化学業界向けソリューション
まるごとスマート保安サービス

化学プラントの保全業務をスマート化。設備保全の見える化・保全作業の効率化を支援。

まるごとスマート保安サービスのイメージ

化学プラントなどの産業インフラではプラント設備の老朽化、保安人材の高齢化と人材不足、技能・技術伝承などの課題があります。

これらの課題を解決する手段として、プラントの安全・安定稼働や保安業務にIoTやAI技術が注目されています。

経済産業省では新技術の実証や、新技術の活用を促す規制改革を進めており、産業保安力・生産性向上を目指しています。

富士電機ではIoT・AI技術を活用し、保全計画の立案から設備の監視、保全管理策の提案まで、設備保全の最適化を支援するのが「まるごとスマート保安サービス」です。

化学プラント設備の遠隔監視、保全管理支援、異常兆候の早期検知、保全作業の効率化やデータ分析による管理方案見直し等により,化学プラント設備の安定稼働と保全費低減を可能にします。

化学プラントの保安業務・設備保全に問題・課題はありませんか?

化学プラントの保安業務・設備保全に問題・課題のイメージ
  • 設置設備の全体像を把握したい

  • 高経年設備を安定稼動させたい

  • 故障の再発 未然防止を図りたい

  • 設備品質を高めたい

  • 設備稼動率を上げたい

  • 保全データを有効に活用したい

  • 故障を事前に検知したい

  • 故障発生時の修復時間を短くしたい

  • 重要度別に設備メンテナンスをしたい

  • 保守部品の管理を効率化したい

まるごとスマート保安サービスを導入する3つのメリット

まるごとスマート保安サービスの導入メリット1

遠隔監視・診断、予兆監視により設備の安定稼働を実現

遠隔地にあるプラント・工場や広範囲の保安・保全には時間・コストがかかります。

不具合発生時に現地調査が必要な場合は設備停止期間が長期化します。適切な人材確保も容易ではありません。

保安業務をスマート化することで、広範囲の設備を効率よく管理・監視を可能にし、プラント・設備の安定稼働を可能にします。

まるごとスマート保安サービスの導入メリット2

保全業務のデジタル化・データの活用により保全コストを削減

紙による保全記録や、点検・故障記録のバラツキは生産性の低下、保全コスト増の原因となります。

生産性を向上させるためには点検・記録作業のデジタル化、作業実績・スケジュール管理等含めたデータの一元管理が重要です。

スマート保安ではこれらオンライン・オフラインデータを一元管理し、運用最適化や保全コスト低減を可能にします。

まるごとスマート保安サービスの導入メリット3

機器メーカならではの高い診断・点検技術による充実サポート

保全技術者退職や自動化による教育機会減少で保全体制維持・技術継承が難しくなりつつあります。

この課題を解決する方法として、自社外から保安・保全活動の支援を受けるオペレーション&メンテナンスサービスがあります。

これにより設備診断技術や保全ノウハウや教育機会を得られるようになり、保安体制の維持・品質確保が可能になります。

まるごと保全サービスの概要

まるごと保全サービスとは

富士電機の「まるごとスマート保安サービス」はIoT・AI技術を活用したO&M(オペレーション&メンテナンス)サービスです。従来までの属人的な保全業務から生じる課題を改善し、高効率な業務運用を支援。保全計画の立案から設備監視、保全管理策の提案まで、設備保全の最適化を実現します。

まるごと保全サービスの全体イメージ

IoT・AI技術により収集、統合、分析した各種データや情報はサーバシステムに蓄積され、一元管理により、本社や支店、現場の各部門で共有できます。

まるごと保全サービスのデータ共有イメージ

また富士電機サービス部門内でも閲覧でき、お客様と調査・診断・支援などの各種データを共有。

強固なセキュリティのもと、部門内外を問わずシームレスな情報・データ・知見の共有を実現します。

機器メーカーならではの設備保全・機器診断ノウハウを提供、充実のサポートでお客様を支援

 富士電機では、機器診断・保全ノウハウの提供、製品に関する教育や劣化診断技術の講習会を開催や、お客様と一緒になり、部品購入や点検、更新時期などの保全計画を立案するなど、機器メーカーとして充実したサポートを提供します。

機器メーカーならではの設備保全・機器診断ノウハウのイメージ

導入事例

富士電機 山梨工場

富士電機 山梨工場の外観

[課題]

  • 連続稼働で電力供給は止められない重要設備について
    トレンドなどで監視して傾向管理したい

  • 高齢化が進んで、ノウハウの伝承ができていない

[導入機能]

  • 運転管理(IoTカメラ)・保全管理・分析管理

・特高受変電設備の稼働監視

特高受変電設備の稼働監視のイメージ

特高受変電設備の稼働状態の見える化(負荷状態、稼働時間など)

・保全業務の見える化

保全業務の見える化のイメージ

巡回点検データの電子化(点検業務のiPad化)

・高度BIによるデータ分析

高度BIによるデータ分析のイメージ

稼働監視データと保全管理データの統合し、高度BIでデータを分析

・巡視点検のIoT化

巡視点検のIoT化のイメージ

巡視点検のメータ読み業務へのIoTカメラ適用。純水装置の圧力メータをIoTカメラで数値化(巡視点検の省人化)

・回転機設備の振動監視

回転機設備の振動監視のイメージ

故障予兆監視のIoT化(排水/放流ポンプ、一般水槽攪拌ブロワ、最終中和槽攪拌機、逆洗ブロワ、FRP水槽攪拌ブロワ)

・電気室の火災予兆監視

電気室の火災予兆監視のイメージ

盤内の煙濃度を監視して火災予兆の早期発見(BCP強化)

関連:JAXAから「まるごとスマート保安サービス」を受注

宇宙航空研究開発機構(JAXA)から、設備の安定稼働を支援する「まるごとスマート保安サービス」を受注しました。受注内容については以下の通りです。

受注内容
  • 設置先

    • 宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センター

  • 製品、サービス

    • まるごとスマート保安サービスならびに特高受変電設備(Eco C-GIS 66kV 1回線受電、植物油変圧器3台、高圧配電盤46面、飛行場分室高圧配電盤10面)

  • 完工時期

    • 2025年3月(予定)

出所: JAXAから「まるごとスマート保安サービス」を受注(富士電機 ニュースリリース 2022年6月21日)

主な機能

運転管理機能 (クラウド遠隔監視システム)による効率化

オンラインとオフラインの保全データ統合イメージ

エッジコントローラからネットワークを経由してクラウドのサーバシステムに、対象機器の情報を蓄積します。

これにより遠隔監視を実現でき、設備の稼働情報や劣化状況を把握、異常兆候の診断、巡回点検など保全・保安業務の迅速化・省人化を可能にします。

オンライン監視データには、アラーム実績、運転実績としての時系列計測データ、イベントデータ、劣化状態監視データなどがあります。エッジコントローラやIoTカメラなどで収集可能なデータです。

オフライン保全データには、定期点検、作業指示などの保全計画、点検実績、トラブルなどの作業実績データなどがあります。現場作業では、タブレットで作業結果を入力することでサーバシステムに蓄積されます。

運転管理機能 (クラウド遠隔監視システム)の画面イメージ

保全管理機能(保全管理支援システム)による見える化

 設備に付属する部品情報の管理から、保全作業の計画、記録・点検、故障情報の他、関連する技術文書の蓄積、さらにメンバー間のスケジュール管理といった各種業務の見える化を実現。設備管理業務の効率化を支援します。

保全管理機能(保全管理支援システム)の画面イメージ

分析管理機能 (BIツール)によるデータ活用

 対象機器から収集されるオンライン系稼働情報と、人の作業に関するオフライン系保全情報を統合・分析。設備状況と環境負荷、保全履歴の相関性から総合評価、健全性評価を行います。この結果をもとに、保全計画の見直しや修正、設備運用・管理の最適化を実施します。

分析管理機能 (BIツール)の画面イメージ

導入例・適用シーン

IoTカメラで巡視点検のメータを読み取り

課題

運転状態の巡視点検業務を遠隔監視できるようにしたい

IoTカメラで巡視点検のメータを読み取りイメージ

IoTカメラを活用し、無人で巡視点検のメータ読み取り作業を省人化。リモート化により最大95%の作業工数削減が期待できます。

IoTカメラで読み取ったメータの画像をAIで認識してデータ化、トレンドデータとして傾向監視や帳票作成(日報)に活用できます。

設備保全・点検にタブレットを活用・保全情報の一元管理

課題

点検業務のバラツキをなくし、集計・分析の時間も短縮したい

設備保全・点検にタブレットを活用・保全情報の一元管理イメージ

タブレットを活用することでペーパレス化を実現。保全作業の標準化、保全情報・データの一元管理を可能に。これにより、最大50%の保全コストの費用削減効果が期待できます。

業務の全情報を一元管理する保全管理機能と分析管理機能で、設備単位や保全作業グループごとの傾向・差異や、点検履歴から作業効率を分析。保全業務の効率化対策を可能にします。

複数設備の稼働情報の分析・一元管理

課題

設備のトラブルの再発防止・未然防止できるようにしたい。

複数設備の稼働情報の分析・一元管理のイメージ

複数設備の一元管理により、設備課題を早期発見。複数設備の故障状況から次期対策に繋げることで、最大50%の故障率低減効果が期待できます。

工場、設備、装置など複数設備の稼働情報を一元管理するとともに、複数設備の故障発生状況を俯瞰・分析表示。これによりトラブルの再発防止・未然防止を可能にします。

設備の運転データ・設備保全データの活用・見える化

課題

設備の稼働データや点検・故障情報を、保全コストの削減や設備の安定稼働に活用したい。

設備の運転データ・設備保全データの活用・見える化イメージ

BIツールの活用で点検時期・部品交換時期の見直しや劣化状態を評価、故障・予兆検知を可能にすることで、最大80%の故障率低減効果が期待できます。

「運転管理」オンライン監視データと「保全管理」オフライン保全データを統合データの分析。稼働情報および保全実績情報を総合的に判断して、保全業務のスマート化・高度化を可能にします。

価格・導入費用

価格・導入費用については別途お問い合わせください。

設備保全の見える化・スマート化による保全業務の改善・効率化のご提案

化学プラント・工場の保安業務・設備保全に問題・課題はありませんか?

製造業向けに製造活動を支える設備保全・省エネ技術、IoTシステムや制御システムを数多く提供、その実績をベースとし化学業界向けにIoT活用・ 生産性向上・スマート工場化を支援するためのシステム&ソリューションを提供しています。

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