財務・業績
決算サマリー

以下は、2025年4月25日に発表した「2025年3月期(2024年4月1日から2025年3月31日)決算」のサマリー版です。

連結決算概要について

 当社は、当事業年度より、2026年度を最終年度とする3ヵ年中期経営計画「熱く、高く、そして優しく2026」を スタートしました。「利益重視経営による更なる企業価値向上」を基本方針として、「収益力の強化」、「成長戦 略の推進」並びに「経営基盤の強化」を推し進めるとともに、外部環境変化への適応力を一層強化し、売上・利益 の拡大と持続的な企業価値向上を目指しています。

 当期における当社を取り巻く市場環境は、脱炭素化や循環経済への移行、デジタル化に向けた投資の拡大を背景 に、製造業やデータセンターにおける設備投資が堅調に推移した一方で、中国経済の回復は足踏み状態にあり、工 作機械関連等の需要は低調に推移したほか、電動車(xEV)市場は地域毎の強弱があり、伸長は想定よりも緩やか なものとなりました。また、米国の通商政策により世界経済の見通しは不確実性が増大しており、市場の動向に一 層の注視が必要な状況となりました。

 このような環境のもと、当社は、受変電設備、施設・電源事業における需要拡大や鉄鋼・化学等の素材産業にお ける脱炭素化のニーズを捉えてプラント、システム事業の拡大を推進したほか、高付加価値商材の開発及び投入、 海外事業の強化に取り組みました。生産面に関しては、配電盤・電源装置の生産能力拡大に向けた準備に着手しま した。さらに、SiCパワー半導体については、新たな生産ラインを立ち上げ、顧客の需要に応じた量産を開始する とともに、将来の生産能力拡大に向けた設備投資計画を推進しました。また、コンポーネントの需要回復遅れに対 しては、生産体制の最適化、地産地消の推進により収益性改善を図る等、変化への適応に継続して取り組みまし た。

 当期の連結経営成績は次のとおりです。

(単位:億円)

売上高

 前期に比べ「エネルギー」、「半導体」、「食品流通」で増加し、全体で202億円増加(2%増加)の11,234億円となり、過去最高を更新しました。

営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損益

 原材料価格の高騰影響や、コンポーネントの物量減少影響があったものの、プラント、システムの 需要増加、高付加価値商材の投入や製品販売価格の値上げ、原価低減の推進、為替影響等により、営業損益は前期 に比べ116億円増加の1,176億円、経常損益は前期に比べ109億円増加の1,188億円となり、営業損益、経常損益とも に過去最高を更新しました。また、親会社株主に帰属する当期純損益は、投資有価証券の一部を売却し特別利益に 計上した影響等により、前期に比べ169億円増加の922億円となり、過去最高益となりました。

部門別の状況

≪エネルギー≫
売上高:3,509億円(前期比 2%増加)   営業損益:321億円(前期比 20億円増加)

 発電プラント分野における費用増加や、器具分野の需要回復の遅れによる需要減少等があったものの、エネルギ ーマネジメント分野、施設・電源分野におけるプラント、システムの需要増加により、売上高、営業損益ともに 前期を上回りました。

  • 発電プラント分野は、再生可能エネルギーの大口案件の影響等により、売上高は前期を上回りましたが、火力・地熱案件の費用増により、営業損益は前期を下回りました。

  • エネルギーマネジメント分野は、電力、産業及び鉄道向け変電機器の大口案件の増加等により、売上高、営業損益ともに前期を上回りました。

  • 施設・電源システム分野は、海外における半導体メーカ向け大口案件の減少はあったものの、データセンター向け需要の増加により、売上高、営業損益ともに前期を上回りました。

  • 器具分野は、機械セットメーカ向け需要回復の遅れに伴う需要減少により、売上高は前期を下回りました。営業損益は、売上高の減少と原材料価格の高騰影響により、前期を下回りました。

≪インダストリー≫
売上高:4,124億円(前期比 2%減少)   営業損益:382億円(前期比 39億円増加)

 オートメーション分野における低圧インバータの需要減や、設備工事分野における大口案件影響により、売上高 は前期を下回りましたが、オートメーション分野のプロセスオートメーション、社会ソリューション分野、DXソ リューション分野の需要増加等により、営業損益は前期を上回りました。

  • オートメーション分野は、プロセスオートメーションにおける駆動制御システム等の需要増加等、プラントは好調であったものの、ファクトリーオートメーションにおける低圧インバータの在庫調整継続の影響により、売上高、営業損益ともに前期を下回りました。

  • 社会ソリューション分野は、輸送システムの需要増を主因として、売上高、営業損益ともに前期を上回りました。

  • DXソリューション分野は、ITソリューションにおける大口案件の増加により、売上高、営業損益ともに前期を上回りました。

  • 設備工事分野は、前期の空調設備工事の大口案件影響により、売上高は前期を下回りました。営業損益は案件差や原価低減の推進等により、前期を上回りました。

第1四半期連結会計期間より、従来の「ITソリューション分野」を「DXソリューション分野」に改称するとともに、「情報ソリューション」を「社会ソリューション分野」から「DXソリューション分野」へ移管しております。なお、各分野の前期比につきましては、前期の数値を移管後の分野に組み替えたうえで算 出しております。

≪半導体≫
売上高:2,368億円(前期比 4%増加)   営業損益:371億円(前期比 9億円増加)

 売上高は、電装分野では、電動車(xEV)向けパワー半導体の海外向けの需要は低調であったものの、国内向けの需要増により、前期を上回りました。産業分野では、国内での需要減があったものの、海外における再生 可能エネルギー向けを中心とした需要増により、前期を上回りました。営業損益は、生産能力増強に係る費用の増加、原材料価格の高騰等があったものの、売上高の増加や販売価格の改定により、前期を上回りました。

《食品流通》
売上高:1,115億円(前期比 4%増加)   営業損益:139億円(前期比 51億円増加)

  • 自販機分野は、国内の需要拡大に加え、原価低減の推進等により、売上高、営業損益ともに前期を上回りました。

  • 店舗流通分野は、新紙幣発行に伴う自動釣銭機の改刷対応特需を主因として、売上高、営業損益ともに前期を上回りました。

≪その他≫
売上高:561億円(前期比 11%減少)   営業損益:38億円(前期比 5億円減少)

連結業績予想などの将来予測情報について

 2026年3月期の連結業績見通しは以下のとおりです。
なお、為替レートは、140円/US$、154円/EURO、19.8円/RMBを前提としています。

(2026年3月期通期 連結業績見通し)

 (単位:億円)

(参考:部門別)

 (単位:億円)

2026年3月期より、「エネルギー」の「器具分野」を「インダストリー」に移管し、「インダストリー」の 「設備工事分野」を「エネルギー」に、「社会ソリューション分野」の「原子力・放射線」の一部を「エネルギ ー」の「発電プラント分野」に移管しております。なお、2025年3月期の数値は、それぞれ移管後の報告セグメ ントの区分に組み替えたうえで算出しております。

四半期データ

連結業績

(単位:億円)

2024年3月

2025年3月

(単位:百万円)

連結セグメント売上高

(単位:百万円)

連結セグメント営業利益

(単位:百万円)

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