ニュースリリース
業界最高レベルの制御性能を実現したモーションコントロールシステムの発売について

2017年5月25日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、業界最高レベルの制御性能を実現した「富士サーボシステム ALPHA7」計42形式と、モーションコントローラ「MICREX-SXシリーズ SPH3000D」計4形式を発売しましたので、お知らせいたします。

1. 発売の背景

 サーボシステムとモーションコントローラを組み合わせた“モーションコントロールシステム”は工場の生産設備や自動化機械をはじめとした産業機械の位置決めや速度、トルクの制御機能を有し、半導体製造装置や工作機械、印刷機械、包装機械など幅広い分野で使用されています。
 近年、産業機械のタクトタイム(注1)短縮など生産性向上やコスト削減を目的に、モーションコントロールシステムに対する高速化・高精度化やチューニング時間の短縮といったニーズが高まっています。加えて、より安全な操業のために、予防保全・メンテナンス性の向上が求められています。
 当社のモーションコントロールシステムは、業界最高レベルの制御性能を最小のシステム構成で実現し、更に安全な操業を支えるセーフティ機能を備えることで、お客様の生産性向上・コスト削減・安全性向上に貢献します。今後、中国、アジアを中心とした海外向けラインアップを拡充し、2018年度にファクトリーオートメーションのモーション分野とFAシステムで300億円の売上高を目指します。

(注1)タクトタイム:生産ラインの各作業工程が同期して作動する時間



2. 製品の特長

(左)ALPHA7(サーボアンプ・モータ)
(右)MICREX-SX SPH3000D(コントローラ)

1) 業界最高レベルの高速制御と高精度化を実現
 サーボシステムALPHA7は、当社従来比2倍以上の速度周波数応答3.2kHzにより超高速に制御し、かつモータの位置や速度を検出するセンサー(エンコーダ)の分解能を従来の20 bit から24 bit(16,777,216パルス)に高精度化し、機械のタクトタイム短縮と動作精度の向上を実現します。
 コントローラSPH3000Dは、モーション制御のソフトパッケージ(ファンクションブロック)をCPUモジュールに内蔵することで高速化を実現。また、従来機種の約7倍となる224Kワードに拡大した高速メモリ領域は、モーション制御を含む制御全体の処理能力を向上させます。

2) 高機能・高性能なモーションシステムを最小の構成で実現
 あらかじめ定められた順序により機械の制御の各段階を自動的に逐次進めていく「シーケンス制御」と機械を動かす位置決めや速度、トルクをプログラムする「モーション制御」を一つのCPUモジュールで動作させることが可能で、高額なモーション専用モジュールが不要。システムの最小化と大幅なコストダウンを実現するとともに、シーケンス制御、モーション制御を一つのプログラミングツールでサポート可能となり、作業効率が飛躍的に向上します。
 加えて、当社独自の高速通信技術により、各々の製品がケーブル1本で接続可能となり省配線化を実現できます。

3) より安全な操業を支えるセーフティ機能を標準装備
 国際標準規格IEC61800-5-2で定義されるSTO(注2)機能を標準装備。さらにオプションで、SS1、SLS、SBC、SSM(注3)にも対応します。これらのセーフティ機能はパラメータで簡単に設定が可能です。また、半導体製造装置などの安全規格であるSEMI-F47規格にも準拠予定です。

(注2)

STO:Safe Torque Off

(注3)

SS1: Safe Stop、SLS: Safety Limited Speed、SBC: Safe Brake Control、SSM: Safe Speed Monitor

3. 製品仕様

4. 発売時期

 即日

5. 製品に関するお問い合わせ先

 富士電機株式会社 パワエレシステム事業本部
 ファクトリーオートメーション事業部 モーション企画部
 TEL: 03-5435-7190

以上