ソリューション・事例
世界トップシェア!富士電機の地熱発電設備

クリーンなエネルギーとして注目される地熱発電

マグマだまりから出る地熱エネルギーを利用し発電する

(注1)

図中のLC-CO2排出量は、技術カテゴリ毎に算出した生涯発電電力量あたりのLC-CO2排出量を、各技術カテゴリに属するプラントの2008年度末の総設備容量で加重平均した「電源別平均LC-CO2排出量」である

(注2)

原子力は、使用済燃料再処理、プルサーマル利用、高レベル放射性廃棄物処分等を含めて算出

出典:日本における発電技術のライフサイクルCO2排出量総合評価(平成28年7月、電力中央研究所)より作成

地熱発電は、比較的地表に近い場所に蓄えられた地熱エネルギー(地下のお湯や蒸気)を有効利用する発電方法です。

汚染物質をほとんど排出せず、使用した蒸気は水に戻した後、地下に還元する再生可能なクリーンエネルギーとして注目を集めています。また、太陽光や風力など他の再エネが気象条件に左右されるのに比べて、安定して発電ができ、「ベースロード電源」として重要な役割を担っています。

世界トップクラスの累計84台・3,469MWの地熱タービンを受注(2000年以降世界シェアトップ)

富士電機 地熱発電事業の歴史

1957

火力事業部門の設立

1960 地熱タービン(初号機)の納入
日本・箱根小涌園、30kW
1980

地熱タービン(海外向け初号機)の納入
35,000kW(アウチャパン、エルサルバドル)

2008

富士電機のダブルフラッシュ(注)単機容量最大ユニットの納入
95,720kW (カウェラウ、ニュージーランド)

2009

富士電機のシングルフラッシュ(注)単機容量最大ユニットの納入
117,000kW(ワヤンウィンド2、インドネシア)

2010 世界最大のトリプルフラッシュ(注)単機容量最大ユニットの納入
ナ・アワ・パルワ、ニュージーランド、139,000kW
2013

富士電機初の軸流排気ユニットの納入
20,000kW(マイバララ1、フィリピン)

2017 富士電機初の地熱バイナリー(注)プラント(国内最大級)の納入
滝上バイナリー、日本・九州、5,050kW

(注)

フラッシュ式:蒸気と熱水が混合した地熱液体から分離した蒸気でタービンを回して発電する方式のこと

(注)

バイナリ―式:地熱流体で加熱・蒸発させた低沸点媒体の蒸気でタービンを回して発電する方式のこと

富士電機は、これまで国内外で84台(国内9台)、3,469MWの地熱蒸気タービン発電設備を受注しており、2000年以降の受注実績は世界シェア1位(36%)です。(注1)
当社の地熱発電設備は、火力の代替えとして算出すると、約24.4万トン/年のCO2削減に貢献しています。(注2)これは、約6万世帯の1ヶ月分のCO2排出量(注3)に相当します。当社は、今後も地熱発電のフロントランナーとして、クリーンエネルギー技術・製品の普及・拡大に取り組み、社会のCO2排出量抑制に貢献していきます。

(注1)

:当社調べ、2000年から2019年11月20日時点のデータで算出

(注2)

:CO2排出削減量 = 年間発電電⼒量 × CO2排出係数、CO2排出係数:0.619kg - CO2/kWh(⽕⼒発電加重平均)(出典:電機・電⼦温暖化対策連絡会)、50MW当たりで算出

(注3)

:出典 温室効果ガスインベントリオフィス全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト、「2018年度 家庭からの二酸化炭素排出量」から算出

富士電機の3つの強み

1. フラッシュ式とバイナリー式を併せ持つ幅広いラインアップ

フラッシュ式

  • 地下からの蒸気と熱水が混合した地熱液体から分離した蒸気でタービンを回して発電

  • 一般的な発電方式

バイナリー式

  • 地下からの地熱流体で加熱・蒸発させた低沸点媒体の蒸気でタービンを回して発電

  • 低温度帯の熱源にも対応

地熱発電には、大きく分けてフラッシュ式とバイナリー式の二つの発電方法があります。当社の強みは、業界では唯一、フラッシュ式とバイナリー式の両方のラインアップと実績を持つ点です。多様な条件下での、お客様課題の解決につなげています。

2. 地熱タービンの信頼性を高める設計・製造技術

プラントごとに材料や形状を最適設計した、腐食や摩耗に強い富士電機の地熱タービン
低圧部の動翼(ブレード)の共振が起きないように微妙に翼を削る振動調律では、熟練工が品質を支える

腐食や摩耗が発生しやすい地熱発電用の蒸気タービンには、高い耐久性が求められます。
当社の強みは、地熱蒸気に含まれる成分などの比率、ガスの量などの条件に合わせて、蒸気タービンの材料の選定や形状を最適設計し、腐食や摩耗に強い蒸気タービンを設計・製造できる点です。
長年のノウハウを活かした蒸気タービンの設計・製造技術に裏付けられた信頼性により、運開後30年を超えて運転している発電所も多数あります。

3. 発電所全体をカバーする高いエンジニアリング力

遠方地にプラントがある海外では、オンショア・オンサイト(近郊地・現地)での保守・サービスを拡大し、設備の早期復旧につなげる(写真はオンショア・オンサイト修繕に強みがあるグループ会社の移動式旋盤)

富士電機は、地熱発電設備の納入のほか、その据え付け工事も含む地熱発電プラントのEPC(Engineering、Procurement、Construction、設計・調達・建設)業務を一括で請け負うことができる高いエンジニアリング力を有しています。
保守・サービスでは、地熱タービン設備における、メンテナンスやオーバーホール(注4)、高効率化を含む更新提案や事故時の早期復旧などを行い、顧客利益を最優先にして発電プラントの継続稼働を支援しています。
今後は、IoT/AI技術を活用したO&M最適化(遠隔監視、予知保全技術等)や小容量・短工期で導入できるパッケージ型地熱発電設備(ORC)などの技術開発に取り組み、地熱発電の普及に貢献していきます。

(注4)

:機械製品を部品単位まで分解して清掃・再組み立てを行い、新品時の性能状態に近づける作業

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