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ホーム > 富士電機について > 研究開発 > 富士電機技報のご紹介 > 富士電機技報 2018年 > 第91巻第4号(2018年12月)


富士電機技報のご紹介


富士電機技報 表紙 特集
エネルギーマネジメントに貢献するパワー半導体



特集  エネルギーマネジメントに貢献するパワー半導体

企画意図
地球温暖化を防止するため,省エネルギー化や再生可能エネルギーの利用が進展しています。ガソリン車の販売をここ数十年で全廃することを各国が宣言するなど,電動車(xEV)の導入も積極的に進められており,低炭素化やさらにその先の脱炭素化を目指した動きが急激に進んでいます。電気エネルギーを効率的かつ安定的に使用するためのパワーエレクトロニクス装置の高効率化,小型化に対し,パワー半導体は大きな貢献が可能なキーデバイスとして注目を集めています。富士電機では,さまざまな分野向けのパワー半導体を開発し,製品化しています。本特集では,富士電機のパワー半導体について,最新の技術および製品を紹介します。

〔特集に寄せて〕パワーデバイスとそれを支える周辺技術
本文:PDF  
663KB  
舟木  剛
大阪大学大学院工学研究科教授 博士(工学)

〔現状と展望〕パワー半導体の現状と展望
本文:PDF  
1.45MB  
藤平 龍彦 ・ 宮坂 忠志 ・ 井川  修

人口増加と経済成長に伴い,世界のエネルギー消費量は増加の一途をたどっている。CO2 排出量を抑制して地球の温暖化を防止するため省エネルギー化のほか太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの拡大,さらには,ガソリン車の販売をここ数十年で全廃することを各国が宣言するなど,電動化した自動車(xEV)の導入による低炭素化,さらにその先の脱炭素化を目指した動きも急激に進んでいる。
富士電機は,エネルギーを安定的にかつ最も効率的に利用するためのパワーエレクトロニクス製品におけるキーデバイスであるパワー半導体を開発して製品化し、安全・安心で持続可能な社会の実現に向けて貢献している。
本稿では,今後も高い市場成長が見込まれるパワー半導体の技術および製品の現状と展望について述べる。

高速 IGBTと SiC-SBD を組み合わせた高速ハイブリッドモジュール
本文:PDF  
782KB  
臼井 亮輔 ・ 加藤 由晴 ・ 煖エ 聖一

近年,電力変換装置のさらなる小型・軽量化,高効率化を図るため,高い周波数領域での電力変換を必要とするアプリケーションが増加しており,スイッチングデバイスの高速化と低損失化が求められている。富士電機は,高い周波数領域で低損失な高速 IGBTと SiC-SBD を組み合わせた高速ハイブリッドモジュールを開発し,大幅なスイッチング損失の低減を達成した。その結果,インバータの高周波動作における発生損失が,従来と比較して約 50 % の低減が可能となり,小型・軽量化,高効率化が要求されるアプリケーションへの適用が期待できる。

第 2 世代小容量 IPM 650 V/50 A, 75 A の系列化
本文:PDF  
767KB  
岡山 健一 ・ 白川  徹 ・ 田中 才工

近年,地球環境問題において,温室効果ガスの排出規制に対応するための省エネルギー化と,省資源化のための小型化の要求が強まっている。富士電機は,インバータ回路の構成に必要なパワーデバイスや制御 IC を集積した第 2 世代小容量 IPM 650 V/50 A,75 A を系列として加えた。本製品は,「Xシリーズ」 IGBT チップ技術を採用しており,従来よりも低損失化を実現し,高耐熱パッケージ技術の適用により,最大動作温度を 150 ℃ に拡大した。これにより,対象機器の省エネルギー性能の向上と出力電流の拡大,筐体(きょうたい)の小型化に貢献できる。

xEV 向けモータ駆動用オンチップセンサ内蔵 IGBT モジュール
本文:PDF  
577KB  
中山 智矢 ・ 仲野 逸人 ・ 吉田 崇一

近年,電動車(xEV)への切替えが加速しており, xEV は電気モータを駆動するためのインバータを搭載している。そのため,インバータとともにその構成部品である xEV 用の IGBT モジュールの需要が高まっている。富士電機は, xEV 向けモータ駆動用オンチップセンサ内蔵 IGBT モジュールを開発した。このオンチップセンサは,温度センサと電流センサを搭載している。温度センサは, IGBT チップの温度を直接監視することでモジュールの許容電流の向上につながる。電流センサは,低損失で大電流を監視し,短絡など過電流が発生した場合に保護動作を行うことが可能になる。

配電機器向けトレンチゲート MOSFET 搭載3.3 kV All-SiC モジュール
本文:PDF  
753KB  
金井 直之 ・ 保谷 昌志 ・ 辻   崇

富士電機は,国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトに参画し,太陽光発電などの分散型エネルギーが大量導入された際の,電力網安定化を図る配電機器および制御システムを開発している。その配電機器向けに,SiC トレンチゲート MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を搭載した 3.3 kV All-SiC モジュールを開発した。従来の SiC プレーナゲート MOSFET を搭載したモジュールに対して,インバータ発生損失を 60 % 低減し,高パワー密度化を実現した。

halo 構造により高しきい値電圧と低オン抵抗を実現した SiC-MOSFET
本文:PDF  
656KB  
小林 勇介 ・ 大瀬 直之 ・ 小島 貴仁

パワー半導体デバイスの低損失化のために,富士電機は,炭化けい素(SiC)を材料に用いたトレンチゲート MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を開発した。さらなる低損失化のためには MOSFET のチャネル長を短くすることが有効であるが,短チャネル効果によるしきい値電圧と耐圧の低下を抑制する必要がある。halo構造の縦型トレンチゲート MOSFET のシミュレーションと試作を行い,短チャネル効果の抑制を実証するとともに,高いしきい値電圧と耐圧を維持したままオン抵抗を低減することを実現した。

シミュレータによる IGBT モジュールの発生損失・温度・寿命の推定
本文:PDF  
1.24MB  
高久  拓 ・ 湯川 文夫 ・ 池之内 俊

インバータなどのパワエレシステムに富士電機の IGBT製品を組み込んだときの発生損失と半導体素子の接合部(ジャンクション)温度をシミュレーションする IGBT シミュレータを Web 上で無償公開している。今回,新機能を追加したバージョンを公開した。3 レベル回路や広く使われている多くの PWM 方式に対応したほか,発生損失のジャンクション温度依存性の計算を実装し,より実態に近いシミュレーションが可能となった。 IGBT モジュールの発生損失・温度上昇の推移を把握することで,設計初期段階におけるモジュールの選定や寿命推定に活用できる。

第 4 世代臨界モード PFC 制御 IC「FA1B00 シリーズ」
本文:PDF  
923KB  
遠藤 勇太 ・ 矢口 幸宏 ・ 日朝 信行

電源装置の消費電力削減と低コスト化という市場要求に応えるため,第 4 世代の臨界モード PFC 制御 IC「FA1B00 シリーズ」を開発した。出力電圧リップルの抑制と電源高調波電流の低減を両立するため,新たに入力電流台形波状制御方式を考案した。これにより PFC 回路の出力コンデンサの小型化ができるようになった。また,従来機種が持っている軽負荷時のボトムスキップ機能や待機時のバースト機能を引き継ぐことにより,電源装置の消費電力削減と低コスト化も両立している。

650 V ディスクリート IGBT「XSシリーズ」
本文:PDF  
672KB  
原  幸仁 ・ 加藤 由晴 ・ 田村 隆博

スイッチング周波数 20 kHz程度で動作するUPSや太陽光発電用 PCS 向けに,導通損失とスイッチング損失のトレードオフ特性を改善した 650 V のディスクリート IGBT「XSシリーズ」を開発し,製品化した。定格は 650 V/30 〜 75 A であり,導通損失とスイッチング損失のそれぞれで従来品に対して 20 % 以上の低減を達成した。 UPS に搭載して効率を測定した結果,全ての負荷領域で従来品を上回る効率であり,最大で 0.12 ポイント効率が向上した。また,デバイスのケース温度の上昇が小さくなることを確認した。

第 6.5 世代車載用高圧センサ
本文:PDF  
873KB  
佐藤 栄亮 ・ 上野 文也 ・ 鵜澤 良平

近年の環境規制や燃費向上に対応するため,内燃機関であるガソリンやディーゼルエンジンへの高精度制御技術の適用とダウンサイジングのための高密度実装化が進んでいる。そのため,車載用高圧センサには,より高い精度と高温動作保証が求められる。富士電機は,これらの要求に応えるため第 6.5 世代車載用高圧センサを開発した。本製品の特徴は,金属ベースを採用し高耐圧性を確保したパッケージと高温高圧を印加されても動作および精度保証ができるセンサチップの統合である。また,小型化技術や回路レイアウトの見直しにより,センサの小型化と 150 ℃ の動作保証を実現した。


普通論文

リチウムイオン電池採用の「UPS7000HX シリーズ」「UPS6000DXシリーズ」
本文:PDF  
668KB  
安本 浩二 ・ 北野 陽大 ・ 後藤 瑞穂

データセンターをはじめ安定した電源を必要とする用途で,大容量無停電電源装置(UPS)の需要が増加している。富士電機は,リチウムイオン電池(LIB)を搭載した大容量UPSシステムを開発した。本システムは,安全性の高いサムスン SDI 製の LIB を採用するとともに, UPS システムの安全性を担保するバッテリマネジメントシステムを備えている。この LIB は 15 年の期待寿命があり,UPS 本体を更新するまでの運用中にバッテリを更新する必要がない。また,鉛蓄電池に比べ,設置面積は 53 % となり省スペース化を実現した。


新製品紹介


650 V ディスクリート IGBT「XS シリーズ」
本文:PDF  
873KB  
原  幸仁

世界のエネルギー需要は増加の一途をたどっており,いっそうの省エネルギーが求められている。 その中で,高い品質の電力が必要な装置向けの無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power System)や,太陽光で発電した直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナ(PCS:Power Conditioning System)を高効率化するためにスイッチングデバイスに対する低損失化の要求が強い。
富士電機は,オン電圧とスイッチング損失のトレードオフ特性を改善し,UPS やPCS の高効率化を実現する 650 V のディスクリート IGBT「XSシリーズ」を開発した。

第 7 世代「X シリーズ」RC-IGBT モジュール“Small-2B”
本文:PDF  
925KB  
高崎 愛子 ・ 山野 彰生 ・ 市川 裕章

近年,エネルギー資源の枯渇や地球温暖化の問題を解決するために,電気エネルギーを効率的に利用するパワーエレクトロニクス技術への期待が高まっている。中でも,産業,民生,自動車,再生可能エネルギーなどの幅広い分野で用いられる電力変換装置の主要部品である IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュールの需要が拡大している。この IGBT モジュールに対して低損失化と高信頼性化が強く求められている。さらに,装置を小型化するため,従来と同一パッケージサイズのまま出力電流を拡大する要求も強い。しかし, IGBT モジュールの出力電流を増加させると, IGBT と FWD(Free Wheeling Diode)の動作温度が上昇し,信頼性の低下を引き起こす恐れがある。そのため,高出力と高信頼性を両立させるための技術革新が必要不可欠である。
富士電機は,第 7 世代「X シリーズ」の半導体チップとパッケージを開発し,高信頼性の IGBT モジュールを製品化している。この X シリーズにおいて新たに RC -IGBT (Reverse - Conducting IGBT:逆導通 IGBT)を開発した。

高速 IGBT と SiC-SBD を組み合わせた高速ハイブリッドモジュール
本文:PDF  
949KB  
臼井 亮輔 ・ 加藤 由晴

近年,地球温暖化の進行を抑制するため,CO2 をはじめとした温室効果ガスの排出量の低減が求められている。これを実現するために,さまざまな分野でさらなる省エネルギー(省エネ)化を進める必要がある。インバータに代表される電力変換機器において省エネ化を進めるには,パワーデバイス,回路,制御などの構成要素の技術革新が必要であり,パワーデバイスではさらなる低損失化を達成していくことが重要な使命である。また,電力変換装置のさらなる小型化と高効率化を実現するために,高い周波数で電力変換を行うアプリケーションが増加しており,スイッチングの高速化と低損失化が求められている。そこで富士電機は,スイッチング速度 20 kHz 以上で動作する高速 IGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor)と SiC-SBD (Schottky Barrier Diode)を組み合わせて,従来のパッケージに収めた高速ハイブリッドモジュールを製品化した。

略語・商標
本文:PDF  
486KB  






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