鋳鉄用溝形誘導炉

溶湯の保持、昇温に、キューポラの前炉用に、溶解炉と鋳造ラインのクッションに、捨て湯の再利用に、いろいろな目的に、いろいろなご要求にマッチした溝形誘導炉です。

鋳鉄用溝形誘導炉
炉形式
NFRGe13t/10t/300kW
特長
  • インダクタ(熱源部)が有りますので、常時一定した温度で溶湯を供給できます。

  • キューポラから受湯しながらの出湯が可能です。

  • 円筒構造のため炉体耐火物が安定しており、頻繁なリライニングを必要としません。

  • 溶湯成分の変動が少なく、品質の安定した溶湯を得られます。

  • 休日明け朝一番からの操業に対応できます。

  • 常時1台で操業しますので操炉者は1人で可能、省人化に貢献できます。

  • 炉体からの熱放散が少なく省エネ構造です。

  • 所要ライニング材が少なくランニングコストにも考慮を払っています。

  • 安全装置を各種備えていますので、安心してお使いいただけます。また耐火物の寿命も管理できる機構を備えています。

用途

溶解炉は誘導炉でもキューポラでも対応できます。

  • 一定温度の溶湯をいつでも供給

  • 溶解炉と鋳造ラインの間のクッションに

  • キューポラストップ時の対応に

  • ラインのストップ時キューポラの停止までのクッションに

  • 朝一番からのライン立ち上げに

  • 夜間溶解の貯湯用に

  • 湯成分の均一化に

  • 捨て湯の再使用に

いろいろな目的に、いろいろなご要求にマッチした溝形誘導炉です。

構造
炉体

放熱損失の減少と炉材質量の低減を図るため、立形円筒の炉体を採用しています。受湯口、出湯口はともにサイフォン式であるため、スラグの巻込みが少なくまた炉内は外気から遮断されているため、溶湯成分変動、炉内でのスラグの発生は極少となっており、耐火物寿命は安定します。スロート部は炉体中最も耐火材の消耗が激しいところで、これを保護するため、効果的な水冷却方式を採用しています。出湯は油圧傾動により行います。ご要望により定点出湯も可能です。

インダクタ

ファンのいらない水冷式コイルですから、騒音がなく工場塵埃に対して絶縁強度が高く、全体に小形化されています。したがって、ライニング質量も少なくてすみます。コイルの外周には当社独持のジャケット形ダクトを設けライニング冷却を行っていますので、ライニング寿命が長期安定化します。溝は溶湯の過熱防止のため特別に配慮した形状の鋳鉄製中実形枠を溶かして焼結します。熱間のままインダクタの分離、取替えが容易にできるように、フランジ面のボルトや、冷却水の接続など、独持な設計をしています。標準インダクタとして300kw、400Kw、500kw、600Kw、750kw、1000Kw、1500Kw、1800Kw、2000KwはU形(1溝1コイル形)これ以上はW形(2溝2コイル形)で製作しています。

ライニング

炉体、インダクタとも当社が開発した、耐溶損性、耐浸透性を重視した乾式高アルミナ質スタンプ材を採用しています。乾式スタンプ材の採用により築炉工期が大幅に短縮できます。築炉に必要なバイブレータ、バーナなどの用具は必要に応じて付属します。