富士電機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、オールSiC(炭化ケイ素)モジュールを適用した大容量メガソーラー用パワーコンディショナを発売しますので、お知らせいたします。
1.背景 富士電機は、「エネルギー関連事業」の拡大に向け、コア技術であるパワー半導体、パワーエレクトロニクスを駆使した競争力のある製品開発に取り組んでおり、なかでも、高耐圧・低損失化を実現するSiCパワー半導体の開発と、これを搭載したパワエレ機器の製品化に注力しています。 当社は、独立行政法人 産業技術総合研究所との共同研究の成果を活かし、昨年10月からSiC素子の生産を開始しており、今回、オールSiCモジュールを搭載したメガソーラー用パワーコンディショナを開発しました。本製品は、メガソーラーで発電した直流の電気を交流に変換する際の電力損失を大幅に低減し、発電設備の効率向上に貢献します。
2.製品の特長 1)業界最高の変換効率98.8%で発電量増加に貢献 メガソーラー発電における課題として、日射量の減少や温度上昇による電圧低下と、それに伴う変換効率低下が挙げられます。変換効率低下の対策として、パワーコンディショナへの昇圧回路の搭載がありますが、昇圧回路の適用は電力損失を生じさせ、変換効率低下の要因にもなります。 本製品は、昇圧回路にオールSiCモジュールを採用することで、スイッチング損失と導通損失を大幅に低減。業界最高のパワーコンディショナ変換効率98.8%を実現し(従来機種:98.5%)、メガソーラーの発電量増加に貢献します。
2)小型・大容量化でコスト削減に寄与 ・オールSiCモジュールを採用することで回路を小型化でき、従来機種に比べて盤のサイズを20%縮小しました。一般的に大容量のパワーコンディショナは収納する盤が大型化するため、分割して運搬し現地で組み立てる必要がありますが、盤を分割することなく輸送でき、施工に係わるコストを削減します。
・本製品は、屋内型としては業界最大の出力容量1000kWを実現しています。大容量化により、中小容量のパワーコンディショナを複数台設置する場合と比べて、トランスや空調などパワーコンディショナに必要な周辺機器の台数を減らし、コストを削減します。

3.仕様
型式
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直流入力電圧
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定格出力容量
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出力電圧
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寸法(W×D×H)
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PVI1000AJ-3/1000
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DC1000V
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1111kVA/1000kW
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AC480V
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2980 mm×900 mm×1900 mm
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4.発売時期 2014年8月
5.製品に関するお問合せ先 富士電機株式会社 営業本部 電力・社会インフラ営業統括部 営業第四部 03-5435-7048 |