富士電機株式会社

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CSRの取り組み社員が取り組むCSR

現場に潜む危険を、身をもって体感する
富士電機の独自プログラム『危険体感教育』

あらゆる現場で優先されるべき安全。企業はゼロ災害を目指し、安全教育を行っています。富士電機は従来の安全教育に加え、技術者自身が現場に潜む危険の存在に気が付くことで、労働災害の予知・予測能力を磨き、安全意識を向上させる「危険体感教育」を実施し、ゼロ災害を目指しています。

フィールドサービス技術者育成の重要性

東京都日野市、富士電機東京工場内にフィールド技術研修所はある。富士電機ではお客様先などの現場、すなわちフィールドで据付やメンテナンスなどを行う専門技術を持つ技術者を「フィールドサービス技術者」と呼んでいる。フィールドサービス技術者の育成は富士電機の生命線ともいえる重要な課題である。

従業員の教育は、現場で働くことを通じて現場の安全と業務の品質の重要性を教育するOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)が一般的であり、富士電機でもその方法が取り入れられていた。しかし、そこには課題があった。

フィールド技術研修所の室長、喜田功はこう語る。

「フィールドサービス技術者の育成は先輩技術者とともに経験の浅い技術者を現地に派遣して学ばせることが多かったのですが、お客様の設備への信頼や安全対策をより高めるには、社内において機器やシステムの基本的技術スキルの維持向上を可能にする教育環境の整備が必要でした」

こうして、お客様先の現場と同様な環境を再現し、さまざまな電気設備を整えた研修所が2012年に設立された。

富士電機フィールド技術研修所
室長 喜田功

オリジナルの危険体感教育

設立以来、フィールド技術研修所では技術教育のみならず、安全教育にも取り組んできた。なかでも、より実効的なプログラムとして、事故を未然に防ぐために作業のどこに危険が潜んでいるのかを体験的に理解させる「危険体感教育」の必要性を感じ、当初は外部の研修を利用していた。

当時の状況を喜田はこう説明する。

「20年ほど前、ある鉄鋼会社が製造現場における新人従業員への安全教育を目的として『安全体感教育』を独自に開発しました。それが次第に評判となり、外販サービスで展開されるようになりました。体感プログラム用の機材をトレーラーに積んでお客様へ訪問し、グラウンドなどに設置して体験させるというものでした。当社もこの危険体感を通じて安全意識向上を図ることを考えました」

これには効果があったが、続けるうちに新たな問題も見えてきた。まず特定の日時・場所に来られる従業員しかプログラムが受けられないということだ。富士電機にはフィールドサービス技術者(協力会社の技術者含めて)が全国に1400名もいる。彼ら全員に受講させることは難しかった。

必要な物は内製する

従業員がいつでも受講できるよう社内に常設の設備を構築する必要があった。その構築にあたっては、特に電気事故を想定した独自のプログラムを追加した。

「1年かけて必要な教育設備を一つずつ探して購入していきました。
しかし、電気の短絡に関するものなど市販されていないものが多く、それについては内製しました」

こう語るのは、危険体感教育講師の高橋克之。

現在、講師を務めるのは、品質保証や電機試験など多くの現場での経験を持つ、ベテランの社員たちが中心だ。それゆえに、現場での危険を知り尽くしており、過去に起きた事故の内容にも詳しい。

教育プログラムにもこうした経験が反映されている。

漏電遮断を体感する社員

富士電機フィールド技術研修所
主査 高橋克之

体感したことは忘れにくく、行動につながる

こうして2018年4月から、従業員を対象とした定期講座として始動した危険体感教育。

従来の安全教育は座学が中心だが、あえて「やってはいけない」「やってしまったら危険を感じる」ことを実技として組み合わせて、受講者が意識的に危険回避能力を養うことができる。

「座学で学んだことも大事ですが、時間が経つと忘れがちです。しかし、体感したことは忘れにくい。特に若い世代は危険が取り除かれたなかで生活をしていますから、こういった疑似体験をさせることが重要になってきていると思います」

こう語るのは、フィールド技術研修所 課長の能勢将俊。

「以前と比べて、たとえば車や遊具などの私たちの身の回りにある製品や環境の安全性は向上し、日常の中の危険が取り除かれてきている。だからこそ、危険を五感で感じ、研ぎ澄ませることで危険に対する感受性を養う必要がある。そして、この危険体感を定期的に継続することにより、危険予知能力を高め、体感を繰り返すことにより意識に浸み込ませ、現場で自然と危険回避行動がとれるようにしたいと考えています。技術者が危険を知り、災害を予知・予測して行動することで事故の未然防止を行い、ゼロ災害の実現を目指します」

富士電機フィールド技術研修所
課長 能勢将俊

より多くの人に安全について考えてほしい

試行錯誤しながらも教育プログラムを充実させてきた危険体感教育。今後の危険体感教育のあり方について同研修所の柳彩はこう語る。

「私たちは危険体感の充実を図り現場の安全品質のさらなる向上を図るともに、現場に行く技術者だけでなく当社従業員全員が体感することにより富士電機は現場安全に徹底的にこだわって取り組んでいることを社内外に認知してもらうことを目指したいと考えます。また、海外においても国によって安全の基準や考え方は違いますが、富士電機の安全品質を知ってもらうために、海外拠点の方にもぜひ受講してもらいたいですね」

富士電機フィールド技術研修所 柳彩

VR(Virtual Reality:仮想現実)を活用した疑似体験

この教育プログラムでは、「電源短絡・電線過熱」、「漏電遮断」、「感電」、「ヘルメットの重要性」、「落下衝撃」、「安全帯ぶら下がり」、「巻き込まれ・はさまれ」、「梯子・脚立昇降」のほか、設備を使って体感できないものについては、VR(Virtual Reality:仮想現実)を活用している。

現在、VRは高所からの墜落、開口部からの転落、分電盤改造作業での感電の3つのコンテンツが用意されている。

「VRと聞くとゲームのようですが、現場を忠実に再現しているためヘッドセットをつけると本当に現場にいる臨場感を感じることができます。体感後の現場では、安全行動をより強く意識するはずです」

今後より危険体感教育のプログラムを充実させ、安全教育の向上を図りながら現場でのゼロ災害を目指していく。

VRによる類似体験

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