ニュースリリース
業界初、モデル生成に自動機械学習を適用ソフトセンサ向け「推算用モデル式構築／演算ツール」の発売について

2023年5月24日
富士電機株式会社

　富士電機株式会社は、モデル生成に自動機械学習を適用することで、プラント・工場で使われるソフトセンサの構築に係る作業効率を大幅に改善する「推算用モデル式構築／演算ツール」を発売しましたので、お知らせします。

1. 背景

: 　ソフトセンサは、リアルタイムで測定することが難しい値を、温度や圧力、流量等の容易に収集できるデータを使って推算する技術で、化学や鉄鋼、製薬等のプラント・工場で用いられます。

本製品を用いたソフトセンサの構築
（イメージ）

: 　こうしたプラント・工場では、生産中の製品データを分析し、原料の投入量などを調整することで製品品質を保ちますが、成分濃度や強度等の品質に関わるデータは分析に時間を要する場合があり、製品品質が基準を下回った状態のまま後工程に進んでしまった場合、作り直しをするために原料やエネルギーのムダが生じます。ソフトセンサを監視制御システムに実装することで、成分濃度や強度をリアルタイムに推算でき、原料やエネルギーのムダを抑えることが可能になりますが、一方でソフトセンサの構築には多くの作業が必要です。

: 　今般当社は、ソフトセンサを作るための「推算用モデル式構築／演算ツール」を発売しました。業界で初めてモデル生成の過程に自動機械学習を適用しており、ソフトセンサの構築に係る作業効率を大幅に改善します。

【監修】
船津公人先生
(奈良先端科学技術大学院大学データ駆動型サイエンス創造センター
センター長特任教授、東京大学名誉教授)
金尚弘先生
(東京農工大学工学部化学物理工学科准教授)

2. 特長

: 　一般的に、プラントや工場では、生産部門等の専門部署の作業者が、温度や圧力など収集するデータの条件や組み合わせを変えながら最適なソフトセンサ（推算用モデル式）を構築しますが、作業負荷が大きいことが課題でした。

: 　本製品（推算用モデル式構築／演算ツール）は、自動機械学習（AutoML：Automated Machine Learning）を適用しています。作業者が何通りものパターンを作り、解析・検証を重ね最適な計算モデルを構築していく工程を自動化することで、作業の大幅な時間短縮※を実現。お客様の作業効率を改善します。

: 　本製品は、リアルタイムで最新のデータを収集し適用する機能を備えており、ソフトセンサのモデルを常に自動で更新します。これにより、ソフトセンサの推測精度を維持し、製品品質の安定化に貢献します。

3. 発売時期

4. 本件に関するお問い合わせ先

富士電機について