ニュースリリース
当社2工場が開発ライフサイクルにおけるセキュリティ認証を取得

2023年5月10日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社は、パワエレ事業の主力工場である東京工場(東京都日野市)と鈴鹿工場(三重県鈴鹿市)において、国際標準規格「IEC(注) 62443-4-1」の認証を取得しましたのでお知らせします。

(注)

国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)

1. 背景

 近年、生産性の向上に向けて、生産現場で稼働する設備をネットワークでつないで生産状況や設備の稼働状態などのデータを取得、活用し、生産工程における滞留の解消や、予知保全によるトラブルの未然防止などを実現するスマートファクトリー化が進められています。一方、工場に対するサイバー攻撃のリスクに備えて、生産現場のオートメーション機器や制御システムに対するセキュリティ対策の重要性が高まっています。

2. 認証取得について

 IEC 62443-4-1は、産業用オートメーションおよび制御システムで使用されるセキュアな製品を開発するための要件が定められた国際標準規格です。

 当社では、東京工場(コントローラや計測機器、エネルギーマネジメントシステム等)と鈴鹿工場(インバータや回転機、モビリティ関連機器等)でオートメーション機器や制御システム等を開発・生産しており、今般、両工場の設計から製造、保守に至る製品の開発ライフサイクル全般において、国際標準のセキュリティ要件を満たしていることが認められました。

 なお、本認証は、一般財団法人日本品質保証機構(JQA)のサポートのもと、IECEE CB(Certification Body)スキーム(注)に基づき取得しました。同スキームによるIEC 62443-4-1認証の取得は国内初です。

(注)

IECEE(IEC電気機器安全規格適合性試験制度)に基づき運営され、電気機器の試験結果を国際的に相互承認する制度。50ヵ国以上の機関が参加し、発行されたCB証明書等は、加盟する認証機関が行う認証制度で受け入れられる。

IEC62443-4-1認証証<br>(左:鈴鹿工場 右:東京工場)
IEC 62443-4-1 CB証明書
(左:鈴鹿工場 右:東京工場)

3. 今後について

 両工場では今後、セキュリティ機能を高めたインバータ、およびコントローラ(PLC)等の新製品を開発し、2024年度を目安に上市する予定です。
また、IECでは、産業全体でのセキュリティ向上に向けて、エネルギーやモビリティなど対象分野拡充の検討が進められています。こうした動きを受け、当社では、当該分野の製品の開発・生産を行う工場でも、IEC 62443-4-1の認証取得を進めていきます。

4.本件に関するお問い合わせ先

富士電機株式会社 パワエレ エネルギー/インダストリー事業本部 事業統括部
グローバルビジネス戦略室
☎03-5435-7190

(注)

本リリースに掲載している情報は発表日時点のものであり、予告なく変更する場合もございます。