2008年6月9日
                  富士電機システムズ株式会社
                
              
              
              
 富士電機システムズ株式会社(東京都品川区、社長:矢内 銀次郎)は、東京ガス株式会社殿(東京都港区、社長:鳥原 光憲)(以下、東京ガス殿)と共同でガスエンジンコージェネ用高効率UPS(注1)「UPS8000G」(以下、本UPS)の開発を進めて参りましたが、このたび商品化が完了し、6月より販売を開始しますのでお知らせいたします。
1. 概要
 本UPSは、ガスエンジンCGS(注2)(ヤンマーエネルギーシステム株式会社殿製、発電出力350kW)の高い発電効率を活かした無瞬断・無停電発電パッケージシステム(以下「本システム」)としてご利用いただくものです。
 本UPSの主な特徴は以下のとおりです。
	
		
			
| (1) | 
			完全無瞬断・長時間無停電の実現 | 
		
		
			
| (2) | 
			省エネルギーの維持 | 
		
		
			
| (3) | 
			ガスエンジン容量に適正化 | 
		
		
			
| (4) | 
			UPS管理の一元化 | 
		
	
 
 
 
 
 本システムは、コージェネを行いながら瞬低対策を必要とする10,000?u以上のデータセンターや病院(ただし、医療用負荷は対象外)などに適したシステムです。このたび、300kVAのシステムを商品化しましたが、容量のシリーズ化も推進中です。また、今後、無瞬断機能を省いた低コストタイプのシステムの開発も予定しています。
 尚、東京ガス殿と株式会社エネルギーアドバンス殿(社長:三浦千太郎、東京ガス殿100%出資子会社)(以下、ENAC殿)は、本システムをエネルギーサービス等の事業における有力なツールとして位置づけており、6月より提案営業活動を開始します。当社は、本UPSの製作・納入により東京ガス殿、ENAC殿のエネルギーサービス等の事業を支援いたします。
(注1) UPS(Uninterruptible Power System):無停電電源装置
(注2) CGS(Co-Generation System):コージェネレーションシステム
2. 特徴
	
		
			
| (1) | 
			完全無瞬断・長時間無停電の実現
 
			 従来のCGSは、停電時に長時間の電力供給を行うことができますが、抜本的な瞬時電圧低下(以下、瞬低)対策を行うことはできません 
			でした。一方、UPSは、瞬低対策は行えますが、バッテリ容量の制約から長時間の電力供給が困難でした。 
			 完全無瞬断性能を持つ本UPSと長時間にわたる電力供給が可能なCGSをパッケージ化することで、停電時でも完全無瞬断・長時間無停電 
			の高品質電力供給が可能となり、エネルギーセキュリティの向上を図れます。 | 
		
		
			
| (2) | 
			省エネルギーの維持
 
			 完全無瞬断・長時間無停電の電力供給を可能とするシステムとして、従来からUPSと非常用電源を組み合わせたシステムがありますが、 
			常時インバータ給電のために損失が大きいという欠点がありました。 
			 本UPSは損失の小さな常時商用給電方式(デュアルプロセッシング方式)であるため、希薄燃焼ガスエンジンの極めて高い発電効率を活 
			かしながら省エネルギーを維持できます。 | 
		
		
			
| (3) | 
			ガスエンジン容量に適正化
 
			 希薄燃焼ガスエンジンは、発電効率が極めて高い半面、負荷追従性能が低いという側面があります。そのため、自立運転時の電圧や周波 
			数を維持するために、ガスエンジン発電機を複数台運転する等で、設備容量が大きくなる傾向がありました。 
			 本UPSは新しく開発したアブソーバ機能により、自立運転中に急激な負荷変動が起こった際には、UPSからCGSへ負荷をスムーズに受け 
			渡すことができるようになりました。これにより、希薄燃焼ガスエンジンでも電圧や周波数の安定性を大幅に向上させることができるの 
			で、ガスエンジン発電機容量の最適選定が可能となり、システムのライフサイクルコストの低減を図れます。 | 
		
		
			
| (4) | 
			UPS管理の一元化
 
			 従来、重要負荷に個別に設置されているミニUPSは、装置のメンテナンスやバッテリなどを個別に管理する必要があります。 
			 容量の大きな本UPSを設置することで、分散したミニUPSが不要となりますので、煩雑な個別のバッテリ管理が不要となり、高品質電源 
			の管理が一元化できます。 | 
		
	
 
 
 
 
3. システム構成
	
		
			
| 瞬低時: | 
			UPSが無停電で電力を供給します。 | 
		
		
			
| 停電時: | 
			停電直後はUPSから給電を行います。その後、アブソーバ機能によりUPSからCGSへ徐々に負荷を移していきます。 | 
		
	
 
 
 
 
図1.システムフロー
4. UPS8000Gの仕様
	
		
			
| 定格出力容量 | 
			300kVA | 
		
		
			
| 停電時切替時間 | 
			無瞬断(JEC-2433クラス I 準拠) | 
		
		
			
| 交流入力 | 
			相数 | 
			三相3線 | 
		
		
			
| 電圧 | 
			200V | 
		
		
			
| 周波数 | 
			50/60Hz | 
		
		
			
| 交流出力 | 
			相数 | 
			三相3線 | 
		
		
			
| 電圧 | 
			200V | 
		
		
			
| 周波数 | 
			入力に同じ | 
		
		
			
| 負荷力率 | 
			0.8(遅れ)から1.0(定格1.0) | 
		
		
			
| 直流入力 | 
			384V(鉛蓄電池192セル相当) | 
		
	
 
 
 
 
 
 
 
 
5. CGS,UPS,本システムの特徴
	
		
			
|   | 
			CGS | 
			本システム | 
			UPS | 
		
		
			
瞬低対策 
			(瞬低時間) | 
			  
			(最速70ms) | 
			  
			(0ms) | 
			  
			(0ms) | 
		
		
			
停電対策 
			(給電時間) | 
			  
			(長時間) | 
			  
			(長時間) | 
			  
			(10分程度) | 
		
	
 
 
 
 
4. アブソーバ機能の概要
 CGSの出力変化が緩やかになるので、負荷が急変してもCGSが安定して運転し続けます。
 【参考:会社概要】
	
		
			
| 株式会社エネルギーアドバンス | 
		
		
			
|  本社所在地: | 
			東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワーN棟34F | 
		
		
			
|  代表者: | 
			三浦 千太郎 | 
		
		
			
|  設立年月日: | 
			2002年7月1日 | 
		
		
			
|  事業内容: | 
			オンサイト・エネルギーサービス事業 
			地域エネルギーサービス事業(地域冷暖房事業) 
			コージェネレーション設備工事・メンテナンス事業 
			グリーン・ビジネスの事業化 | 
		
		
			
|  資本金: | 
			30億円[東京ガス(株)100%出資] | 
		
	
 
 
 
 
以上