ニュースリリース
省スペースを実現するグローバル市場向けスイッチギヤの発売について

2022年11月21日
富士電機株式会社

 富士電機株式会社は、設置面積を縮小し省スペースを実現するグローバル市場向けスイッチギヤを発売しましたので、お知らせします。

1. 背景

スイッチギヤ「VC-V20A-1」

 スイッチギヤ(開閉装置)は、遮断器や変流器などで構成され、電力の受配電を行うとともに、短絡事故等の発生時には、安全に電気を遮断する役割を担い、電力インフラや工場、データセンターなど幅広い分野で使用されています。

 近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や、5Gの活用によるネットワーク通信量の増大に伴い、スイッチギヤなど受変電設備の大容量化が進んでいますが、これらは屋内の限られたスペースに設置されるため、小型化が求められています。

 今般当社では、設置面積を縮小したスイッチギヤ「VC-V20A-1」を発売しました。IEC(国際電気標準会議)規格を取得しており、東南アジアを中心にグローバルに展開します。

2. 特長

1)絶縁構造を最適化し、設置面積を20%削減

 スイッチギヤには高電圧がかかりますが、通電部同士が短絡を起こさないために、一定の距離(絶縁距離)を保つ必要があります。独自の解析技術により、遮へい構造を採用するとともに、通電部や絶縁体の形状を最適化し、絶縁距離を短縮しました。これにより筐体を小さくすることができ、設置面積は当社従来機種に比べて20%削減。業界トップクラス(注)の省スペースを実現しました。

(注)同じ定格容量(定格電圧:24kV、定格電流:1,250A)で比較した場合

2)ホットガスの処理方法を見直し、設置場所の柔軟性を向上

 スイッチギヤ内で万一、短絡事故が発生した場合、アーク放電による高温・高圧のガス(ホットガス)が生じます。このホットガスは非常に危険なため、ダクトを設けて建屋外に放出する必要がありますが、化学工場などでは可燃性ガスへの引火リスクから、スイッチギヤの設置場所が限られていました。本製品は排気部に冷却構造を設けることでホットガスを盤内で冷却でき、建屋外への放出を不要としました。これにより、設置場所の柔軟性を高めました。

3. 主な仕様

(注)

ホットガスの冷却機構を設けた場合

4. 発売開始

即日

5. 本件に関するお問い合わせ先

富士電機株式会社 パワエレ エネルギー事業本部 エンジニアリング統括部 プラントシステムセンター
☎042-585-6212

(注)

本リリースに掲載している情報は発表日時点のものであり、予告なく変更する場合もございます。