富士電機

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株主・投資家情報

富士電機レポート2018 社長メッセージ

エネルギー・環境技術の革新により、持続可能な社会の実現に貢献

  皆様には平素より温かいご支援、ご理解を賜り、心から御礼申し上げます。
  国際社会では、温室効果ガス排出削減などのための国際的な枠組みである「パリ協定」や、持続可能な開発目標である「SDGs(Sustainable Development Goals)」が採択され、世界は経済成長とエネルギー・環境・人権など社会的課題の解決との両立を図り、持続可能な社会の実現に向けて歩みを進めています。

  地球温暖化や大気汚染に代表される環境側面の課題に対しては、再生可能エネルギーの普及や設備・機器の省エネ化、自動車の電動化などの取り組みが進められ、さらにIoTやAIなど技術の進化はものつくりの革新を生み出し、社会に大きな変革をもたらそうとしています。

  富士電機は、1923年の創業以来90年以上にわたり磨き上げてきたエネルギー・環境技術の革新を追求し、変化し続ける社会やお客様の課題に向き合い、皆様とともにその解決に挑み続けます。私たちは地球社会の良き企業市民として、ステークホルダーの皆様との信頼関係を深め、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献していきます。

中期経営計画を完遂させ、次の成長につなげる

2017年度は営業利益、営業利益率ともに過去最高を更新、中期経営計画を1年前倒しで達成

  当社は、2018年度を最終年度とする中期経営計画(Renovation 2018)において「富士電機の更なる変革」を基本方針に掲げ、成長戦略の推進と収益力の強化に取り組んでいます。

  2017年度、当社を取り巻く市場環境は、中国をはじめとする生産設備の自動化、省力化ニーズの高まり、国内では、老朽化設備の更新需要および自動化、省力化投資の増加などを背景に緩やかな回復基調となりました。

  こうしたなかで、売上高は前期比557億円増加の8,935億円、営業利益は前期比113億円増加の560億円となりました。営業利益は、2006年度以来11年ぶり、営業利益率(6.3%)は2015年度以来2年ぶりに過去最高を更新し、中期経営計画の目標値を1年前倒しで達成できました。

  財務指標については、自己資本比率が36%と前年度に比べて向上し、自己資本が充実するなかで、ROEは利益の拡大により12%を確保しました。1株当たり配当金は、中間配当6円、期末配当8円、年間では前年度に対し3円増配となる14円とし、配当性向は26.5%となりました。

2023年度 新中期経営計画の策定

  2018年度は、中期経営計画の完遂に向け、売上高は9,000億円、営業利益は585億円、営業利益率は過去最高の6.5%を目指し、後に掲げる4つの重点課題に取り組みます。さらに、2019年度を起点とし、創立100周年となる2023年度を最終年度とする新中期経営計画の策定に着手します。売上高は1兆円、営業利益率は、前年度の6.3%という実績を踏まえると8%以上を目指したいと考えています。

  株主還元については、経営基盤の維持・強化を図ったうえで、中長期的視点から研究開発、設備投資、M&A、人財育成に向けた内部留保の確保を図るとともに、株主様への配当は、安定的かつ継続的に実施することを基本に、利益の改善に伴う財務基盤の強化を踏まえ、配当性向30%程度を目標に還元していく考えです。

強い事業をさらに強くし、グローバルで事業拡大

  今年度の具体的な重点課題として、「パワエレシステム事業の強化」「パワー半導体事業拡大に向けた積極投資」「ものつくり力の更なる強化」「Pro-7活動の再活性化」に 取り組みます。

【具体的な重点課題】
  • パワエレシステム事業の強化
  • パワー半導体事業拡大に向けた積極投資
  • ものつくり力の更なる強化
  • Pro-7活動の再活性化
パワエレシステム事業の強化

  前年度、「社会インフラ」「産業インフラ」「パワエレ機器」事業を統合・再編し、パワエレシステム事業本部を新設しました。連結売上高全体の約6割を占め、当社の中核と位置付ける本事業は、強いコンポーネントを創出し、そのコンポーネントを組み合わせてシステムを強化し、システムで海外事業の拡大を図ります。

  国内では、お客様設備の更新需要を積極的に取り込むとともに、事業統合効果として電気設備一式を受注するという実績も出てきました。電力の安定化を支える変電設備や電源機器に、電気や熱を最適に制御するエネルギーマネジメントなどを組み合わせた電気設備丸ごと受注を拡大していきます。

  国内で培ってきた実績・ノウハウを活かし、システムの標準化・パッケージ化に取り組み、アジア・中国を中心にシステムソリューションの受注活動を展開しています。同時に、地産地消を推し進め、現地生産拠点のものつくり力、エンジニアリング力の強化を加速させます。

パワー半導体事業拡大に向けた積極投資

  今年度の新たな課題として、パワー半導体事業の拡大に向けた積極投資に取り組み、強い事業をさらに強化します。

  半導体事業は、物量の変動リスクを伴う事業です。当社はこれまで、リスクをカバーできる範囲内で半導体事業の規模を定めるとともに、パワエレシステム事業の競争優位性を支える電力制御・変換を担うキーデバイスとして位置づけてきました。昨今の産業分野における自動化設備への積極投資に加え、世界的に急進展している自動車の電動化の動きにより、パワー半導体の市場構造は大きく変化しています。

  この変化を捉え、世界トップクラスの技術を持ち、主力のIGBTで高いシェアを持つパワー半導体に対して、ものつくりと研究開発に積極的な投資を行い、売上拡大、収益力の強化を図ります。設備投資は、生産能力増強と新製品対応設備に対して約200億円を計画しています。研究開発は、自動車向けや鉄道向け、さらに次世代パワー半導体SiCへの開発投資を行います。これらの投資は、2023年度新中期経営計画で結実させていきます。

ものつくり力の更なる強化

  メーカーにとって利益の源泉はものつくりにあると考えています。これまで、ものつくりの見える化で課題を顕在化させ、内製化や自働化を進めるとともに、コストダウンや固定費削減に取り組んできました。

  今年度は、自働化、内製化による付加価値生産性の向上、IoTの活用などにより、ものつくり力の更なる強化を図るとともに、国内マザー工場と海外生産拠点の連携、さらに海外生産拠点同士の連携を深め、グローバルサプライチェーンの基盤を強化します。これらの取り組みで重要となるのが人財育成です。富士電機マニュファクチャリング(タイランド)社では、海外生産拠点のリージョナルマザー工場として、現地社員が中心となり、富士電機インド社のインド工場やフランス富士電機社での低圧インバータの生産ライン立ち上げを指導しました。これまで日本での現地社員教育を進めてきましたが、今後は、グローバルでものつくり人財の育成を強化していきます。これからもお客様から信頼される確かな品質の製品を提供していきます。

Pro-7活動の再活性化

  当社では、全社員が仕事のやり方をゼロベースで見直し、業務の効率化と業務品質の向上を徹底して行う「Pro-7活動」に取り組んでいます。この活動の鍵となるのは、社員の意識改革だと考えています。前年度は改めて業務の基本に立ち返り、各個人の業務の「棚卸」「分析」を行うことで様々な気づきを得ることができました

  この「Pro-7活動」は、社員に根付いた活動となってきました。これを海外拠点へ展開拡充し、業務品質の向上と利益改善につなげていきます。

ESG課題に誠実に取り組み、持続的に成長する企業へ

  当社は、社会の一員としてステークホルダーの皆様との信頼関係を深め、社会課題の解決に取り組んでいます。富士電機のCSR(企業の社会的責任)は、経営理念と経営方針の実践そのものであり、国連が提唱するグローバル・コンパクト(GC)に参加し、GCが掲げる「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野10原則を、全社員の行動指針である「富士電機企業行動基準」に反映させ、実践しています。

  この行動指針の下、中長期的に企業価値を向上させるため、CSRの重要課題をE「Environment(環境)」、S「Social(社会)」、G「Governance(統治)」の観点から整理し、課題の解決に取り組んでいます。また、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)に対し、当社は事業活動を通じてこの目標達成に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

独立社外役員を積極招聘、海外子会社のガバナンス強化

  経営の透明性の更なる向上と監督機能の強化による持続的な成長を目指し、独立社外役員を積極的に招聘するなど、コーポレート・ガバナンスを強化しています。

  また、国内外の子会社を含め、諸ルールの周知徹底や日常監視、監査、そして教育を継続的かつ着実に推進しています。特にM&Aで獲得した会社については、当社グループの一員になった時点で内部監査を実施するなど、ガバナンスの強化を図っています。

人権を尊重し、ダイバーシティと働き方改革を推進

  グローバルで事業を拡大していくなかで、様々なステークホルダーとの関係において、基本的人権の尊重は、社会の基本と考えており、国内外の拠点でコンプライアンスプログラムに則った人権研修を行うなど、人権尊重に取り組んでいます。

  さらに、ダイバーシティ(多様性)尊重を重要課題と捉えて、多様な価値観を当社のチーム力向上につなげ成長に活かしていく、そのための職場環境づくりにも積極的に取り組んでいます。女性社員の積極的な採用や管理職層の計画的な育成、さらに、障がい者の雇用拡大に向けては、製造現場のライン業務を担ってもらうなどの職域拡大を図っています。仕事と育児や介護などの両立支援については、サテライトオフィス勤務・在宅勤務制度の充実を進めました。また、私が社長に就任して以降、5日間の連続休暇取得の励行を段階的に対象層を拡げ、今では全社員を対象としています。休暇をとっても業務が遅延することなくチームで仕事ができる仕組み・ 環境をつくること、そして連続休暇で家族などと一緒にリフレッシュすることで、メリハリある働き方を目指したもので あり、企業風土としても定着してきています。

新たな環境ビジョンの作成に着手

  地球温暖化防止、循環型社会形成、企業の社会的責任を柱に「環境ビジョン2020」を掲げ、地球環境保護への取り組みを推進しています。さらに、気候変動問題に対して国際的枠組みが採択されるなか、2050年度を視野に新たな環境ビジョンの作成に着手しています。当社の地球環境保護に貢献する創エネ・省エネ製品の販売拡大とグローバルでの生産活動における省エネの推進によるCO2排出量の削減などにより、低炭素・脱炭素化社会の実現に貢献していきます。

富士電機のDNA「熱く、高く、そして優しく」

  仕事を通じて社会に貢献し、自らも成長することが大切であるという思いから、私は経営理念に掲げるスローガン、「熱く、高く、そして優しく」の実践を、国内外問わずあらゆる場面で社員に伝えています。新しい技術や製品を生み出し社会に貢献するという「熱い」心。「高い」目標を掲げ、どんな困難でも立ち向かっていく気概。そしてお客様や仲間、支えてくれている家族に感謝し、大切に思う「優しさ」。これらの思いが当社のDNAであると考えています。

  富士電機は、会社の繁栄、株主の皆様への還元、社員・家族の幸せを追求するとともに、エネルギー・環境事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献し続けます。株主・投資家の皆様、ステークホルダーの皆様におかれましては、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

  2018年7月

代表取締役社長
北澤通宏

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