食品工場の自動化・省力化の現状と課題(最新調査)

食品製造業における生産管理のDX化の現状と課題(最新調査)

調査資料全文は2025年9月公開を予定

食品工場おける自動化・省力化が求められる理由

食品製造業では、熟練者の退職や労働人口の減少により、人手不足が継続することが見込まれます。人員の確保が難しくなると、中長期的には安定した生産体制の維持が課題となります。

一方で、食品業界は多品種少量生産への対応が増えており、人員確保や教育にかかる負担が重くなっています。品質・衛生の要求水準は上がり、記録・監査対応の業務も増加していると考えられます。

こうした背景から、作業の平準化、ムダの削減、安全性の向上を目的とした省力化・自動化への関心が高まっていると考えられます。

自動化・省力化の現状と課題とは

本調査では、食品工場の自動化・省力化の現状と課題について、食品工場従事者の製造生産部門を中心とした対象者にインターネット調査を実施しました。

具体的には勤務先工場における自動化・省力化への取り組みの重要性、取り組み状況、目的・期待効果、対象となる作業や工程、関心がある技術やシステム、取り組みを進める上での問題・課題などの回答結果と、当社が提供する製品・サービスによる、食品工場の自動化・省力化に役立つ導入事例をご紹介しています。

以下は、調査項目のうち「勤務先工場における自動化・省力化への取り組みの重要性」と「自動化・省力化を進めている、または検討している作業や工程」の設問に対する回答結果をご紹介します。

勤務先工場における自動化・省力化への取り組みの重要性

勤務先工場における自動化・省力化への取り組みの重要性についての調査項目では、「非常に重要である」と回答したのは全体の17.5%、「重要である」が44.6%となりました(図1)。

従業員規模別では従業員数が多くなるほど勤務先工場における自動化・省力化への取り組みの重要性が高くなる傾向がみられました。

自動化・省力化への取り組みの重要性
図1 自動化・省力化への取り組みの重要性

自動化・省力化を進めている、または検討している作業や工程

自動化・省力化への取り組みについて「一部または全体的に取り組んでいる」「具体的な計画があり取り組む予定がある」「導入を検討している段階である」のいずれかを回答した方を対象にした、自動化・省力化を進めている、または検討している具体的な作業や工程に関する調査項目では、もっとも回答が多かったのは「加工プロセス」で50.4%、次いで「充填・包装」で47.2%、「工場内の搬送・運搬」で42.3%の順に続く結果となりました(図2)。

自動化・省力化を進めている、または検討している作業や工程
図2 自動化・省力化を進めている、または検討している具体的な作業や工程(複数選択)

調査概要

・対象エリア:全国
・調査対象者:食品製造業従事者で、かつ、事業所形態が工場
・有効回答数:280人
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2025年6月11日~6月15日

目次

[調査項目]
・勤務先工場における自動化・省力化への取り組みの重要性
・勤務先工場における自動化・省力化への取り組み状況
・自動化・省力化を推進する上での目的・期待している効果
・自動化・省力化を進めている、または検討している作業や工程
・自動化・省力化を進める上で導入を検討してみたい、または関心がある技術やシステム
・自動化・省力化の取り組みを進める上での課題
・自動化・省力化の取り組みを進める上での問題・課題(自由回答)
・参考資料1:製造工程制御のエンジニアリング効率化事例
・参考資料2:省エネ活動に関連する業務を効率化事例
・参考資料3:品質チェックの省力化事例