富士電機
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ホーム > 富士電機について > 研究開発 > 富士電機技報のご紹介 > 富士電機技報(富士時報)2012年 > 第85巻第4号(2012年7月)


富士電機技報のご紹介


富士電機技報 表紙 特集  感光体・太陽電池・磁気記録媒体


特集  感光体・太陽電池・磁気記録媒体

企画意図
感光体  プリンタ、複写機などの情報出力装置はネットワーク化が急速に進み、小型化や省エネルギー化が強く求められています。それらの心臓部品である感光体では長寿命化や廃棄トナーの削減に向けた高機能化が重要です。富士電機は、感光体メーカーとして情報出力装置市場の発展に寄与してきました。プリンタ用有機感光体、複写機用有機感光体について高感度化、高解像度化、高耐久化の技術を中心に、感光体評価技術や有機材料開発技術を紹介します。

太陽電池  太陽電池市場は、急速な拡大が続く一方で、供給は過剰傾向にあり低価格化が進んでいます。富士電機では、プラスチックフィルム材料を基板に用いたアモルファス太陽電池で、軽い、曲がるといった特色ある製品を開発し市場を開拓してきました。新たな展開として、フィルム基板太陽電池を機能材料と一体化した機能付加発電分野、ならびに可搬電源や民生用途などの低電圧分野といった新市場の開拓を進めています。これらの新たな取組みを含め、太陽電池セルとその応用技術、フィルム基板太陽電池モジュールとその応用事例を紹介します。

磁気記録媒体  ハードディスクドライブ(HDD)の記憶容量は、年率40%以上の割合で増大しています。さらに、データセンター用の需要が拡大し、年率8%を超える市場成長が予測されています。富士電機は、最新の磁気記録媒体をいち早く開発・量産することで大容量化に貢献してきました。この大容量化を支える、最新の2.5インチディスク1枚当たり500GBの高性能化技術、ならびに同1TB の大容量媒体を実現しうる次世代技術である、瓦書き記録方式や熱アシスト磁気記録方式用媒体について、その技術動向と開発状況を紹介します。

感光体

〔特集に寄せて〕有機デバイス研究者雑感
本文:PDF  
335KB  
市川 結
信州大学繊維学部准教授博士(工学)
科学技術振興機構(JST)さきがけ研究員

〔現状と展望〕感光体の現状と展望
本文:PDF  
510KB  
会沢 宏一 ・ 石井 英行 ・ 大日方 孝

情報出力機器としての電子写真装置の分野では、カラー化、高解像度化、高耐久化に向けた技術開発が進んでいる。富士電機では、プリンタ用有機感光体(タイプ8)の高解像度化、低トナー消費量化、複写機用感光体(タイプ10)の高耐久化技術開発を進めている。環境負荷を低減できる正帯電OPC(タイプ11)では、高解像度化を潜像評価技術で明らかにし、さらに高感度な正帯電OPC(タイプ12)では、高感度化、高応答性材料の開発に取り組んでいる。感光体材料の開発では、分子シミュレーション、材料評価技術の高度化を図り開発速度の向上を図っている。

有機感光体用材料技術
本文:PDF  
456KB  
鈴木 信二郎 ・ 朱 豊強 ・ 北川 清三

富士電機では、高感度化、高安定化などの画像形成機能への要求、ならびに消費電力の低減や原材料の使用量の低減、製品のライフサイクル全体での環境負荷の軽減に対応した有機感光体を提供している。有機感光体の開発においては、個々の要求性能に合致した機能材料、高分子材料、添加剤などの材料開発が必須であり、独自の分子設計技術や化学合成技術を用いて最適な材料設計を進めている。最近の事例として、石油系溶剤に対するクラック耐性や高温環境下における電位安定性の向上、正帯電感光体用に最適な正孔輸送材料や膜形成材料の開発などがある。

プリンタ用有機感光体
本文:PDF  
501KB  
池田 豊 ・ 小林 広高 ・ 田中 靖

情報処理の高度化に対応するため、電子写真プリンタには、印刷の高度化、高精細化、低コスト化、省エネルギー化などのさまざまな要求がある。これに対応した機器の小型化やメンテナンスフリー化などが求められている。富士電機では、これらの要望に応えるため豊富なラインアップの感光体を開発・製造し、市場展開を行っている。例えば、負帯電型プリンタ用感光体では、感度領域や印字速度、寿命などにも幅広い対応が可能であり、正帯電型プリンタ用有機感光体では、低・中感度対応の単層型に加えて、高感度化した積層型を市場に展開している。

複写機用有機感光体
本文:PDF  
409KB  
小川 祐治 ・ 上野 貴志 ・ 中村 友士

富士電機は、有機感光体(OPC:Organic Photoconductor)の耐久性を向上することにより、廃棄物を削減し、ランニングコストの低減と地球環境保護への貢献を目指している。高耐久を実現するために、特に高帯電性と高耐刷性が重要となる。帯電性を向上させるために、UCL(Under Coat Layer)では最適な抵抗率を示す材料の選定と配合比率の最適化を行い、さらにCGL(Charge Generation Layer)とCTLのイオン化ポテンシャルの最適化も図ることで性能向上を図った。また、高耐久CTL(Charge Transport Layer)樹脂は、コンピュータを用いた分子構造の設計により開発を促進している。

有機感光体の評価技術 - 潜像評価と材料設計 -
本文:PDF  
464KB  
寺崎 成史 ・ 長谷川 知貴 ・ 会沢 宏一

電子写真装置の印字品質向上には、帯電および露光後に、感光体に形成される電気潜像の再現性を向上することが重要である。感光体上の電気潜像形成機構の解明を目的として開発した、微小面積表面電位測定プローブ法、および静電気力顕微鏡法による潜像測定結果では、電荷移動度が低い低移動度感光体の方が精細な潜像電位が得られている。潜像幅の広がりは電荷移動度の異方性に起因することを明らかにした。高移動度かつ高解像度となる感光体には、塗布膜中での凝集・配向の制御か、樹脂との相互作用により移動度の異方性が生じる材料選択が必要となる可能性がある。

太陽電池

〔特集に寄せて〕これからの太陽電池
本文:PDF  
322KB  
近藤 道雄
独立行政法人産業技術総合研究所
太陽光発電工学研究センター長工学博士

〔現状と展望〕太陽電池の現状と展望
本文:PDF  
924KB  
成田 満 ・ 安田 耕治

太陽光発電の世界市場は、日本、米国、中国市場において普及施策が強化され、堅調に推移している。富士電機は、フレキシブルなアモルファスシリコン太陽電池「FWAVE」を市場へ展開し、民生用途など新規分野も開拓して市場拡大を図っている。鋼板一体型太陽電池モジュールは、軽量で曲面設置が可能であることを生かしてデザイン性の高い屋根へ設置できる。フィルム基板太陽電池セルは、可搬電源としてのシート状モジュールや農業・漁業への応用が考えられる簡易設置型モジュールをはじめ、低電圧モジュールに再構成できるという特長を生かしたさまざまな製品への展開が可能である。

フィルム型アモルファス太陽電池「FWAVE 太陽電池セル」
本文:PDF  
713KB  
藤掛 伸二 ・ 佐藤 広喜 ・ 下沢 慎

フィルム基板太陽電池の新たな市場展開を目的として、富士電機は、セルの形態での販売を開始した。フィルム基板太陽電池セルにおいて、独自の直列接続構造を採っており、ユニットセル単位で自由に切断できる。この特長を生かすと、寸法だけでなく、出力電圧を数V から数百Vの広い範囲で設計することが可能である。また、耐熱性のポリイミドフィルムを用いた太陽電池であり、軽量で高いフレキシブル性を備えている。この特長を生かし、お客さまと共同でモバイルソーラーユニット、ソーラーバッグ、ロールスクリーンカーテンなどのユニークな製品を開発している。

フィルム基板太陽電池のモジュール化技術
本文:PDF  
1,152KB  
横山 尚伸 ・ 中村 哲郎

富士電機は、フィルム基板太陽電池の特長である“軽い、曲がる、割れない”を生かしたフレキシブルタイプの太陽電池モジュールを開発した。これをさまざまな用途に適用するため、フレキシブルタイプをベースに鋼板一体型モジュールや防水シート一体型モジュール、軽量タイプモジュールなどを開発している。近年、太陽電池の普及拡大に伴い安全性および高信頼性への要求が高まっており、JET認証の取得が必須になりつつある。モジュール構成材料や厚みを変えた事前実験により、認証に必要な火災試験に対応したモジュール構造を開発し、JET認証を取得した。

フィルム基板太陽電池の高効率化技術
本文:PDF  
445KB  
松山 秀昭 ・ 和田 雄人 ・ 澤柳 悟

富士電機では、フィルム基板太陽電池の高効率化のために微結晶シリコン(μc-Si)を利用した太陽電池を開発している。μc-Si 太陽電池は高速で製膜する必要がある。高速製膜と変換効率との間にはトレードオフの関係があるが、製膜方法や条件の開発により、開発当初の4倍の製膜速度でも同等以上の高い変換効率が得られた。また、この技術を適用した多接合太陽電池において、現状のフィルム基板太陽電池を超える高い安定化効率11.7%を得た。

磁気記録媒体

〔特集に寄せて〕HDD のさらなる高密度化に向けて
本文:PDF  
310KB  
岡本 好弘
愛媛大学大学院理工学研究科電子情報工学専攻教授
博士(工学)

〔現状と展望〕磁気記録媒体の現状と展望
本文:PDF  
440KB  
松尾 壮太 ・ 上住 洋之 ・ 原 直毅

ハードディスクドライブ(HDD)市場は今後も伸長を続け、2020年までは堅調に推移すると予想される。一方、HDDの記録密度は3.5インチ当たり1TBに達したものの、さらなる高容量化には、瓦書き記録方式や熱アシスト磁気記録方式などの技術的なブレークスルーが必要とされる。富士電機は、これらの新技術を実現するために、高容量化に向けた基板技術、磁性層関連技術、HDI(Head Disk Interface)技術および次世代記録技術のそれぞれについて、鋭意開発に取り組んでいる。

垂直磁気記録媒体の磁性関連技術
本文:PDF  
445KB  
渡辺 貞幸 ・ 大山 浩永 ・ 穂積 康彰

富士電機では、垂直磁気記録媒体の高容量化のために、課題であるトリレンマを克服する手段の一つとして、磁気ヘッド−軟磁性裏打ち層間の磁気スペーシングを低減する研究を行っている。従来は、二つに機能分離して設計していた非磁性中間層を、新しく三つに機能分離することで薄膜化し、磁気スペーシングを低減した。粒径制御層として新材料を適用し、結晶性担保層には基礎実験結果を元にしてその組成を改良し、さらに、磁気異方性強化層という新しい機能層を導入した。その結果、記録容易性を確保しつつ、信号品質および熱安定性を高め、トリレンマからの脱却に成功した。

垂直磁気記録媒体のHDI 関連技術
本文:PDF  
438KB  
二村 和男 ・ 永田 コ久 ・ 渡邉 武

垂直磁気記録媒体の記録密度の向上には、書込み素子と磁気記録層との間の距離、すなわち磁気スペーシングの低減が必要である。このため、保護層の成膜プロセスを制御して保護層を薄膜化するとともに、耐食性と耐久性の向上を図っている。潤滑層においては、潤滑材料の分子構造や分子量の検討による薄膜化や、添加剤の検討によるヘッド浮上性と耐摩耗性の向上に努めている。また、低浮上の磁気ヘッドと磁気ディスク間(HDI:Head Disk Interface)で起こる現象を捉える評価技術を開発し、垂直磁気記録媒体の記録密度の向上と高信頼性の確保を図っている。

熱アシスト磁気記録媒体関連技術
本文:PDF  
439KB  
内田 真治 ・ 稲葉 祐樹 ・ 由沢 剛

熱アシスト磁気記録用媒体において、媒体設計技術、材料技術および評価技術を開発している。媒体設計において、新たにシミュレーションによる熱拡散設計手法を確立した。これにより、効率よく加熱および冷却するための媒体層構成の設計が可能になった。設計した媒体層構成における熱伝導の優位性を実際の媒体で確認し、設計手法の妥当性を実証した。また、材料開発においては、高い異方性定数の材料を開発すると共に、熱アシスト磁気記録時の数ナノ秒での残留保磁力を正確に見積もる評価システムを確立した。


略語(本号で使った主な略語)

本文:PDF  
153KB  


新製品・新技術紹介

本文:PDF  
195KB  


*本誌に記載されている会社名および製品名は、それぞれの会社が所有する商標または登録商標である場合があります。著者に社外の人が含まれる場合、ウェブ掲載の許諾がとれたもののみ掲載しています。



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