用語集
スマート工場・IoT関連用語集

このページではスマート工場・IoTに関連する用語を解説します。

[あ行~ら行]

インダストリー4.0(Industry 4.0)

ドイツ発の取り組みである製造業革新のこと。日本では第4次産業革命と呼ばれている。ドイツの取組み以前にあった、「スマートファクトリー」の概念と類似しており、IoT、ビッグデータやAIなどの最新技術を活用することで、システムや機械が自律的制御を目指すもの。

ウェアラブルデバイス

作業者の体にセンサーを取り付け、体温、呼吸、脈拍等の健康データや、作業データなどを収集し業務効率化や健康管理に利用されている。代表的なものにはスマートグラス、スマートウォッチや衣服などがある。

遠隔作業支援システム

現場作業者に対し、支援者がリアルタイムで作業指示・指導を支援するためのシステム。通常スマートグラスなどが活用され、音声、映像、動画やドキュメントなども利用できる。出張や移動が困難な環境会において、OJT・遠隔保全・技能伝承など可能にするシステムとして近年注目が集まっている。

関連:遠隔作業支援(スマートグラス)

遠隔作業支援パッケージ FWOSP-Glass。遠隔地の現場状況をリアルタイムで把握し、作業指示を支援します。食品工場の点検・保全作業の人材不足の解消、管理工数の削減、設備故障からの復旧時間の短縮などの課題を解決します。

オンプレミス

自社でデータセンターやハードウェアを保有し、情報システム等の運用管理をおこなう導入形態のこと。メリットは自社に合わせた個別対応が容易である一方で、クラウドサービスと比較して、導入管理・維持管理を自社で行う必要がある。

稼働監視システム(工場の見える化)

製造実績管理、エネルギーマネジメント等の現場情報を経営増にリアルタイムで表示する仕組み

食品工場の5S

食品製造業に限らず、多くの製造業で取り組まれている維持改善活動の考え方。5Sは「整理(せいり)」「整頓(せいとん)」「清掃(せいそう)」「清潔(せいけつ)」「躾(しつけ)」のローマ字の頭文字からとったもの。とくに食品工場では「洗浄(せんじょう)」「消毒(しょうどく)」を加えて、食品衛生の7Sと呼ばれることがある。

スマートグラス/ウェアラブルグラス

メガネのように装着できるウェアラブルデバイス。スマートグラスには音声機能・カメラ機能やデジタル情報を表示する機能などが利用できる。利用者はメガネをとおして現実に重ね合わせて見ることができ、ハンズフリーでこれらを利用できる。産業用途では遠隔作業支援パッケージ(遠隔作業支援システム)として利用されており、マニュアルや動画を見ながらの作業、遠隔地の支援者とのリアルタイムでのコミュニケーションによる作業などが可能になる。

太陽光発電システム

脱炭素の取り組みとして、自家消費(工場内で発電、工場内で消費すること)型太陽光の見直しがされており食品工場での導入が検討されている。

ディープラーニング(深層学習)

人間の神経細胞のニューラルネットワークに近い仕組みで、音声や画像などの認識や予測等が可能になる。特長はニューラルネットを多層利用していること。機械学習の手法の一つ。

ビッグデータ

巨大で複雑なデータの相称。一般にOAソフトウェアでは扱うことが困難なデータ量で、専用のデータベースに保存され、さまざまな用途に利用される。AIなどと併用することで事業に役立つ知見を導出するためのデータ。ビッグデータにはセンシングされた温度・振動情報、POSデータや位置情報などがある。

プロセスオートメーション

食品製造業、化学工業や石油精製などの装置工業において、製造プロセスの各主要点で温度・圧力・流量・液位・組成・濃度・混合比率などを自動制御することによる生産工程の連続自動化の事。 プロセスオートメーション用計測制御機器は、温度計、圧力計、流量計、差圧計などの発信器、受信計、プロセス用分析計、プロセス監視制御システムに分類される。

マシーンラーニング(機械学習)

学習データを使い反復学習を行う、学習するアルゴリズムのこと。近年大量データの蓄積・取り扱いが以前と比較して容易にできるようになり、様々な産業分野での適応が進んでいる。人工知能の一種としてみなされる場合が多い。

予兆保全(予兆保全)

設備や機械などの状態を監視し、故障の予兆や異常を発見することで、突発的な故障が発生する前にメンテンナンスを実施する保全方法。IoTの普及によりセンシングが容易になり、AI・機械学習などを活用する保全手法で近年普及が進んでいる。類似の言葉には「予兆保全」がある。

関連:IoT・振動センサーを活用した予知保全

食品工場現場で異常検知・不良原因解析・故障解析を簡単に。エッジコンピューティングで食品製造現場の機械設備データを統計解析。取り付けが容易で、インフラ工事が不要、製造現場でスピーディな改善が可能。

関連:IoTによるモータの予知保全

回転機故障予兆監視システム Wiserot。回転機の故障原因の64%をカバー可能。既存の設備に取付が容易で、食品工場の電動機・ポンプ・ファン等の回転機の故障を防ぎ、製造ライン停止による機会損失を低減します。

[数A-Z]

ABC分析

「全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出している」という考え方をベースにした理論で、実務では倉庫におけるロケーションの最適化や在庫管理などに利用される。パレートの法則、20:80の法則、重点分析など呼ばれることがある。

AR(Augmented Reality)

日本語では拡張現実と呼ばれることもある。現実の世界に対して、位置情報や空間情報などデジタル情報を重ね現実を拡張することができる技術。スマートグラスやスマートフォン等で利用されている。例えば食品工場では保全管理に利用でき、スマートグラスやで2次元コードを読み込み、設備情報をスマートグラスに表示する、設備の点検情報をスマートグラス経由で記録するなどが可能になる。

AI(artificial intelligence)

人工知能。「人間が持っている知性や認識能力などを人工的に再現するもの」と定義されている。現在では自動車などの自動運転、画像認識、音声アシスタントやスマートスピーカーなどにも応用されており、今後食品製造業界でも活用が期待されている。

AI外観検査

商品の欠陥、異物混入の良否判定を人の目ではなく、センサーと人工知能をを用いて自動化する仕組み

BCP(Business continuity planning)

日本語では「事業継続計画」と呼ばれているもの。企業活動に影響があるだろう自然災害や事故などが発生した場合に、この被害を抑えて、事業継続や早期復旧を行うための計画。例えば大規模停電や地震により食品工場の生産設備が止まってしまった場合、機会損失の最小化や従業員の安心安全確保のため、復旧手法の確立、非常用電源の確保や自然災害を想定したロケーションの見直しなどを検討するなどがある。

DX(Digital Transformation)

デジタル改革、デジタルトランスフォーメーションのと。経済産業省では「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」と定義している。(出所:経済産業省 デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン)

IaaS(Infrastructure as a Service)

クラウドサービスの利用形態の一つ。ハードウェアを保有することなく、仮想的に保持することでサービスとして利用できる。ハードウェアそのものの管理を省力化することができ、クラウド上のh-度ウェアにソフトウェアやミドルウェアを自由に構築できる。

IoT(Internet of Things)

日本語では「モノのインターネット」と呼ばれている。あらゆるモノがインターネットにつながる仕組みのこと。簡単に言うと、設備や機械などにセンサーを取り付け、センサー経由で取得した各データを活用できるようにする仕組みや技術のこと。例えば食品工場の生産設備をインターネットにつなぐことによって、稼働状況の見える化や遠隔での保全作業、予防保全などが可能になる。

PaaS(Platform as a Service)

クラウドサービスの提供形態の一つで、開発環境(ミドルウェア+ハードウェア)をサービスとして利用できるもの。例えば、IoTプラットフォームを構築する場合、すべて自社で準備する場合、話が大きくなりすぎたり多くの人材・時間・費用がかかりますが、PaaSを使うことで短期間に、スモールスタートでの利用が可能になります。

PCS(Power Conditioning System)

DC(直流)電流からAC(交流)電流に変換する装置。例えば太陽光で発電した電力は直流であり、このままでは電力網への接続ができない。電力網への送電には、交流に変換する必要があり、PCSはこの役割を担う。

SaaS(Software as a Service)

クラウドサービスの提供形態の一つで情報システムをサービスとして利用できるもの。従来必要だったハードウェアの購入やソフトウェアの準備が不要で、短期間でシステムを立ち上げることができる。

食品工場の基礎知識

関連:予知保全によるコスト削減・IoT活用事例

予知保全によるコスト削減・IoT活用事例。予防保全から予知保全へ保全方式を切り替えることで、メンテナンスコストの低減やいままで対応が難しかった異常値の検知ができるようになります。