富士電機株式会社

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CSRの取り組み社員が取り組むCSR

誰もが働きやすい環境を作る
ダイバーシティ&インクルージョンを目指した働き方改革人事部 企画・労政課/ダイバーシティ推進課

富士電機では誰もが働きやすい環境を整えるためにさまざまな努力をしています。特に昨今、話題となっている育児と仕事の両立について、女性の働きやすさや柔軟な働き方に焦点をあて、就業規則の改訂や新たな制度の設立といった施策を行ってきました。女性にとって働きやすい職場環境を確保することが、男性にとっても働きやすい職場の実現につながる。ダイバーシティ&インクルージョンを目指す施策について聞きました。

働き方への多様なニーズと、人材確保の必要性

「ここ最近、多様なワークスタイルへのニーズが高まり、特に仕事と家庭を両立できる働き方を模索する動きが広がり始めました。そして人材不足が深刻化する現在、働きやすい職場環境を実現することは、優秀な社員の確保のためにも急務となっています」

人事部 企画・労政課長の村岸利隆は働きやすい職場環境を整備する背景についてこう語る。

「当社では2016年から2018年の中期計画において、女性の活躍推進と柔軟な働き方の実現を目指すことを掲げており、この方針に従ってどのような施策を行えばいいのか考えてきました」

柔軟な働き方の点でいうと、これまでもフレックスタイム制や就業時間の短縮制度(時短勤務)、子育てや介護などの両立支援の取り組みなど、ワーク・ライフ・バランスの観点から制度の充実を図ってきた。

人事部 企画・労政課 課長 村岸 利隆

時短勤務のおかげで延長保育が不要に

実際にこれまでの制度の中から、時短勤務を利用している社員に話を聞いてみた。

営業第四部 営業第一課の加納美香は現在、育児のために時短勤務を行っている。加納は2013年に第1子、2016年に第2子を出産し、育児休職からの復職後、時短勤務を利用している。

「勤務時間は9時30分から16時30分までの6時間勤務になっています。16時30分に退社すると、子どもを預けている保育園に18時にまでにお迎えに行くことができ、18時以降は延長保育になり費用がかさむのでとても助かっています」

もともと営業担当で泊まりがけの出張も多かったが、担当業務は上司と相談し、生活に配慮した内容に変更している。現在は社内での資料作成や数値管理、営業担当者のサポート等を行っている。

上司である桂 大介も時短勤務に理解がある。

「加納さんは営業としての経験があるので、仕事全体を把握して進め方や資料作成などの的確なサポートをしてくれます。時短勤務の制度があることでスキルが活かされるのは良いことです」

営業第四部 営業第一課 加納 美香

営業第四部 営業第一課 課長 桂 大介

育児休職や休暇についての男性の意識にも変化が

今回のように育児休職明けに仕事内容を変更するような措置は、子育て支援になる反面、復職後の仕事が限定されたり、意に反して補佐的な仕事を担当することになるなど、将来のキャリア形成が不利になる、いわゆる「マミートラック」の弊害も指摘されている。特に、育児の負担を女性だけに求めがちな現状にあっては、マミートラックの影響を受けるのは女性ということになり、男女共同参画という理念に反するものとなってしまう。

この問題の解決のためには男性が女性と同様に育児や家事に携わっていくことが求められる。そのための施策として、男性が育児の為に休暇を取得しやすい雰囲気作りや、有給休暇とは別に5日付与される特別休暇(配偶者出産休暇)の制度を設けるなどの環境改善を行ってきた。この特別休暇は、既存の有給休暇や積立休暇と併用することで、男性が計画的に長期間、育児に参画することができ、男性の育児参画の推進に役立っている。

「夫も富士電機の社員なのですが、1人目を出産したときには休暇を取りませんでした。2人目の出産では1カ月の休暇が取れました。出産育児支援の制度は、夫婦2人で活用することで、より有効になると思います」

現在、時短勤務を有効活用している加納だが、来年から上の子どもが小学校に上がることで不安もあるという。

「子どもが小学校を卒業するまで時短勤務を利用できるのはありがたいのですが、保育園を利用していた頃と同じようにはいかないと思うのです。保育園は親が働いていることが前提ですからある意味で恵まれていました。でも小学校になるとそうはいきませんし、さまざまな行事などもあります。小学生になってからのほうが大変になりそうです」

"小1の壁" を乗り越えるために細やかな支援を

こうした問題について、人事部 ダイバーシティ推進課の担当課長、永山ひとみはこう話す。

「"小1の壁"ということがよく言われます。これを乗り越えてもらうために、子育てのステージ毎にあわせ、支援を細かくしていくことが必要です」

「また小学校に上がってからは、授業が終わった後、学童保育の利用やクラブ活動参加などの条件の違いにより、お子様の御年齢によっても時短勤務制度の活用の仕方も変わってきます。そこで勤務時間の設定を複数回変更できるようにして、より有効に使えるようにしました」

そして加納は現在、第3子を妊娠中。9月からまた産休に入る予定だ。

「正直、はじめは休むのは申し訳ないという気持ちもありましたが、周囲が状況を理解してくれているので負い目に感じることはなくなりました。富士電機は男性社員の比率が高いですが、女性社員に優しい会社だと思います」(加納)

現場の声を聞いてさらなる制度拡充

企画・労政課長の村岸はその後の働き方改革関連の制度の拡充について話を続ける。

「働く時間については考慮していましたが、働く場所についての施策はこれまでありませんでした。そこで2017年6月から『Location Flexible勤務制度』を導入し、自宅での勤務を可能にする在宅勤務と、勤務地より自宅に近い拠点での勤務ができるサテライト勤務を可能にしたのです」

初めての取り組みであることから、職場で戸惑いの声が上がることも予想された。そこで人事部では"誰でもどこでも"というのではなく、まずは利用できる対象者を限定することでスムーズな導入を目指した。

「開始時点では利用者を育児や介護をしている方、妊娠中の方に限ったスモールスタートとしました。そして更に改良していくために、半年後に制度を利用した方とその上司にヒアリングを行いました」

その結果、在宅勤務のニーズがより詳細に把握されていった。

「現場では在宅勤務の範囲を一気に広げることは望んでいませんでした。自宅でできる仕事とそうでない仕事がありますし、顔と顔とを合わせてのコミュニケーションを必要と考える人も多いのです。一方で、育児や介護に携わっている人にとって、在宅勤務が非常に効果的であることが分かりました。また育児や介護だけでなく、家族の看護や本人のケガの治療中にも使えるようにしてほしいという声もあがりました」

こうしたヒアリング結果を踏まえ、家族の看護や本人のケガの治療中でも在宅勤務が可能となるように制度を改訂。また、これまでは「週の過半の範囲を超えない」という制約を設けていたが、集中的に利用したいというニーズを踏まえ、まとまった期間、在宅勤務が可能となるように「月に10日を超えない」に制約条件を変更した。

スモールスタートで現場の声を拾いながら、きめ細やかな対応が可能となるように制度を拡充していく。このことは、仕事内容によって働きやすい勤務のあり方が違ってくることからも必要なことだった。

「多くの人はオフィスに出勤するのが当たり前だと思っています。そういった意識を変えていくことも制度の拡充とあわせて行っていかなければならないと思っています」

人事部 企画・労政課 西山 翔太郎(左)
課長 村岸利隆(中)
ダイバーシティ推進課 担当課長 永山ひとみ(右)

認知度向上と意識改革でさらに制度を利用しやすく

それでは実際に在宅勤務を利用している例を見てみよう。

小林明日香は2015年に出産、育児休職を経て昨年5月に職場復帰した。現在は時短勤務を利用しており、子どもの体調不良の時などには在宅勤務を利用している。

子育てといっても出産直後と小学校に上がってからでは随分状況が違う。たとえば3歳くらいまでは風邪などで突発的に発熱することがよくある。熱があると保育園では預かってくれないため、出勤することが難しくなる。在宅勤務は原則的には前日までに届出が必要な制度であるため、柔軟な運用が必要である。

小児は突然発熱することがしばしばであり、そのような時でも在宅勤務なら子どものそばで仕事ができる。時短勤務と比べると利用者が少なく、認知もまだまだ高くない在宅勤務だけに、利用した感想を知りたいという人も多いのではないだろうか。

「子どもがまだ小さい私にとって、在宅勤務は大きなメリットがあります。電話がかかって来ないので、自分の仕事にも集中できます。ただ、仕事の合間に家事をしたいという誘惑と闘わなければなりませんが(笑)」

たしかに勤怠管理は在宅勤務を導入する際にしばしば問題とされる。ただ、これに関しては、そもそも在宅勤務を利用できるのは、自己管理が行えると上司が判断した者に限られるので、大きな問題ではないのかもしれない。

勤怠管理の方法として、在宅勤務利用者には始業と終業のタイミングで上司にメールを入れる事と、勤務後に1日の業務成果を上司にメールすることが義務付けられている。

ただし業務成果については、職種や携わる業務によっては上司や周囲の理解が必要かもしれない。小林は苦笑しながらこう話す。

「私はホームページのリニューアルなどの仕事をしていますが、単純な作業の他に企画の構想などもするわけです。作業であれば "今日はここからここまで進みました" と客観的な業務報告ができます。企画の場合、良いアイディアがすぐ出るとは限りませんし、"今日は1日考えていました" だけではいけないので、何とか成果を出すために苦労するときもあります」

パワエレ企画部第一部
インバータ企画課 小林 明日香

パワエレ企画部第一部
インバータ企画課 課長 黒岩 壮一朗

しかし、小林の上長の黒岩壮一朗は顔をほころばせながらこう言って笑う。

「本人としては何もアウトプットがないというのは心細いのかもしれませんね。しかし、すぐに成果の出る仕事だけではないことは理解していますから、上司としてそんなことは考えてもいませんでした(笑)。なるほど、利用者の側はそういったことを気にしているものなんですね」

また、小林は在宅勤務についてこんな考え方も語ってくれた。

「男性社員の中にはまだまだ育児を目的とした休暇を取る事に抵抗がある人も少なくないと思うのです。そんな人でも在宅勤務なら取り入れやすいやすいのではないでしょうか」

これを受けて黒岩も言う。

「自分も機会があれば育児を目的とした休暇や在宅勤務を利用しようと思いました。管理する立場の者が利用すれば、部下も利用しやすいはずです」

これから会社の制度として認知をさらに向上させ、男性も女性もごく当たり前に制度を利用できるようにしていくことが必要だろう。

前出のダイバーシティ推進課、永山はこう話を締めくくる。

「この1年で、在宅勤務やサテライト勤務への意識はかなり変わってきたと思います。社員一人一人が育児や介護、御自身の傷病等、必要な時に利用できて、メリハリのついた働き方を実現する。そんな制度にするために、これからもブラッシュアップしていく必要があると考えております」

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