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電磁接触器・電磁開閉器・サーマルリレー 事故事例制御コイルの焼損

症状

操作電圧を印加しても動作(接点ON) しない。尚且つ、焦げた臭いが発生する。

原因と対策

電磁石部のコイル寿命による不具合事例を分析すると、異常使用によるものと長期連続使用により正常に寿命を迎えるものがあります。
正常使用での熱寿命が原因のものは少なく、異常使用による原因が大半を占めています。

原因:正常使用による熱寿命

連続使用に対する電磁石コイルの耐久性(熱寿命)は、ほぼ巻線絶縁材料と運転温度で決定されます。
一般に絶縁物の熱劣化は温度の影響を受け、アレニウスの法則から、温度が8℃上がるごとに耐久性が半減すると言われています。
正常使用での電磁コイルの熱寿命は、使用周囲温度が35℃の場合、10年以上になります。

対策

連続使用される用途では10年を目処に本体を交換していただくことを奨めます。
また、使用周囲温度が高い場合は電磁開閉器技術資料の「9-2-1. 高温における耐久性」を参考にコイルの耐久性を推測し、早めの交換を奨めます。

マグネットワイヤの熱寿命特性

原因:正常使用による熱寿命

投入不良

電源電圧の低下や異物のかみ込みにより、電磁石が完全に吸引しない状態で運転を続けると、励磁突入電流(保持電流の10 ~15倍)がコイルに流れ続ける為、異常発熱によりコイル焼損に至ります。

異電圧印加

過電圧印加

コイルに印加される電圧が高いと、励磁電流が増加しコイル寿命を短くします。
極端に電圧が高い場合は、短時間でコイル焼損に至ります。
定格電圧より数% 高い場合は、短時間では焼損に至りませんが、コイルの損失が増加するため温度上昇は高くなります。
例えば、印加電圧が5%25高くなると熱的耐久性は50%低下します。

過電圧印加焼損試験後の状況
(一例を示す)
  • 100Vコイルに200V印加。
  • 本体:SC-N1
  • 焼損時間:約1分30秒
過電圧印加

不足電圧印加

コイルに印加される電圧が低すぎると、ON動作が出来ずに励磁突入電流(保持電流の数倍)がコイルに流れ続ける為、コイル焼損に至ります。
また、電源事情が悪いなど電圧が不安定なところでは、電圧変動により ON/OFFを短時間に繰返し、コイル焼損に至る場合が有ります。

不足電圧印加焼損試験後の状況
(一例を示す)
  • 100Vコイルに50V印加。
  • 本体:SC-N1
  • 焼損時間:約15分
不足電圧印加

チャタリング

外部操作指令の操作接点のおどりやコイル端子ネジの緩みなどにより、ON/OFFを短時間に繰り返すチャタリングが起きます。
チャタリング時には励磁突入電流が繰返しコイルに流れることで高温になり、チャタリングが継続するとコイル焼損に至ります。

対策

  • コイル定格電圧は、制御回路電圧に合わせてご使用ください。
  • 設置場所では異物が入り込まないような配慮をお願いします。
  • 回路電圧に変動が無いか確認ください。

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