ニュースリリース
業務用SOFC(固体酸化物形燃料電池)の開発について

2018年5月10日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、NEDO(新エネルギー・産業技術開発機構)の助成事業による実証評価が終了し、業務用SOFC(固体酸化物形燃料電池)の開発に目途がつきましたことを、お知らせいたします。

1. 当社の燃料電池事業

当社は、「エネルギー・環境事業の拡大」を経営方針に掲げ、地熱発電、水力発電、太陽光発電、燃料電池など、再生可能エネルギーやクリーンエネルギー関連事業の拡大に取り組んでいます。
 燃料電池は、天然ガスなどから取り出した水素を化学反応させ発電します。発電過程でのエネルギーロスが少なく、発電時の排熱が利用でき、二酸化炭素(CO2)排出量削減に貢献する環境にやさしい発電設備です。当社は1960年代に開発を開始し、1998年に出力100kWの業務用PAFC(りん酸形燃料電池)を発売。これまで日本、韓国、ドイツ、米国、南アフリカに計86台(2018年4月現在)の納入実績があります。

2. SOFCの開発状況

実証機外観写真

 SOFCはPAFCに比べて発電効率が高いことなどから、その実用化が強く望まれています。当社は2014年度からNEDO助成事業(固体酸化物形燃料電池を用いた業務用システムの実用化技術実証)に参画し、50kW級業務用SOFCの要素技術開発および実証評価を行ってきました。最終年である2017年度は当社千葉工場内で実証試験を行い、基本特性評価と3,000時間以上の耐久性評価を実施。安定運転が可能なことを確認しました。
 当社製SOFCは、独自開発の高効率インバータの適用などにより、高い発電効率(55%)を実現。今後は社外でのフィールド実証を行い、さらなる信頼性向上に取り組みます。

3. 製品仕様(目標値)

4. 想定市場

ホテル、病院など

5. 発売時期

2018年度内を予定

(注)

本リリースに掲載している情報(製品仕様や価格、問い合わせ先等)は発表日時点のものであり、予告なく変更する場合もございます。
あらかじめご了承ください。