自励式電力回生インバータ

特長

電力の省エネルギー化

定常的に大きい配電負荷がある場合には余剰回生電力を交流側に戻し、さまざまな負荷に有効活用できます。

設置場所を選ばないコンパクト設計

小型軽量のコンパクト設計により、設置場所を選びません。狭小変電所、駅ホーム、線路脇など、鉄道施設内の余剰スペースに設置することができるため、設置場所の選択に悩むことなく、容易に導入することが可能です。

狭小変電所への設置イメージ
狭小変電所への設置イメージ
駅ホームへの設置イメージ
駅ホームへの設置イメージ

車両の停止精度の向上

一般に力行車のない場合は、回生電力の行き場がなくなり、回生ブレーキが失効し、空気ブレーキに切り換わります。空気ブレーキ特有のタイムラグにより、正確な停止は難しくなります。電力回生インバータは、回生ブレーキの使用を可能にするため、車両定位置停止の精度向上に貢献します。ホームドアが設置されている駅など、特に定位置停止が求められる際に有効です。

車両ブレーキシューの磨耗軽減

回生失効すると、必要なブレーキ力を得るために、空気ブレーキで制動しなければなりません。そのため、空気ブレーキの使用度合いが高まり、ブレーキシューの磨耗につながります。そこで電力回生インバータを導入することにより、回生失効を回避することができ、空気ブレーキの使用または頻度の比率を低くすることで、車両ブレーキシューの摩耗軽減に寄与します。

並列運転が可能

本装置は1面あたり200kWですが、想定される回生電力量が装置容量を超える場合、2面以上連結して並列運転することが可能です。必要な容量まで拡張できるため、回生失効を防ぐことができ、回生ブレーキの能力確保、回生電力の有効活用を実現します。

自立運転モードによる電源確保を実現

本装置は連続定格であるため、自立運転モードに設定すると、直流き電回路から常時給電することで回生電力の有無に関わらず制御電源として使用することが可能です。そのため、制御用変圧器の代用として使用することができます。