ニュースリリース
新製品 - SiCハイブリッドモジュールを適用した大容量インバータの発売について

2014年11月26日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、大容量インバータ「FRENIC-VGシリーズ スタックタイプ(690V系列)」に、SiCハイブリッドモジュールを適用した新製品をラインアップしますので、お知らせいたします。

1.背景

 当社は、経営方針に掲げる「エネルギー関連事業」の拡大に向け、コア技術であるパワー半導体、パワーエレクトロニクスを駆使した競争力のある製品開発に取り組んでおり、なかでも、高耐圧・低損失化を実現するSiCパワー半導体の開発と、これを搭載したパワエレ機器の製品化に注力しています。
 「FRENIC-VGシリーズ(注1) スタックタイプ」は、鉄鋼、化学、製紙など大型プラントの生産設備や港湾クレーンなどで使用いただいていますが、これらの分野では設備の大容量化が進み、電力消費量の削減や装置の小型化等が課題に挙げられています。
 当社は、独立行政法人 産業技術総合研究所との共同研究の成果を活かし、昨年10月から自社工場でSiC素子の生産を行っており、今般、新たに開発した1,700VのSiCハイブリッドモジュール(注2)を適用した新製品を開発しました。
 既存設備の更新が進む日本や設備投資が拡大するアジアなどグローバルに展開し、お客様設備のさらなる「省エネ」「省スペース」化に貢献します。

(注1)

高速・高精度制御を特長とした高性能インバータ。通常の「ユニットタイプ」と、インバータとコンバータを分離し、最適な組み合わせを提案できる「スタックタイプ」の2タイプを展開

(注2)

SiC素子を使ったSBD(ショットキーバリアダイオード)と、シリコン素子を使ったIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)で構成

2.製品の特長
1)電力変換時の損失を低減し設備の省エネに貢献

 SiCハイブリッドモジュールを適用することで、電力変換回路における損失を従来機種比28%低減。設備の大幅な省エネに貢献します。

2)同一サイズで最大容量を拡大し設備の省スペース化を実現
 
SiCハイブリッドモジュールを適用することで、製品サイズを維持しながら、単機容量を従来機種の最大315kWから最大450kWに拡大しました。これにより、設置するインバータ台数の削減を可能とし、設備の省スペース化を実現します。同一サイズを保つことで、従来機種との置き換えも容易です。

3.仕様

4.発売時期

 受注開始:即日
 出荷開始:2015 年3月予定

5.製品に関するお問合せ先

 富士電機株式会社 パワエレ機器事業本部
 ドライブ事業部 企画部
 03-5435-7190

以上