パワー半導体の寿命予測技術の論文がPCIM Asia New Delhi2025で最優秀 技術論文賞を受賞しました

2026年3月2日
富士電機株式会社



 電力変換技術やパワー半導体、再生可能エネルギーシステムなど、パワーエレクトロニクスに特化した世界最大級の国際会議PCIM Asia New Delhi 2025(注1)にて、富士電機株式会社の研究員が発表した論文「パワー半導体デバイスの寿命予測法」が最優秀技術論文賞を受賞しました。

注釈1

2025年12月9日~10日 インド・ニューデリーで開催

最優秀技術論文賞 賞状
受賞した 坂井 琢磨(左)
受賞した 坂井 琢磨(左)
受賞内容

 [名称]
  PCIM Asia New Delhi Conference 2025 Best Technical Paper Award

 [受賞論文]
  "Thermal Fatigue-Based Lifetime Prediction Method for Power Semiconductor Devices"
  (熱疲労に基づくパワー半導体デバイスの寿命予測法)

 [受賞者]
  半導体事業本部 営業統括部 応用技術部 坂井 琢磨、湯川 文夫(注2)、大月 正人、上田 洋輔

   注釈2 現在は富士電機アメリカ社に所属


受賞論文の概要

 電気自動車や再生可能エネルギーシステムに使用されているパワー半導体モジュールには、長寿命化が求められています。
 パワー半導体モジュールの寿命は、デバイスの動作温度(ジャンクション温度)に大きく影響されます。従来は、最も高い動作温度である175℃の試験データから寿命を予測していましたが、この方法では実際の運転条件より厳しい見積もりとなり、寿命が過小評価となっている問題がありました。
 本研究では、温度が高いほど材料の劣化が進むというアレニウス式に基づき、試験データから複数の定数を決定し、パワーサイクル寿命を予測する新しい補間式を導出しました。これにより、最高、最低動作温度の試験データから、その間の任意温度で寿命を高精度予測することが可能となり、動作温度の変化が激しい電気自動車の運転条件では、寿命は従来の予測に対し3.5倍長いことが確認されました。
 パワー半導体モジュールの寿命が精度よく予測できるようになったことで、モジュールが搭載されるパワーエレクトロニクス機器の設計時のマージンを大幅に削減し、冷却系の小型化を含むシステム全体の最適化に貢献します。

典型的なEV運転条件の温度プロファイル


PCIM Asia New Delhi 2025について

 PCIM Asia New Delhi 2025は、急成長するインド市場を背景に、ニューデリーで開催されたパワーエレクトロニクスに特化した国際会議・専門見本市。
 URL:https://www.pcim.in/



【お問い合わせ先】
 半導体事業本部 営業統括部 応用技術部
 TEL:0263-25-7111