サステナビリティ
次世代育成支援

国内の事業所では、小学生・中学生を対象に科学技術の素晴らしさやものつくりの大切さを伝えていくために、社員が講師となって授業を行う「理科教室」や教員向け企業研修の受入れを行っています。また、「職場体験・工場見学」などに加え、自立支援や企業講話など、社会に出て職業人として自立していくためのキャリア教育、教育支援活動に積極的に取り組んでいます。

一方、海外では、経済発展著しい東南アジア地域において、理工系大学に対し実験機器(当社製品)を寄贈するなど、技術支援を行っています。また、職業訓練学校の指導者を日本に招き、機器操作・メンテナンスの方法や現地での効果的な指導方法等を学んでもらう研修も行っています。

次世代育成支援活動テーマ

活動事例

理科教室

アンプラグドプログラミングの理科実験

2024年3月12日から15日にかけて、東京都日野市の小学校2校で理科教室を開催しました。富士電機ITソリューション株式会社では、学校ICT環境の整備を積極的に進めている日野市の小中学校に教員・児童用の端末導入やネットワークの環境整備を行い、ICT支援員による日々のサポートを通じ、先生方との信頼関係構築に努めています。同社の社員4名が講師となって、221名の小学生と一緒に、炊飯器の温度調整プログラムを乾電池で再現するアンプラグドプログラミングの実験を楽しみました。子供たちからは、「わたしたちでやるのがこんなに大変な温度調整を、機械はプログラムで自動でやっていることが理解できた」「機械の中にはいろいろな役割があることがわかった」などの感想をもらいました。
「先生方からは来年の要望もいただいており、当社のICTビジネスが次世代育成に貢献できるようこれからも頑張っていきます」(社員)

理科教室の様子
理科教室の様子
川崎市内の小学校にて理科教室を開催

川崎工場は、2023年1月と2月に、川崎市の東生田小学校と大島小学校にて、6年生157人を対象とした理科教室を開催しました。理科教室には2017 年度から取り組んでおり、子どもたちに科学の学びを通じて、ものつくりへの興味を高めてもらうことを期待しています。今回のテーマは川崎工場の事業内容に近い風力発電です。子どもたちの年齢に近い新入社員が講師となり、牛乳パックで作った羽根とモータを用いて、「なぜ風の力で電気が起こせるのか」「条件の違いにより発電量は変化するのか」などの実験を行いました。子どもたちからは「実験をして、考えることが得意になった」「苦手だった理科が好きになった」などの感想が寄せられました。

教員向け研修

教員向け研修の様子
教員向け研修の様子
教員向けの民間企業研修を実施

2023年8月7日から2日間、東京都日野市の小中学校の教員26人を対象に、能力開発センター(東京工場地区)で研修を開催しました。この研修は(一財)経済広報センターが主催するもので、教員の方に企業活動の考え方や人材育成の取り組みなどについて理解を深めてもらうことを目的としています。当日は、当社の事業・製品紹介、工場見学などのほか、小学生向け理科教室に適したプログラミング学習を体験してもらいました。

工場見学

寄贈したデモキット
工場見学の様子
近隣地域の小学生向けに工場見学会を開催

松本工場では、2021年11月8日、CSR活動の一環として、松本市立筑摩小学校の3年生49人を招待し、十分な感染対策を講じたうえで工場見学会を開催しました。松本工場の主力製品であるパワー半導体は、普段目にすることはほとんどありませんが、子どもたちは社員の説明に熱心に耳を傾け、新幹線、車、パソコン、家電などの身近な製品に使われ重要な役割を果たしていることを理解して、とても感銘を受けた様子でした。他にもパワー半導体の生産工程やコージェネレーション(熱電併給)設備を見学していただき、松本工場を身近に感じてもらう貴重な機会になりました。

教育支援

STEM CARNIVAL KBB 2024の様子
「STEM CARNIVAL KBB 2024」を開催

2024年1月13日、マレーシア富士電機社は、次世代教育支援の一環としてクリム地区の教育局と協力して「STEM CARNIVAL KBB2024」を開催し、近隣地域の中学生や教師など約250人と当社従業員約30人が参加しました。本イベントは、STEM(注)の重要性を学生たちに伝えるもので、STEM技術を活かした競技会や、講演・技術展示などさまざまな催しを行いました。

(注)

科学、技術、工学、数学

講座の様子
次世代育成に向け近隣学校で講座を開設

富士電機マニュファクチャリング(タイランド)社は、2023年の富士電機創立100周年を記念した社会貢献活動の一環として、近隣の高専2校において、日本語、品質・ものつくり、電気機器に関する講座を開き、次世代育成を支援しています 。一部の講座では、社員が講師を務め業務知識や私たちの製品に関する情報を伝えていきます。初回は、2022年9月20日から2日間、品質(ISO)に関する講座を実施し、学生たちからも好評を得られました。
「講座を通して、将来の仕事で活かせる知識・スキルを身に着けてほしいです」(社員)

競技会の様子
競技会の様子
カンボジア全国技能競技会を支援

2022年10月24日から28日までの5日間、カンボジアの労働・職業訓練省が開催する全国技能競技会に富士電機製PLC(プログラマブルコントローラ)やブレーカーなどの電気器具約100点を寄贈しました。競技会ではカンボジアの職業訓練校の学生61人がASEAN大会への代表を目指し、電気回路やものづくり、プログラミングなどを競い合いました。今回で8回目となる当競技会は、カンボジアの職業能力の向上や若年労働者の価値向上への貢献を目的としており、当社は2017年からJICAと協業し、カンボジアの人材育成支援活動を続けています。東南アジアの学生の技術力向上のため、今後も技術者教育の質向上に貢献していきます。