福岡県教育庁様

ICT支援員
福岡県教育庁 ICT支援員
次代を担う「人財」育成のため 県立高校全体でICT活用を推進

MISSION
目的

時間や空間の縛りに捉われず、生徒が主体的に学ぶ姿の実現を目指して

令和4年4月に「福岡県学校教育ICT活用推進方針」を策定し、同年12月までに全県立学校の1人1台端末の整備を完了した福岡県教育庁様。弊社では、令和3年度よりICT支援員を派遣し、福岡県立高校のICT活用推進をご支援してきました。数学の教員として学校現場でICT活用を推進していた経験を持つ酒井指導主事、事務方としてICT活用推進に携わってきた橋本主任主事に、お話を伺いました。

次代を担う「人財」育成のため県立高校全体で ICT活用を推進

これまでのICT 環境整備について教えてください。
県立高校は令和3年度までに全普通教室の大型提示装置の整備、校内ネットワーク整備を完了しました。既に導入済みの端末やBYOD端末の活用も進めながら、令和4年度に、1人1 台のChromebookを整備完了しました。環境が整い授業での活用が増えていけ ば、授業の形も変わっていくと感じています。また、「福岡県学校教育ICT活用推進方針」を定め、県立学校全体として共通認識を持ち、進み始めたところです。(酒井氏)

県立高校全体として目標を定められたのですね。
高校教育は、生徒が社会に出て行く手前にあります。大学への進学、就職など、生徒により、進む道は異なりますが、どの学校、どの教員でも生徒に対して指導ができるようにするために、生徒の新しい学びの姿や教員のICT活用指導力の指標を、活用推進方針で明確に定めました。(橋本氏)

どのような思いでICT 活用推進を進められているのでしょうか。
「社会全体が変わっているのに、学校だけが変わっていない」という事実を目の当たりにしたとき、学校教育は変わっていかなければならないと、私自身が強く感じました。ICTの活用は目的ではないですが、教員が、ICTを活用する場面を増やさないと、授業デザインの選択肢が生まれないですよね。土台として、教員が基本的な活用ができるようICT支援員さんにも協力をいただきながら進めています。(酒井氏)
令和6年度には「時間や空間の縛りに捉われず、生徒が主体的に学ぶ姿」の実現を目標としています。これまでの教育のいいところは残しながら、ICTとのかけ合わせにより、さらにより良い教育の推進を進めていきたいと思っています。(橋本氏)

ICT 支援員はどのような役割を担っていますか。
ICT支援員さんには「教員のICT活用指導力」の目標達成に向けて、各学校の教育の情報化推進主任と連携していただきながら全体研修を実施してもらっています。また、各学校のニーズに合わせて、空き時間で参加できるミニ研修の対応など、苦手な先生に寄り添った支援は大変心強いです。ICT機器の準備や検証なども、教員では十分に時間が取れなかったり、 詳しい先生に負担が偏ることもありますが、ICT支援員さんのおかげで、先生方の負担軽減に繋がっていると感じています。
(酒井氏)
ICT支援管理者の小笠原さんからは、各学校の活用状況などの資料を提供していただき、各学校の様子を丁寧に教えていただいています。私自身は学校を訪問する機会が多く取れないため、写真などで具体的な活用の様子を知ることができて助かっています。(橋本氏) 。

最後に、今後のビジョンをお聞かせください。
高校は、卒業後に出ていく分野に広がりがありますが、ICT活用という点では、県教育委員会がリードして進めることで、「次代を担う『人財』の育成」という共通認識を持ちながら、各学校の特色を生かした教育活動を進められると考えています。ICT活用の精度をあげていきながら、次を見据えた体制を整えていきたいです。(橋本氏)
令和5年度は1人1台端末を全生徒が活用するフェーズに入ります。活用開始後は混乱、試行錯誤の時期があるのが当然です。ゆくゆくは、組織的に各学校の活用を高い水準で支援できる体制が理想だと思っています。富士電機ITソリューションから提案してもらったAIチャットボットもそのような体制の一つとなると考えています。新しい技術も取り入れながら、学校現場の自走を支えていきたいです。(酒井氏)