
拡張性超高速多軸制御から情報の複合制御まで、CPU1台で自由自在な装置の拡張が可能。
1台のCPUモジュールで2台分のアプリを実行
従来(2台分)のPLCアプリを新開発マルチコアプラットフォームで並列同時実行できます。

1つのコントローラとして複合制御を統合化
制御対象の規模や必要な機能・性能に合わせて最適なコントローラを構成可能です。
また、必要に応じて自在な拡張ができるため開発コストやシステムコストの低減が実現できます。

処理性能の大幅向上

互換性機能・性能の大幅な向上に加え、高い互換性により既存のハードウェアやソフトウェアの資産活用を実現。
ハードウェア・ソフトウェアとも再活用可能
SX 共通のExpert(D300win) アプリを再利用できます。
また、SPH 共通の電源、I/O、機能、通信モジュールも使用でき
既存システムの置き換え・拡張が容易です。

信頼性お客様の装置の安定稼働を実現する機能を強化しリスクを低減、信頼性の高いシステム構築に貢献。
電池レスバックアップ
電池レス保持メモリ機能により、リテインメモリやRAS 情報のデータバックアップが可能です。
メンテナンスの際の定期的な電池交換が不要になります。
注) カレンダーIC のバックアップには、別途電池が必要となります。

サンプリングトレース
サンプリングトレースの高機能化により、開発時やシステム稼働時の問題を素早く解決できます。
- アプリ実行周期に影響を与えないデータ収集
- 10 回分のデータを連続収集
- 最大64 点の同時トレース可能

EtherCAT COMMUNICATION高速かつリアルタイム性能を兼ね備えたEtherCATに対応し、
オープンなフィールドネットワークを構成可能。
EtherCATマスタ
SPH5000ECは、モジュール前面にEtherCATポートを搭載。
EtherCATマスタとして、各種EtherCATスレーブに接続が可能です。

※EtherCAT はBeckhoff Automation GmbH が開発したリアルタイム性を持つ産業用オープンネットワークです。
EtherCATコンフィグレータ
Expert(D300win)からEtherCATコンフィグレータを起動することによってEtherCATネットワークの構成が行えます。
- ツリービューからシンプルな操作性でEtherCATマスタ・スレーブ構成を一括管理
- Expert(D300win)と合わせて、富士電機オリジナルネットワーク(SXバス、E-SXバス、T-LINKなど)を含めた柔軟なシステムを構成可能

EtherCATの同期制御
バス内同期
EtherCAT局間のデータ出力タイミングが同期します。

バス間同期
EtherCATのチャネル間データ出力タイミングが同期します。

EtherCATの接続機能
ホットコネクト機能
SPH5000EC(EtherCATマスタ)稼働中にスレーブの接続/取り外しが可能です。
また、未接続スレーブを含む構成が可能なため、必須スレーブとオプションで追加するスレーブが混在したシステム構成が可能です。

モーションプログラム(FB)
多彩なモーションプログラム(FB)を提供
- 各種の機能ソフトウェア(FB)を用意しています。
- FBを組み合わせることで、大規模システム用のモーションプログラムを短時間で構築できます。
- 機械に必要な機能を、1軸毎に自由に設定できます。モーション機能(位置決め、補間、同期運転、etc)の組み合わせに制約はありません。
-
機能ブロック化したFBの再利用により、プログラム開発効率・デバッグ効率・信頼性を飛躍的に向上させます。
-
各種アプリケーションに対応したFB
制御内容 FB名称 機能 制御軸数 内容 仮想主軸
外部PG予測演算VS00_VM - 主軸のパルス(同期用の基準信号)を発生させます。
仮想主軸および外部PG(ALPHA7に接続)を主軸にする場合に使用します。PTP位置決め VSC01_PTP 1軸 PTP位置決めを行います。 2軸直線補間
2軸円弧補間VSC02_INTP 2軸 サーボ2軸を使用して、直線補間、円弧補間位置決めを行います。
円弧補間は半径指定方式と中心点指定方式があります。
1軸毎のPTP位置決めの実行も可能です。比率同期 VSC03_PSYNC 1軸 PTP位置決め、比率同期を行います。
比率は常時変更可能で、主軸の逆転も可能です。区間同期(回転) VSC04_RSYNC 1軸 PTP位置決め、ロータリーシャー動作(区間同期・回転)を行います。
ロータリーシャーでは、主軸パルスに対して一方向の連続動作をします。
主軸と従軸の位相を管理しているのでワーク毎の長さの管理が必要な同期に使用します。区間同期(往復) VSC05_FSYNC 1軸 PTP位置決め、ロータリーシャー動作(区間同期・往復)を行います。
フライングシャーでは、主軸パルスに対して往復の間欠動作をします。
同期後は元の位置に戻り次サイクルを待ちます。電子カム運転 VSC06_CAM 1軸 PTP位置決め、カム動作を行います。
主軸に同期して登録したカムパターンで動作をします。
カムパターン作成FB【VS07_CAMPTN】を使用してカムパターンを作成します。カムパターン作成 VSC07_CAMPTN - 電子カムFB用のカムパターンデータを作成します。 速度制御 VSC08_VEL 1軸 速度の制御を行います。
コンベヤの一定速動作や巻取などの位置決めが不要な制御に使用します。トルク制御 VSC09_TRQ 1軸 トルクの制御を行います。張力や圧力の一定制御に使用します。 補助FB パラメータ
読出/書込VSCP100_PRM - ALPHA7のパラメータ読出/書込を行います。 マーク検出 VSCP101_MARK - 区間同期(回転)の位置決め運転を行う場合の補助機能としてマーク計測(マーク間隔の測長)および移動平均処理を行います。
区間同期(回転)FB【VSC04_RSYNC】と組み合わせて使用します。位相調整 VSP102_PHADJ - 区間同期(回転)の位置決め運転を行う場合の補助機能として位相調整を行います。
区間同期(回転)FB【VSC04_RSYNC】と組み合わせて使用します。アラームビット出力 VSCP103_ALM - FBから出力されるアラームコードをビットに変換します。 ※ALPHA7の速度制御形サーボアンプが対象
システム構成例
SPH5000ECは、汎用ネットワークとしてギガビット・イーサネット(1000BASE-T)フィールドバスとして、EtherCAT・SXバスに対応しています。
大容量データ通信が必要な用途から高速・高精度なモーションネットワークの構築まで、1台で柔軟なネットワークを構成することができます。
また、SXバスは光コンバータユニット・電気リピータを、EtherCATは市販のメディアコンバータによる光回線を使用することにより、局間距離・総延長距離を延長することが可能です。

適用例
包装機

プログラミング支援ツール開発スタイルに応じた2種類のプログラミング支援ツール SX-Programmer
国際規格 IEC61131-3(JIS B 3503)に準拠したWindows対応のプログラミング支援ツールです。

概略仕様
形式 | NP1PA1C-096E | NP1PA1C-128E | NP1PA1C-256E | NP1PA1C-512E | |
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実行制御方式 | ストアードプログラム デフォルト/定周期/イベントの3種類のタスクを使用可能 |
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入出力接続方式 | 直結入出力方式(SXバス、EtherCAT) | ||||
入出力制御方式 |
SXバス上 : CPUモジュールによる定周期リフレッシュ リモートI/Oリンク上 : リモートマスタによる定周期リフレッシュ(スキャンに非同期) EtherCAT : EtherCATタクト同期リフレッシュ |
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タスクの同期バス指定 | EtherCATをタスクの同期バスに指定可能 | ||||
CPU | 32ビットRISCプロセッサ、デュアルコア | ||||
プログラミング言語 | IL、ST、LD、FBD、SFC、IEC61131-3準拠(JIS B 3503) | ||||
命令実行時間 | シーケンス命令 | 4ns~/命令 | |||
応用命令 | LD WORD 0.9ns~/命令、ADD UDINT 4ns~/命令 | ||||
メモリ容量 | プログラムメモリ (2つのアプリ制御部で共有) |
96Kstep | 128Kstep | 256Kstep | 512Kstep |
データメモリ ※1 | 最大1,840Kword | 最大3,184Kword | 最大6,144Kword | ||
入出力点数 | SXバス | 512word(最大8,192点) | |||
EtherCAT | 4,096word(最大65,536点) | ||||
最小タクト周期 | SXバス | 1ms | |||
EtherCAT | 0.5ms | ||||
モーション性能 | シングルCPUシステム:1台構成 | 16軸/0.5ms、32軸/1ms | |||
マルチCPUシステム:3台構成 | 48軸/0.5ms、96軸/1ms | ||||
EtherCAT | 伝送速度 | 100Mbps | |||
接続形態 ※2 | ライン形、ツリー形、スター形 | ||||
EPバス | 伝送速度 | 5Gbps | |||
アクセス性能 | 0.15μs/word(他局メモリ 1ワードライト時) | ||||
0.04μs/word(他局メモリ 16ワードライト時) | |||||
Ethernetポート | 1Gbps:1000BASE-T 1ポート | ||||
USBポート | 480Mbps:USB2.0 1ポート | ||||
ユーザROM | SDメモリカード、SDHCメモリカード | ||||
メモリバックアップ | 不揮発メモリによるバッテリレスバックアップ、およびカレンダーICのバッテリバックアップ バッテリ(NP8B-BT)はオプション |
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使用可能なデータ形 | 基本データ形:BOOL、INT、UINT、DINT、UDINT、REAL、TIME、DATE、TOD、DT、STRING、WORD、DWORD | ||||
データ形のネスティング | 1段 配列の配列、配列の構造体、構造体の配列、構造体の構造体 | ||||
構造体データ型の要素数 | 200 | ||||
配列データの要素数 | 16ビット長データ形 : 32,768個、32ビット長データ形 : 16,384個 | ||||
タスク本数 |
デフォルトタスク(サイクリックスキャン):2本(1本×2アプリ制御部) 定周期タスク:8本(4本×2アプリ制御部) イベントタスク:8本(4本×2アプリ制御部) 定周期、イベントタスクは、各アプリ制御部毎に合計4本使用可能 |
※ 1: 2 つのアプリ制御部で共有可能な領域とアプリ制御部ごとに使用可能な領域の合計値です。
※ 2:EtherCAT 分岐スレーブを使用することで、ツリー形、スター形を構成できます。
ラインアップ
品名 | 形式 (商品コード) |
仕様・名称 | 希望小売価格 [円] |
||||
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CPU モジュール |
SPH 5000EC |
NP1PA1C-096E | プログラムメモリ 96Kstep |
ユーザROM/USB/Ethernet対応 最大入出力点数73,728点 EtherCATポート1系統 メンテナンス用RS-422ポート1系統 |
付属品: 取扱説明書、 SXバス折り返しプラグ2個、 ドライバ (CPU番号設定用)、 電池ホルダ |
シーケンス 命令4ns~ |
オープン |
NP1PA1C-128E | プログラムメモリ128Kstep | ||||||
NP1PA1C-256E | プログラムメモリ256Kstep | ||||||
NP1PA1C-512E | プログラムメモリ512Kstep | ||||||
EPバス対応 ベースボード |
NP1BE-06 | 6スロット用 |
プロセッサバス:3スロット SPH5000EC/M対応スロット数:3スロット |
付属品: ベースボード、 取り付け金具 |
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NP1BE-08 | 8スロット用 | ||||||
NP1BE-11 | 11スロット用 | ||||||
NP1BE-13 | 13スロット用 | ||||||
NP1BX-13 | 13スロット用 | プロセッサバス:10スロット SPH5000EC/M対応スロット数:3スロット |
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大容量電源モジュール | NP1S-22S | 入力:AC100~240V,出力:70W | 付属品: ALM接点用コネクタ |
54,000 | |||
NP1S-62S | 入力:DC110V,出力:70W | 54,000 |
注1)上記価格には、消費税は含まれておりません。
注2)希望小売価格はあくまで参考であり、実際の販売価格とは異なります。