食品工場の基礎知識
ウエアラブルデバイス
ウエアラブルデバイスとは
ウェアラブルデバイスとは、一般に身に着付けることができるコンピューターのことを指します。目(眼鏡)、腕、衣服などに身に着けて利用することができ、ウエアラブル端末もこのなかに含まれます。
ウェアラブルデバイスの代表的なものにはウェアラブルグラス(眼鏡型デバイス)、スマートフォン、時計型デバイス、衣服型デバイスなどがあり、利用形態はさまざまです。
ウェアラブルデバイスの種類
ウェアラブルグラス
ウェアラブルグラスは別名スマートグラスとも言われます。眼鏡(メガネ)型で、日常で利用しているメガネの上からの装着や作業用の保護メガネと併用できるのが特徴です。CPU、メモリ、カメラ、マイクなどが組み込まれています。
眼鏡型デバイスにはヘッドマウント型ディスプレイ(HMD:Head Mount Display)がありますが、産業用で利用するには移動や作業が難しいというデメリットがあるため、工場現場などではスマートグラス型のウェアラブルグラスが利用されます。
スマートフォン
スマートフォンはアプリケーションを開発することでさまざまなデバイスとして利用できるのが特徴です。音声、位置情報、振動などの多様なセンサーを利用でき、複雑なデータ処理も可能です。
一般に身に着ける場合は、専用のケースを利用して、腕などに装着しれ利用されます。産業用スマートフォンの場合は、過酷な環境でも動作できるように、市販されているスマートフォンより耐久性能などが強化してあります。

参考:ハンディターミナルより軽量かつ様々なセンサーを利用できる
時計型/リストバンド型デバイス
時計型/リストバンド型デバイスの特徴は身に着けやすく、常時装着できることです。利用者の位置情報や生体状態データ(脈拍・体温・手の動きなど)を常時モニタリングすることができます。
時計型デバイスは一般にスマートウォッチと呼ばれています。小さなディスプレイがついており、簡単なメッセージの表示、情報の確認やアプリケーションの操作が可能です。
一方で、リストバンド型デバイスは情報を参照するなどの操作はできませんが、特定の情報を収集するのに特化しています。

参考:倉庫で利用されるリストバンド型RFIDリーダー
衣服型デバイス
衣服型デバイスはセンサーを衣服に取り付けて、利用者の心拍数、温度、湿度や加速度などの動きの測定を可能にします。センサーを固定するため、肌着やスポーツウェアなどに取り付けられます。
近年、従業員の健康管理にこの衣服型デバイスが利用されるケースも出てきており、熱中症の予防や、従業員の健康状態を管理するのに役立ちます。
食品工場におけるウェアラブルデバイスの活用例
ウェアラブルデバイスを食品工場などで利用する場合は、ただ単純に身に着けられるだけでなく、作業や他の行動を妨げないデバイスが利用される傾向にあります。
活用例としては、ウェアラブルデバイスによる食品工場作業の現場支援、スマートフォンやリストバンド型デバイスを活用した作業員のリアルタイムの状況把握、作業指示やデータを活用した業務管理などがあります。