栽培に最適な環境を最小限のエネルギーで作り出す技術は、まさに当社が製造業の分野で培ってきたノウハウです。当社のセンサ・制御技術を駆使した「複合環境制御システム」により、年間を通じて一定の品質・量の農作物を栽培でき、灯油や電力などのエネルギー使用量を一般的なハウスに比べて3割削減できます。当社の農業への参入は約20年前にIT分野から始まっていますが、2ヘクタールもの大規模な植物工場のエンジニアリングは今回が初めてとなります。植物は生き物であり、同じように扱っても同じ品質を維持できるとは限りません。栽培に適切な環境を作る農業ノウハウを一から学ぶとともに、同時に苫東ファーム(株)のニーズを実現するため、当社の設備・機器、システムの最適な組み合わせを何度も擦り合わせて作り上げてきました。栽培のデータや知見・ノウハウを運営や栽培プロセスにフィードバックすることで、消費者のニーズに合ったイチゴの安定供給に貢献しています。現在、苫東ファーム(株)のイチゴは北海道内の洋菓子メーカーなどに出荷されています。消費者に安全で高鮮度の商品を届けるべく、富士電機は農業分野でもエネルギーの最適化に挑戦していきます。事例紹介 苫東ファーム株式会社 イチゴの通年栽培に最適な環境を実現ハウス面積2ヘクタールの大規模施設お客様の声Voice農業は従来、多くが経験や勘の世界です。富士電機には事業計画を立案する段階から参画いただき、ともに仕組みを考え、構築してきました。現在は、作業者のノウハウ・知見が複合環境制御システムを通じてシステム化されていくことに大きな可能性を感じます。運用データを蓄積し、制御の精度を高めていきます。苫東ファーム(株) 取締役 青山 征紀様(後列左端)植物工場でも活躍する「D-BOX」Topic2014年に発売した次世代保冷コンテナ「D-BOX」。産地から店舗・売場に届くまでの定温物流管理はもちろん、植物工場内の移動にも利用されています。傷みやすいイチゴの品質劣化を防ぎ、消費者に安全で鮮度の高い商品を届けます。Fuji Electric Report 201528

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