ニュースリリース
世界最大の地熱発電設備の運転開始について

2010年5月17日
富士電機ホールディングス株式会社

 富士電機ホールディングス株式会社(代表取締役社長:北澤通宏)傘下の中核事業会社である富士電機システムズ株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:白倉三德)は、ニュージーランドのロトカワ地区に、1基としては世界最大出力の地熱発電プラント(正式名称: ナ・アワ・プルア地熱発電所)を納入し、5月15日に開所式を行いましたのでお知らせ致します。

ロトカワ地区

1.地熱発電設備の概要

 本地熱発電プラントは、住友商事株式会社(本社:東京都中央区、社長:加藤 進)と共に2008年3月にニュージーランド国有電力会社のマイティリバーパワー社から受注したもので、本年4月4日より商業運転を開始しています。富士電機システムズ(株)は、プラント設計からプラント主要機器(蒸気タービン、発電機、プラント制御監視装置など)の製造、その他の機器・設備並びに資材の調達と供給、据付工事、試運転までをトータルで請け負いました。
 また、発電状況データを現地よりオンラインで収集し、メンテナンスの時期と内容を提案するなど、納入後のフォローについても対応してまいります。

2.ニュージーランドでの納入実績

 ロトカワ地区はニュージーランドの北島、タウポ火山帯に位置します。本地熱発電プラントは、1基としては140MWと世界最大出力を誇ります。ニュージーランドでは、富士電機としては、1988年のオハキ(2x55MVA発電機のみ)、1997年のポイヒピ(1x55MW)、2008年のカウェラウ(1x95MW)に続き、今回で4件目の納入となります。

3.富士電機の地熱発電プラント事業のグローバル展開

 地熱発電は、石油などの化石燃料を利用した火力発電に比べてCO2の排出量が極めて少なく、地球環境保護の面で優れた発電方式です。また、風力・太陽光など他の再生可能エネルギーとは異なり、天候や気象条件に左右されること無く安定的に利用することが可能です。ニュージーランド等の地熱資源保有国では、これらの利点を活かし、地熱発電プラントの建設計画が今後更に活発に進められることが期待されています。富士電機は1970年代から、インドネシア、フィリピン、ニュージーランド、アメリカ、アイスランドなど世界各地へ地熱発電設備を納入しており、地熱用蒸気タービン発電機の製造・納入において、世界トップクラスのシェアを誇っております。
 中期経営計画(2009から2011)では、地熱発電を中心としたグリーンエネルギーソリューションで500億円の売上を目指しており、今後、アフリカ、中南米諸国など新たな地域へも事業を拡大していく計画です。
 また現在は、水より沸点の低い媒体を地熱エネルギーで蒸発させてタービンを回す「バイナリー発電」システムにも注力しており、その事業領域を拡大しています。

今回納入したナ・アワ・プルア地熱発電所の地熱発電プラント
今回納入したナ・アワ・プルア地熱発電所の地熱発電プラント

以上