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一歩先へ!富士電機の基盤技術

製品開発力強化に向けた、最新の基盤技術を紹介します。

分析計の光応用技術

事業者のコスト削減に貢献する計測制御技術

ゴミ焼却施設では、燃焼時に有害物質(塩化水素など)が含まれる排ガスを発生させます。事業者は、法定の排出基準を順守すべく、排ガスに中和剤を加え有害物質を除去していますが、この中和剤にかかるコスト削減が課題となっています。当社は制御ソフトウェアと計測機器で構成されるシステムソリューションを開発。排ガス中に含まれる成分を測定し、中和剤の投入量を最適に制御することで、事業者のコスト削減に貢献しています。このシステムのキーコンポーネントがレーザ方式ガス分析計です。
本製品は、機器を直接配管に設置し、レーザ光を照射することで、ガスの濃度をリアルタイムで測定します(図1)。発光部から照射されたレーザ光は、配管内のガス成分(塩化水素や水など)に吸収され、受光部に到達します。この受光部に到達したレーザ光の強弱を示す「受光強度」を測ることで、ガスの濃度が測定できます。

図1 レーザ方式ガス分析計の構成

世界で初めて2成分を1台で同時測定する方式を開発

2012年、当社は2種類のガス成分(以下、2成分)を1台の分析計で同時に測定できる技術を、世界で初めて開発しました。ガスは分子ごとに光を吸収する波長(吸収波長)が異なるため、測定するガスに適した吸収波長のレーザ光を照射します。当時2成分を測るには2台の分析計が必要であり、お客様にとっては導入コストの増大などへの懸念がありました。
そこで当社は、2成分それぞれに反応するレーザ光をミリ秒単位で切り替えながら照射する、時分割(スイッチング)方式を開発し、2成分同時測定を可能にしました。発光部は、内部に放物面鏡(凹面鏡の一種)を設置することで、2つの照射口から射出された光が同一軌道を通るよう調整。受光部はレーザ光の種類に合わせて信号処理の設定を切り替えることで、2成分測定機能を1台に収めました(図2)。また高速・高精度な測定を実現するとともに、振動や高温への耐性を高めるべく、光学シミュレータを用いて検証を重ね、工場の設計部門とも協力しながら製品化を目指しました。

図2 多成分用のレーザ式ガス分析計

この技術は2014年にガス分析計に適用され、鉄鋼分野のプロセスガス管理用途で初納品。以来、国内外で納入実績を拡大しています。

開発者の声

現場の問題に向き合うことで、新たな製品が生まれる

現場でのフィールドテストを実施したとき、燃焼ガス中の高温、高濃度の水蒸気が、レーザ光の吸収波長に影響し、想定を超えて測定結果に影響を及ぼすことが分かりました。社内試験では再現できない環境で、課題が生じるのは当たり前。真摯に向き合うことが、製品開発と、技術的なノウハウの蓄積につながります。文献調査や実験を重ね、測定精度への影響を低減する信号補正処理を考案して解決しました。今後もお客様の問題解決につながるシステムソリューションを生み出すべく、核となる強いコンポーネントの開発へ尽力します。

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記事の内容と所属は取材時のものです。

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