富士電機

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THE SWITCH

Vol.10 もうひとつの開閉器
今こそ知りたい「ソリッドステートコンタクタ」

開閉器にはさまざまな特長を備えた多くのラインアップがあります。そのひとつ「ソリッドステートコンタクタ」はご存じでしょうか?「名前くらいは知っているけど実はよく知らない」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、機器や設備に合わせて使い分けたい、ソリッドステートコンタクタ(=SSC)の“いまこそ知りたい”特徴やメリットについてご紹介します。

繊細な温度調節や、騒音を嫌う場所に
「ソリッドステートコンタクタ」

細かくスピーディなワークを求める印刷機械や工作機械、ヒータによる高精度な温度調節をする射出成型機など、装置や機器によってはマグネットスイッチに高い頻度の動作が求められるケースがあります。そんな現場に推奨されるのがSSC。高精度な開閉ができ、耐久性・静音性にも優れた製品です。

一番の特徴は、
主接点が無接点化されていること

SSCの一番の特徴は、物理的に電気の入/切をする稼働接点部が無いこと。通常のマグネットスイッチとは異なり、主接点の部分に半導体素子を採用しているため、開閉時に物理的に部品が接触するということがなく、接点の機械的・電気的な摩耗が解消されています。「それだけ?」と思うかもしれませんが、この「接点がない」という点に大きなメリットがあるんです。

ソリッドステートコンタクタの接点部の画像

ソリッドステートコンタクタの接点部

より静かで安定的。
メンテナンスの負荷も低減

接点が存在しないことのメリットは、まず開閉時に音が出ないので、より静かな制御が実現できること。そして、接点の摩耗がないのでより安定した稼働が可能となり、高頻度の開閉にもより耐えられるようになることです。また、メンテナンスの軽減にもつながる点も魅力のひとつ。高所などメンテナンスがしにくい場所の装置などに数多くご採用いただいております。モータ制御とヒータ制御、両方に対応しているモデルやヒータ負荷専用のモデルなど、3種類のラインアップをご用意しています。

ニーズに応じた3種類の製品の画像

ニーズに応じた3種類の製品ラインアップ

電子化のニーズを受け、
技術の粋を結集して開発した製品

SSCが登場したのは約40年ほど前。時代とともに自動化された機器が普及し、制御システムの電子化も進展する中、ヒータやモータなど負荷をコントロールする開閉機器にも電子化・無接点化のニーズも高まりました。そうしたお客様の要望を背景に、当時の最新の技術を統合して誕生し、さらにその後も少しずつ改良を重ねてクオリティを磨いてきたのが現在のSSCです。射出成型機の温度コントロールなどの複雑なヒータ制御を必要とする機器や、より静かに動かしたい空調機器や夜間に稼働する施設など、SSCが課題解決に寄与する現場は多く存在します。ぜひ今後の機器選定にご検討ください。

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