ニュースリリース
Semikron社とパワーエレクトロニクス事業分野で協業

2008年11月21日
富士電機デバイステクノロジー株式会社

 富士電機デバイステクノロジー株式会社(重兼壽夫社長、本社:東京、以下富士電機デバイステクノロジー)とSemikron International GmbH(Heidenreich社長、本社:ドイツ ニュールンベルグ、以下セミクロン)は、IGBTチップならびにダイオード・チップの相互供給契約ならびに、スプリング・コンタクト技術を採用した産業用IGBTモジュールにおいてライセンス契約を結び、富士電機デバイステクノロジーが同モジュールを製造・販売することに合意しました。

1.協業の合意内容

2.協業の狙い

 富士電機デバイステクノロジーはIGBT、MOSFET などのパワー半導体を世界規模で製造・販売しており、特に産業用ドライブ向けIGBTモジュール市場において約30%、世界第3位のシェアを持っています。一方、セミクロンは世界の約40%のシェア持つダイオードおよびサイリスタ・モジュール市場のリーダーであり、パワー半導体モジュールのパッケージング技術のエキスパートです。

 今回の協業合意に基づきパワー半導体チップの相互供給基盤を築くことで、富士電機デバイステクノロジーは、セミクロンから還流ダイオードおよび整流ダイオード・チップの供給を受け、省エネ対策や低ノイズ化などの市場要求にマッチする最適なチップ/モジュールの組み合わせを実現し、提供する製品範囲を拡大できるようになります。
 また両社は同一のスプリング・コンタクト技術を使用することで、RoHS規制以降市場要求が強く、コスト削減が可能な半田レス実装に対応したモジュールを提供できるようになります。この結果、産業用ドライブ、電源装置、家電市場への市場浸透度を向上させることが可能になります。これは、顧客の「セカンド・ソース・ポリシー」にも合致します。
 富士電機デバイステクノロジーはスプリング・コンタクト・モジュールの市場は世界規模でおよそ250億円程度と推定しており、2011年までにその10%以上のシェア獲得を目指します。

3.スプリング・コンタクト技術の特徴

 スプリング・コンタクトは半田を使用しない電気的接合方法です。この技術を使用することでモジュールと絶縁基板および放熱器は簡単にねじ止めをすることが可能で、従来製品に比べて半田付けが不要なため、半田接合部分の経年劣化が発生しないという利点があります。したがって、スプリング・コンタクトは衝撃、振動および腐食に対して高い耐性があり、厳しい周囲環境においても優れた熱サイクル性を発揮します。

4.製品供給時期

 2009年度第4四半期を目処に量産を開始し、順次弊社販売代理店を通じて販売する予定です。

【製品に関する問合せ先】
富士電機デバイステクノロジー株式会社
半導体事業統括部 パワーモジュール部
TEL:0263-26-2513 FAX:0263-28-5531

以上