3万人の社員に、効率という価値を。 ファイルサーバークラウド化「Box」導入プロジェクト
目的によって、仕事の質は大きく変わる。
富士電機グループ全社において
ファイルサーバークラウド「Box」を導入する。
そのプロジェクトに大きな意味を与えたのは、
メンバーたちの強い想いだった
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プロジェクトリーダー
D.T
1999年入社 文学部出身
監視・運用センター ネットワーク管理課 課長補佐
入社以来、50近くものプロジェクトでリーダーなどを歴任。国内外における富士電機のITインフラ構築に貢献してきた。 -
プロジェクトサブリーダー
T.H
2012年入社 文学部出身
監視・運用センター ネットワーク管理課
海外拠点のIT環境整備などを歴任。トレーニング制度を利用し、海外の関係会社でIT担当を務めるなどグローバル経験も豊富。 -
ネットワークインフラ担当
Y.S
2018年中途入社 社会学部出身
監視・運用センター ネットワーク管理課 課長補佐
新卒入社したSIerで、通信・金融向けのプロジェクトを歴任し、富士電機ITセンターへ。即戦力として早期から活躍を続ける。
目的はシステムの導入にあらず。
何のためにそれをするのか。そのために、何ができるのか。考え、そして、工夫を凝らす。明確な目的があるかないかで、仕事の価値は大きく変わる。同プロジェクトは、富士電機グループ内に乱立しているファイルサーバーを、クラウドファイルサービス「Box」を利用して情報共有基盤を再構築するというもの。一見すると、ただシステムを導入するだけにも思えるが、導入は手段であり、本質は別のところにあった。富士電機IT部門のトップを預かるIT戦略室長は、キックオフに際して、プロジェクトメンバーへプロジェクトに向き合う者としての心構えを示したという。
プロジェクトリーダー:D.T
プロジェクトの目的はBoxを導入することではない。富士電機グループの従業員の業務を支え、ビジネスを効率化するためのものだ。IT戦略室長からの言葉を受け、そのことを強く意識してプロジェクトに臨みました。課題は、それぞれの部門で異なるファイルサーバーで情報を管理していたこと。情報が分散していると管理工数も増加しますし、大容量のファイルを送付する、保存する、最新版を管理するにも時間を取られてしまいます。それらを解決し、すべての従業員により生産性の高い環境を提供することをミッションとしていました。
一人ひとりの想いに向き合う。
従業員一人ひとりに貢献するソリューションを考え、提供する。ごく当たり前のように思えることも、3万人近くの従業員数を誇る富士電機グループでそれを実現することはきわめて困難なミッションだった。どのようなシステムを実現すればよいのか。要件定義・設計の段階において、メンバーたちは試行錯誤と苦悩の日々を過ごしていたという。同プロジェクトでサブリーダーを務めたT.Hは当時をこう振り返る。
プロジェクトサブリーダー:T.H
利用者が多いこともあって、すべての要望をすべてそのまま叶えることは不可能でした。けれど、それらを『できません』とはねのけるだけでは、私たちがいる意味がありません。一人ひとりの想いや、やりたいことを何とか叶えよう。そんな想いを強く持ち、さまざまな部門と連携しながら、既存の他ツールと組み合わせた代替案などを提案していったのです。
従業員一人ひとりに真摯に向き合い、考え、行動する。メンバーたちの取り組みは、その後も続いていくことになる。中でも新たなインフラの構築には大きな困難を伴ったようだ。
ネットワークインフラ担当:Y.S
回線混雑でレスポンスが悪くなってしまえば、いかに新しいものを導入しても、ユーザーに使ってもらえなくなります。また、アクセスを単純に許可するだけだと個人利用の BOXにもログインできてしまうため、情報漏洩のリスクに直結する恐れがありました。いかに、負荷を分散し、セキュアな環境を作り上げるか。設定のチューニングはとくに苦労した部分です。ただ、もっとも苦労したのはこれまで各PCやファイルサーバーに蓄積していたデータの移行に伴う地道な作業です。業務の関係で夜間の移行ができず、大量通信を捌くための臨時回線、移行要員を手配することで対応しました。