富士電機株式会社

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商品に関する質問

雷対策は等電位化を図ることとありますが、等電位化とはどういうことですか?

雷サージとは、落雷により電源線や電話線又は水道管やガス管等に発生する非常に大きな過渡的な過電圧であり、 その大きさは数kVから十数kVに達します。これらの電圧が線又は管を伝わって室内に侵入し、火花放電による火事を発生させたり、電気機器を絶縁破壊により破損させたりします。

これらを防ぐ一番よい方法として、「等電位化」という方法が考えられています。即ち、等電位化とは、サージ(過電圧)が侵入しても、 危険となるような箇所に火花放電が発生しないように、又は電気機器が絶縁破壊を起こさないように、接地との電圧(電位)を0となるように、電圧(電位)を等しくすることを言います。

等電位化の具体的な方法は、建物内に引込まれる金属製部材、並びに建物の金属製構造部材等はすべて共通に接続して、接地することです。 これにより、金属部分に発生したり、伝わってきたサージはすべて大地に放流され、接地と同電位(等電位)になります。そのため、火花放電や絶縁破壊の発生はなくなります。このように接地と共通に接続することを、IECでは等電位ボンディングといいます。

しかし、電源線や電話線等は、直に接地と接続すると短絡してしまうため、サージ侵入時のみ短絡する動作をするSPD(避雷器)を介して接地と接続します。 この場合には,接地との電圧(電位)は0にはなりませんが、侵入サージに比較すればかなり低く0に近い値であり、機器の絶縁破壊や火花放電は完全に避けることができます。 このようにSPD(避雷器)を使用して、電源線や信号線を接地に接続することは等電位化の重要な一方法です。

また、図-1のようにSPD(避雷器)の接地とインバータの接地を共通化することも等電位化を図るためで、雷サージ侵入時にSPD(避雷器)とインバータ間に電位差を発生させない処置です。

例えば、回路に11kVの雷サージが入ってきた場合では、SPD(避雷器)の接地とインバータの接地を共通化しているとインバータにかかる電圧は1000Vとなりますが、 接地を別にするとほぼ11kVがそのままかかることとなります。

したがって、SPD(避雷器)設置の効果を出すためには、インバータの接地線とSPD(避雷器)の接地線を接続(共通化)することが必要です。

図1 SPD(避雷器)とインバータ(被保護機器)の接地を接続した場合

設置図1

仮に雷サージ11kVが入ってきた場合、インバータの接地線とSPD(避雷器)の接地線を接続して1点接地とし、 接地抵抗を100Ωとすると100Aの電流が流れ、インバータにかかる電圧は1000Vとなります。

図2 SPD(避雷器)とインバータ(被保護機器)の接地を別にした場合

設置図2

同じ条件で別接地にするとSPD(避雷器)と接地間は同様ですが、インバータには、雷サージ電圧11kVがそのままかかることになります。

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