ニュースリリース
インフラ設備の安定稼働を支えるコントローラ「SPH5000H」の発売について

2019年5月16日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社(代表取締役社長:北澤 通宏、本社:東京都品川区)は、インフラ設備の安定稼働に向け、システムを二重化することで信頼性を高めたコントローラ「MICREX-SX SPH5000H」を発売しましたので、お知らせいたします。

1. 発売の狙い

 公共事業を支える水処理や廃棄物処理施設などのインフラ設備では、年間を通じて24時間連続稼働が求められ、わずかな時間の稼働停止は事業者にとって多大な損失につながり、インフラ設備が提供するサービスに支障をきたします。そのため、設備を止めないための高い信頼性を備えた監視制御システムが求められます。
 こうした監視制御システムは設備の稼働状況や不具合等をモニターに示し、管理者はその情報を基に、監視制御システムを通じて設備や機器の動作指示を行います。その頭脳となるのがPLC(注1)です。PLCは現場の設備や機器から情報を収集し、管理者の指示に対して適切にプログラムを実行するコントローラです。
 自治体における事業運営の広域化により監視制御システムの大規模化・複雑化が進んでいます。こうしたなか当社は、ネットワークの障害発生時にもシステムの継続稼働を実現し、データ処理能力や監視・制御点数を大幅に拡大したコントローラ「MICREX-SX SPH5000H」を開発し発売しました。

(注1)

プログラマブル・ロジック・コントローラ:Programmable Logic Controller

2. 製品の特長

1)システムの二重化を強化し信頼性を向上

 二重化とは、システムの信頼性を高める手法で、機器やネットワークなどを2系統にすることで、1系統に不具合が生じても残りの1系統が稼働を継続することができます。
 当社の従来製品は、PLCに搭載されるCPU(中央演算処理装置)のみ二重化に対応していました。今般新たに、管理者が操作する上位システムとCPUをつなぐ制御ネットワークならびに、CPUと入出力ユニット(注2)をつなぐI/O(注3)ネットワークも二重化かつループ化することで、さらなる信頼性向上を実現しました。

(注2)

現場の設備や機器に接続するユニット

(注3)

Input/Output(入出力)

左)本システムのイメージ 右)I/Oネットワークのループ化

2)データ処理能力や監視・制御点数を拡大

 監視制御システムの大規模化・複雑化に対応すべく、プログラムを読み込み実行するMPU(Micro Processing Unit)の性能を高め、高速ネットワークを用いることでデータの演算処理能力(注4)と伝達速度(注5)を向上しました。また、プログラム容量(注6)を拡張し、より複雑なプログラミングへの対応を可能にするとともに、入出力メモリ(注7)を拡大し、機器の監視・制御点数を増やしました。

(注4)

1GHz(従来:300MHz)のMPUを採用し、データの演算処理能力を向上

(注5)

ネットワークを1Gbps(従来:100Mbps)とし、データの伝達速度を向上

(注6)

プログラム容量を512k[STEP](従来:256k[STEP])とし、より複雑なプログラミングが可能

(注7)

入出力メモリを65,536点(従来:8,192点)とし、監視・制御点数を大幅に拡大

3. 主な仕様

4. 発売時期

 即日

5. 製品に関するお問合せ先

 富士電機株式会社 パワエレシステムインダストリー事業本部
 オートメーション事業部業務第一部
 03-5435-7066

(注)

本リリースに掲載している情報(製品仕様や価格、問い合わせ先等)は発表日時点のものであり、予告なく変更する場合もございます。
あらかじめご了承ください。

以上