ニュースリリース
軽負荷時の省エネに貢献する電源制御用ICの発売について

2017年2月1日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、パワー半導体の新製品として、電源制御用IC(PFC制御IC(型式:FA1A60N)とLLC電流共振制御IC(型式:FA6B20N))を発売しましたので、お知らせいたします。

1. 背景

 電源制御用ICは、液晶テレビ、OA機器、LED照明、通信機器、産業機器(工作機械やロボット等)などの電源装置(ACアダプタ等)に搭載され、家庭や工場に供給される商用電力(AC)を機器の駆動に必要なDC電力に変換する役割を担います。電力変換を効率的に行うことで電力損失を抑制できることから、省エネを実現するキーデバイスとして期待されています。
 現在、地球温暖化を背景とした低炭素社会の実現に向け、電気機器に対する省エネ要求が高まっており、電源制御用ICの市場も拡大しています。当社は電源制御用ICの市場規模(注)を2016年に約1,000億円、以降2019年にかけて年率5%で伸長すると予測しています。
 今般、機器の省エネ及びコストダウンに貢献する新製品を開発し、発売しました。日本国内を含むグローバル市場を対象とし、液晶テレビや産業機器向けを中心に拡販を図ります。

(注)

本製品が含まれるAC/DC変換に使われる電源制御用ICの市場規模

2. 製品の特長

(1)電力損失を抑え省エネに貢献
 電力変換は、電気のオン・オフの繰り返し(スイッチング)により行われますが、スイッチングは電力損失を伴います。また、変換効率は搭載機器の出力が小さくなる(軽負荷)につれて低くなります。
 本製品は出力を自動検出し、軽負荷時にスイッチング回数を減らす制御を行うことで、電力損失を抑えます。これにより、例えばAC入力電圧230V、最大出力電力の3%(軽負荷時)の場合、当社従来製品と比べて電力損失を22%低減します。

(2)部品点数削減でコストダウンに貢献
 上記(1)の制御により、出力電力の検出に必要な部品など、当社従来製品比15%の部品点数削減が可能となり、電源装置のコストダウンに貢献します。

3. 製品仕様

FA1A60Nパッケージ(左)
FA6B20Nパッケージ(右)

4. 発売時期

 即日

5. 製品に関するお問い合わせ先

 富士電機株式会社 電子デバイス事業本部
 営業統括部 営業第三部
 TEL: 03-5435-7161

(注)

製品仕様の詳細等は、下記をご参照願います。

以上