ニュースリリース
IH式アルミ溶解保持炉の販売開始について ~高い省エネルギー性を実現~

2011年3月10日
富士電機ホールディングス株式会社

 富士電機ホールディングス株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)傘下の中核事業会社である富士電機システムズ株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:白倉三德)は、中部電力株式会社(愛知県名古屋市、代表取締役社長:水野明久)と共同で、「IH式アルミ溶解保持炉」を開発いたしました。

 自動車部品などを製造するアルミ鋳造工場では、鉄製ルツボ(鉄釜)に溶かしたアルミを入れて加熱し、必要な温度に保持しておき、少しずつくみ出して金型に流し込み、部品の成型を行います。 現在は、ガス燃焼方式(バーナ)で鉄製ルツボを加熱することが主流ですが、これらの工場ではCO2の削減を含めエネルギー使用量の低減が急務であること、高品質な部品の成型のため保持温度をきめ細かく制御すること、また、高温の排ガスによる工場内温度の上昇に伴う作業環境を改善することなどが求められています。
 本開発品は、鉄製ルツボの周囲に設置したコイルに交流電流を流して、電磁誘導の作用により発熱させるIH方式を採用しました。 IH方式のためガス燃焼方式特有の排ガスによる熱損失がなく、1次エネルギー換算で約22%の省エネルギーを達成しております。
 また、IH加熱方式はバーナ加熱方式に比べ、電気の特徴であるきめ細やかな温度制御(PID制御(注))が可能です。
 さらに、ガスを使用しないため、高温の排ガスの発生が無く工場内温度上昇が抑えられ、作業環境を大幅に改善することができます。

1.IH式アルミ溶解保持炉の主な特長

2.初年度販売目標台数

20台
富士電機システムズ株式会社と富士電機ホールディングス株式会社との統合により、本製品は4月より富士電機株式会社から販売開始致します。

【IH式アルミ溶解保持炉の開発概要】

1. 仕様

開発品の仕様

IH式アルミ溶解保持炉外観
IH式アルミ溶解保持炉外観
IH式アルミ溶解保持炉構造
IH式アルミ溶解保持炉構造

2. 特長

保持炉性能比較(1時間操業で比較)

注1) 一次エネルギー換算値
電力1kWhにつき、9.76MJ、ガス(10%プロパン混合ブタン)1Nm3につき、113.2MJ
注2) CO2排出量原単位
電力1kWhにつき、0.417kg-CO2(事業者別排出係数等一覧H22/12/27環境省発表資料)
ガス(混合ガス)1Nm3につき、8.13kg-CO2(日本LPガス協会HPより計算)

【お客様問合せ先】

富士電機システムズ株式会社
中部支社 第二営業部
tel:052-746-1016

以上