欧州では、雷サージ対策が義務付けられているとのことですが、詳しく教えて下さい。
IEC国際規格(欧州ではそのまま国内規格としている)によると、電気設備内に使用されている低電圧機器(AC1000V,DC1500V以下の機器)に対し、雷サージ又は開閉サージ保護を実施することが原則となっており、特に年間雷雨日数(IKL)が25日超過の地域で架空線引込みの場合には、雷サージに対する過電圧保護が義務付けられています。
更に、高信頼性を要求される場合、または高いリスクが予測される場合には、上記条件になっていなくても、雷サージ対策を実施することとなっています。
したがって、欧州では雷サージ対策の実施は条件付きの義務化ですが、高度情報化社会における設備の電子化、ネットワーク化に対する雷被害はその影響が大きくなる傾向にあり、必然的に雷サージ対策を実施することが一般的となって来ているようです。
(現在日本では、低圧機器における雷サージ対策関連規格について、IEC規格のJIS規格化の検討が鋭意進められている段階です。詳細についてはお問い合わせ下さい。)
- (注意)
- 通常SPD(避雷器)は、ほぼ絶縁状態となっており、雷サージが侵入するとSPD(避雷器)がいち早く働き雷サージをバイパスして大地に流し電気機器を保護します。


図 欧州におけるSPD(避雷器)の設置義務