三相トランスの結線には、「ʎ-△」「△-△」などがありますが、どのように違うのですか?
三相トランスの結線方式は、次表のようになります。
「ʎ-Δ」は一次側(高圧側)結線が星形(スター)結線で、二次側(低圧側)結線が三角(デルタ)結線を表しています。

結線方式 | 結線図 | 特長 | |
---|---|---|---|
1 | スター・デルタ方式 | ||
![]() |
![]() |
この結線は、降圧トランスとして広く用いられます。 励磁電流の第3高調波成分がΔ回路を循環して流れ外部に流出しない利点があります。なお、一次側と二次側に30°の位相差(角変位)が生じます。 |
|
2 | デルタ・デルタ方式 | ||
![]() |
![]() |
トランスに流れる電流が線電流の1/√3になりますので、トランスの巻線導体が細くて済みます.大電流を必要とする回路に良く利用されます。 また、Δ回路があるので、第3高調波電流を吸収でき、磁束や誘導起電力をひずませることがありません。 |
|
3 | デルタ・スター方式 | ||
![]() |
![]() |
この結線は、昇圧トランスとして用いられます。 その他の特長は、スター・デルタ方式と同様です。 |
|
4 | スター・スター方式 | ||
![]() |
![]() |
中性点端子があるものは、中性点を直接接地することにより、トランスの絶縁が容易になるなどの利点がありますが、Δ回路が無いので第3高調波電流を流す回路がありません。 このため、中性点を接地しない場合は、鉄心内の磁束がひずんだり、誘導起電力がひずんだりする支障が発生します。 |