電動車向けSiCパワー半導体モジュールにおける ボッシュ社との互換性のあるパッケージの開発に関する合意について

2025年12月19日
富士電機株式会社



富士電機株式会社は、ドイツの大手自動車部品メーカーであるロバート・ボッシュ株式会社(以下、ボッシュ社)と、電動車向けとして互換性を持ったSiCパワー半導体モジュールのパッケージの提供に向けた開発に合意しましたので、お知らせいたします。

脱炭素社会の実現に向けて、ハイブリッド車や電気自動車など電動車の普及が期待されています。パワー半導体は電動車の駆動装置であるインバータシステムに搭載され、電力の変換や制御を行う電動車に不可欠な製品です。現在、高耐圧・低損失などの特性を持つSiCパワー半導体が普及しつつあります。自動車メーカーはSiCパワー半導体を採用することでインバータシステムの小型・軽量化を実現し、電動車の普及に向けた重要課題の一つである航続距離の延伸が可能となります。

富士電機の電動車向けSiCパワー半導体モジュールは、独自のパッケージング技術を採用し、高電力密度による小型・高効率なインバータシステムの実現に貢献します。また搭載するチップサイズや枚数を柔軟に変更することで、お客様である自動車メーカーの幅広い電力要件や回路構成に対応します。

両社は今後、パッケージの外形寸法や端子位置などに機械的な互換性を持たせたSiCパワー半導体モジュールの提供に向けた開発を行います。これにより、お客様はいずれのモジュールも機械的な作業なくインバータシステムに組み込むことができ、設計期間の短縮や、調達先のマルチソース化に貢献します。

さらに両社は、SiCパワー半導体モジュールをインバータシステムに組み込む際の冷却器設計や各種端子接合に関するユーザーアプリケーション技術について共同開発を行い、お客様に対して技術サポートを行う予定です。富士電機とボッシュ社は、今般の取り組みを通じて、サプライチェーンの安定性向上、ならびに電動車のさらなる普及に貢献します。


富士電機のSiCパワー半導体モジュール
外形寸法や端子位置に機械的な互換性を持たせた富士電機のSiCパワー半導体モジュール
複数のモジュールを組み合わせて使用
お客様は用途に応じて複数のモジュールを組み合わせて使用

本内容は発表日時点のものであり、予告なく変更する場合もございます。