富士電機株式会社

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CSR取り組み事例障がい者雇用の取り組み

障がいのある方の雇用を創出し、社会人としての自立を促進
誰もがやりがいを持って働き、共に生きられる社会を目指して
株式会社富士電機フロンティア

富士電機株式会社(以下、富士電機)の特例子会社(※)である株式会社富士電機フロンティア(以下、富士電機フロンティア)は、障がいのある方たちを雇用し、安定した労働環境を提供することで、そこで働く社員が自立した生活を送ることを支援しています。富士電機フロンティア社員の活動を通して、富士電機の障がい者雇用の取り組みを紹介します。

※特例子会社: 障がい者の雇用の促進及び安定を図るため、事業主が障がい者の雇用に特別の配慮をし、設立した会社

株式会社富士電機フロンティアのホームページはこちら

設立のきっかけは、障がいのある子を持つ親の願い

富士電機フロンティアが設立されたのは今から25年ほど前のこと。その当時の社会背景について1994年の富士電機フロンティア設立時から一貫して障がい者の自立支援に取り組んでいる川崎事業所の金田豊子はこう語る。

「当時は、車椅子で公共の乗り物を利用することがなかなかできなかった時代です。飲食店への入店を断られるのもごく普通の光景でした。障がいのある方は社会に出ていくことができず、ごく限られた範囲で生活することを強いられていたのです」。

1990年代、富士電機では労働組合が中心となり、障がいのある方を旅行に連れていくなどの活動を行っていた。そのような中、関係者たちの心を動かしたのは、知的障がいのある子の親御さんから労働組合に寄せられたある相談だった。

川崎事業所 課長 金田豊子

「自分たちが生きている間は面倒を見られる。でも自分たちがいなくなった後、子どもはどうなるのか。子どもが一人でも生きていけるようにしたい」。

当時、身体に障がいのある方に比べ雇用の場が少なかった知的障がいのある方の親御さんからの訴えは切実だった。これがきっかけとなり、会社として知的障がいのある方の自立支援に取り組む雇用環境をつくる必要性を痛感。「障がいのある方が継続的に働き続けることは難しいのではと誤解する人が多くいる中、彼らや彼女らが雇用を通じて社会に参画することで、社会全体が変わっていくのではないか」。そうした想いが富士電機フロンティアの設立に繋がった。

「障がい者」の一言で括らないでほしい

設立以来、障がいのある社員たちと向き合ってきた金田だが、もともとは富士電機で総務業務を担当していた。福祉について特別に知識や何かの経験があったわけではない。だからこそ金田は、社員一人ひとりとしっかり対話することができたのかもしれない、と振り返る。

「かつては障がいがあるというと、就業能力やその可能性についてあきらめてしまうケースも少なくありませんでした。しかし、私はそうではないと思います。できないことがある一方、できることもある。その「できること」を仕事で活かしてもらう。これが、私たちの基本的な考え方です。また、富士電機フロンティアではそれぞれの障がい特性をふまえ、自立に向け配慮が必要な部分についてのみ支援するという基本姿勢を貫いています。そのためには、社員一人ひとりとの時間をかけた丁寧な対応が何より重要です」。

社会に出る楽しさが就労意欲に繋がる

社会体験を促す取り組みにも力を入れる。

「私がこれまで接してきた多くの社員は、同世代が体験するさまざまな機会に対し少し消極的になっている面がありました。入社後、彼らと一緒に食事に行ったり、映画を観に行ったり、楽しい経験を共有すると、『社会に出るとこんなに楽しいことがあるんだ』という発見が生まれ、それがさらなる就労意欲につながっています」。

まずやってみてもらうという基本姿勢でこれまでやってきた。

「失敗しても叱らない。失敗した原因を本人に考えてもらう。一人で答えが出なければグループで考え、スタッフも助言してとことん考える。その上で、失敗する原因を一つ一つ解消していく。そうすることで、できる仕事を少しずつ増やしてきました。ちょっとした工夫で、できる仕事は増えるのです」。

たとえば富士電機フロンティアの主な業務の一つである社内郵便の集配は、読み書きが苦手な人には不向きと思われがちだ。しかし、集配袋と集配先の受信ボックスにイラストをつけ、同じイラストのある集配ボックスに書類を入れる仕組みにすることで担当できる作業範囲が拡大した。

富士電機フロンティアを日本一の特例子会社に

これからの課題はさらに職域を広げることだと金田は展望する。

「社員の多くは定年まで働きたいと言ってくれています。定年まで働ける安定した会社にするためには、当社の事業領域を拡大するとともに、社員の職業能力を伸ばすことが重要です」。

最近では、工場にある工具センター(工場でものづくりに使う工具を一括して管理する部署)での工具や機材の貸し出し業務、工場内でのフォークリフトの運転といった仕事も請け負うようになった。以前は障がいのある社員が対応するには難しいと考えられていた業務だ。現在フォークリフトの運転免許取得者は2名。何より本人たちの意欲とがんばりが免許取得につながった。

「社員が自分の仕事に誇りを持って、生き生きと働ける会社にしたい。障がいのある方への理解を深めてもらうとともに、富士電機フロンティアを日本一の特例子会社にすることが私の夢です」。

富士電機フロンティア社員が語る仕事のやりがい

古沢大輔は工場の検収センター(工場に納入される部品を受け入れ、数量などをチェックする部署)で発電機などの部品の受入業務を行いながらグループリーダーを務めている。入社後、清掃業務経験を経て、工具センターに配属されたが、そこで担当したのが工具を準備する仕事だった。ある時、大きな治具(部品を加工する時に加工位置を特定する補助工具)を磨いていて、裏面を磨くためにひっくり返そうとしたのだが、重すぎてできなかった。

「クレーンを扱える人に頼んでひっくり返してもらいました。その時、自分がクレーンの免許を持っていれば作業が終わるまでの待ち時間が削減でき、仕事がスムーズにいくと思ったのです」

川崎事業所 古沢大輔

古沢が上司に相談したところ、クレーンは危険を伴うことも多いので、まずフォークリフトの運転免許を取ることを勧められた。半年ほどの猛勉強のすえ見事一発合格を果たした。これをきっかけに検収センターにフォークリフトが導入され、また、その他の創意工夫を重ねることにより、検収センターでの部品の滞留期間(社外から購入した部品を受け入れてから製造現場に供給するまでの期間)を、1週間から3日に短縮することができた。

「フォークリフトの運転は好きですし、仕事をしていて楽しいです」。

検収センターの業務を把握し現場を任せられていることが自信につながっている。ありがとうと言われた時がいちばん嬉しいという古沢は工場で働くスタッフからの信頼も厚い。

「家族や指導員の皆さんのおかげで今ここで働いていられると感謝しています。だからこそ、一つでも多くの仕事をして、少しでも人の役に立てればと思います」。

多様な人財が能力を発揮できる職場づくりを目指して

富士電機は、「企業行動基準」(2019年6月改定)の最初の項目に「人を大切にします」を掲げている。これは、多様な人財の活躍と、一人ひとりが働きがいを持って働くことを推進することの決意の表れである。これからも、障がいのある社員が持つ能力を伸ばし、彼らが担える職域を拡大することで、多様な人財がそれぞれの力を最大限発揮できる職場づくりに取り組んでいく。

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