
研究開発の取り組み
「エネルギー・環境」に関連するコンポーネントとソリューションの開発に注力しています。2010年度の主な研究開発成果は次のとおりです。
バイナリー地熱発電設備
150℃以下の低温の地熱資源が活用でき、国産では最大出力となる「2,000kWバイナリー地熱発電設備」を開発し、発売しました。
直流急速充電器
電気自動車のバッテリを約30分で約80%の急速充電が可能で、安全かつ簡単に操作できる直流急速充電器「FRCシリーズ」を開発し、発売しました。IH式アルミ溶解保持炉
燃焼式に比べCO2排出量を約50%抑制する「IH式アルミ溶解保持炉」を、中部電力(株)と共同で開発しました。新3レベルインバータ回路用IGBTモジュール
パワーコンディショナーの低損失化の実現に不可欠な「新3レベルインバータ回路用IGBTモジュール」を量産化しました。局所空調システム
データセンター向けに、サーバルームの熱だまりの直接冷却によって従来に比べて25%の省エネを達成した「F-COOLSPOT」局所空調システムを開発しました。SiC次世代パワー半導体
ワイドバンドギャップ半導体であるSiC(炭化けい素)を使った次世代パワー半導体素子について、2011年度の製品化に向け、(独)産業技術総合研究所とショットキーバリアダイオードを共同開発しました。世界最高レベルの高効率IGBTを搭載した大容量UPS「HXシリーズ」を開発
製品概要● 主な適用分野
インターネットデータセンターや
工場の生産ラインなど
● 概略仕様
回路方式:常時インバータ給電方式
装置容量:500kVA
対応電圧:415V±10%
データセンターに不可欠なバックアップ電源装置
近年、クラウドコンピューティングの拡大にともない、データセンターの重要性が増しています。
データセンターでは、停電や雷などの影響を受けてもサーバー機器が急停止しないよう、一般的に無停電電源装置(UPS)が使用されます。UPSは、停電時には蓄電池から一時的に電力を供給し、通常時は電力を安定化する役割を果たしています。
世界最高レベルの高効率を実現
富士電機は、世界最高レベルの高効率を実現する新3レベルIGBTモジュールを搭載したUPS「HXシリーズ」を開発し、2011年4月に販売を開始。製品の小型・軽量を実現し、省スペースでの設置も可能としました。
このような高性能のUPSの提供を通じて、インターネットデータセンターや工場などにおける安全・安心に貢献していきます。
開発担当者の声
電力変換効率と、サイズ、コストのバランスを徹底的に追求しました
富士電機(株)技術開発本部 製品技術研究所
滝沢 聡毅※所属は2011年9月時点のものです
今回、高い電力変換効率を実現する新型IGBTの特性を活かすため、何よりも“効率”を重視しました。しかし、効率が良くなっても、サイズが大きくなっては元も子もありません。そのため、効率、サイズ、さらにはコストのバランスが取れるよう、妥協せず開発に取り組みました。
開発では、例えばIGBTモジュールの内部構造の微調整など、低損失化のための細かな検証を重ねました。システム全体を新規に開発した結果、97%という業界最高レベルの電力変換効率を達成し、小型化も実現しました。

