富士電機

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THE SWITCH

Vol.3 怪しい音がしたら即交換!?
「こんな時どうする?」-異音編-

電磁開閉器に限らず、モノつくりの現場に機器の異常は起こりがちなもの。安全に現場を稼働させるためにも、また思わぬメンテナンスコストを発生させないためにも、大切なのは正しい保守点検の知識を持っておくこと。というわけで、「こんな時どうする!?」というケーススタディを異常の事例別にご紹介。
今回は「異音」について考えてみます。

異音って故障!?
丸ごと交換しなくてもよい場合があります

電磁開閉器からいつもとは異なる音がするとつい、「故障!?」などと慌ててしまいますし、実際、「変な音がしている。故障だから交換したい」という風に「異音=故障」とだけ認識されているような問い合わせも少なくありません。
しかし、異音が発生したケースの中には、丸ごと取り替えなくてもなんとか保全できるものも意外とあります。
実は「全部替えなくてもなんとかなるかも」という代表的な異音の事例を2つご紹介します。

全部替えなくてもなんとかなるかも:その1
「カチカチカチ」という音(チャタリング)

電磁開閉器から「カチカチカチ」と繰り返すような音が聞こえてきたら、チャタリングを起こしている可能性があります。
チャタリングとは、電磁開閉器の接点が適切な環境で接続されてない場合、操作接点にばたつきが生じる現象。放っておくと異常な発熱、消耗、溶着などを引き起こす恐れがあるので保守点検が必要です。しかし発生している原因によっては一部部品の交換などで対処できる場合もあるため、原因を見極めることが大切です。

チャタリング時のイメージ

全部替えなくてもなんとかなるかも:その2
ブザーのような大きなうなり音

電磁開閉器の場合、多少のうなり音は発生している分には実使用上、支障がありません。しかし、「ブ〜〜!」っとブザー音のような明らかに様子の異なるうなり音が聞こえた場合には、コイルの励磁電流が増えて温度上昇が高くなる兆候かもしれません。こうした音が聞こえてきたら適切な保守が必要になりますが、チャタリングと同様、原因によって対策は異なります。

異音がした際のイメージ

異音の原因と対策は
技術資料で確認しよう!

チャタリングにも、うなりにもさまざまな原因があり、その原因ごとに対処法は異なります。それらすべてを頭に叩き込んでおくのが理想ですが、そうそう異常のことばかりに頭を使ってもいられません。そこで役立つのが、富士電機機器制御の「電磁開閉器技術資料」です。今回ご紹介した2例だけでなく、さまざまな保守点検方法(技術資料11章)を網羅してご紹介しています。
些細な異常から思わぬ不具合を引き起こさないためにも、まずは正しい知識から備えておきましょう!
次回は実際に異音が起きたい際の対処法のひとつ「接点、コイルのパーツ交換」についてご紹介します。

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