食品工場の設備保全・スマート化 に関する意識調査(最新調査)

調査資料全文は2025年9月公開を予定
設備保全のスマート化が求められる理由
製造業にとって、設備保全は工場の安定稼働に不可欠な業務です。食品工場でも生産ラインの安定稼働や製品の品質維持するために設備保全が欠かせません。
一方で、設備保全分野では保全人材の不足や、今後熟練作業者の高齢化・退職などの課題があり、現状の保全体制維持が難しくなると考えられています。また、生産設備の老朽化や設備の多様化が進んでおり、従来と比較して保全コストの増加や突発的な故障や修理対応に多くの時間と労力が必要になっています。
こうした課題を背景に、設備保全業務の効率化や属人化した業務の解消、保全業務の省力化が求められるようになり、産業業界全体でIoTやAI技術を活用したスマート化への関心が高まっています。
設備保全・スマート化に関する意識調査
本調査では、食品工場の設備保全のスマート化への取り組み状況、問題・課題について、食品工場従事者の製造生産部門を中心とした対象者にインターネット調査を実施しました。
具体的には勤務先工場で実施している主な設備保全方法、現在の設備保全における課題、スマート化の必要性・実施状況、設備保全のスマート化により実感している具体的な効果、設備保全のスマート化を進める上での問題・課題などの回答結果と、当社が提供する製品・サービスによる、設備保全のスマート化に役立つ導入事例をご紹介しています。
以下は、調査項目のうち「現在の設備保全における課題」と「設備保全のスマート化の実施状況」の設問に対する回答結果をご紹介いたします。
現在の設備保全における課題
現在の設備保全における課題に関する調査項目では、もっとも回答が多かったのは「人手・技術者が不足」で66.4%,、次いで「突発的な故障が多い」で47.8%、「生産計画への影響」で38.8%の順に続く結果となりました(図1)。
従業員規模別では1000人以上で「人手・技術者が不足」が全体と比べ高くなっています。

設備保全のスマート化の実施状況
設備保全のスマート化の実施状況に関する設問では、「一部または全体的に取り組んでいる」と回答したのは全体の17.9%、「具体的な計画があり取り組む予定がある」が11.9%、「導入を検討している段階である」が14.2%となりました(図2)。
従業員規模別では1000人以上で「一部または全体的に取り組んでいる」が全体と比べ高いという結果になりました。

調査概要
・対象エリア:全国
・調査対象者:食品製造業従事者で、かつ、事業所形態が工場
・有効回答数:137人
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2025年6月10日~6月19日

目次
[調査項目]
・勤務先工場で実施している主な設備保全方法
・現在の設備保全における課題
・設備保全のスマート化の必要性
・設備保全のスマート化の実施状況
・設備保全のスマート化により期待している効果
・設備保全のスマート化による効果有無
・設備保全のスマート化により実感している具体的な効果
・設備保全のスマート化を進める上での課題
・設備保全のスマート化を進める上での問題・課題(自由回答)
・参考資料1:モータ関連設備の状態監視保全事例
・参考資料2:保守・点検業務のペーパレス化事例
・参考資料3:スマート保安適用による定期点検周期延長と保全業務のDX・省力化事例