ニュースリリース
再生可能エネルギーの普及拡大に貢献する大容量(2,600kVA)蓄電池用PCSの発売について

2022年1月19日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社(代表取締役社長:北澤 通宏、本社:東京都品川区)は、再生可能エネルギーの普及拡大に向けて、電力系統の安定化を実現する大容量蓄電池用パワーコンディショナ(PCS)「PVI1400CJ-3/2600(DC1,250V/2,600kVA)」を発売しましたので、お知らせいたします。

1. 発売の狙い

現在、脱炭素社会の実現に向けて、太陽光発電や風力発電など、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた取り組みが進められています。一方、太陽光発電や風力発電は発電量が気象条件などに左右されます。電力系統は需要と供給のバランスをとることが必要で、需給バランスが崩れると周波数が乱れ、停電や設備の不具合などを引き起こす可能性があります。このため、再生可能エネルギーの主力電源化に向けては、需給バランスを調整し、周波数を一定に保つことが課題となっています

PVI1400CJ-3/2600
PVI1400CJ-3/2600

 この解決の一つに、需給状況に応じて電力を充放電させる方法があります。国内で2021年4月に始まった需給調整市場(注)では、2024年度から、電力系統内で需給バランスを調整し周波数を整える取引(一次・二次調整力の取引)が開始される計画であり、電力系統に直接接続する大型蓄電池の需要の高まりが予想されます。
 蓄電池用PCSは、蓄電池の充放電機能を備えた電力変換装置です。今般当社は、需給調整市場を始めとする各種用途に適用可能な大容量蓄電池用PCSを発売し、再生可能エネルギーの普及拡大に貢献します。
(注)需給バランスや周波数制御に関する調整力を調達する市場

2. 特長

1)自社製パワー半導体で充放電時の電力損失を大幅に低減

 蓄電池に貯められる電気が直流であるのに対して、電力系統には交流の電気が流れており、蓄電池の充放電には電力変換が必要です。電力変換はPCS内部のパワー半導体のスイッチングで行いますが、その際に電力損失が生じます。本製品は、低損失な自社製パワー半導体(IGBTモジュール)を搭載し、高い電力変換効率(最大98.2%)で電力損失を大幅に低減します。

2)待機時の電力消費量を削減

 蓄電池用PCSには、指令に応じて素早く充放電を行うことが求められます。このため、待機時にもIGBTモジュールに通電しておく必要がありました。本製品では新たに外部からの指令で瞬時に起動する制御方式を採用し、待機時の電力消費量を97%(12kW→0.35kW)削減します。

3. 主な仕様

4. 発売時期

即日

5. 製品に関するお問合せ先

富士電機株式会社 発電プラント事業本部 営業統括部 営業第一部 営業第二課
☎03-5435-7048

(注)

本リリースに掲載している情報(製品仕様や価格、問い合わせ先等)は発表日時点のものであり、予告なく変更する場合もございます。
あらかじめご了承ください。